今上陛下のお言葉を傾聴し、私ごときが感想をこのように記事にすることは恐れ多いのです。

▼しかし、お言葉を聞いてからというもの心の奮えが止まりません。お言葉の全文はこちらのページに掲載いたしました。

▼ご譲位があるかどうかは私にはわかりません。また、皇室典範を改正すること、憲法改正に望むことが今後どのようになるのかわかりません。わかりませんが…今上陛下のお言葉を聞いて、私たち一人ひとりがしっかりと考える事が大事だと思いました。

▼私が今上陛下のお言葉に心が奮えたのは、全てです。このお言葉が今上陛下のお考えであり、日本国民、日本という国の在り方、日本の素晴らしいところを感じたのであります。

▼「個人のお考え」としてお言葉を発せられておられます。しかし、そこには我々日本国民の事を思い、また、長い歴史のある皇室、天皇というご存在について深く深くお考えになられていらっしゃる。そうした中でご譲位を望まれているであろうお気持ちは、今上陛下ご自分の事のみならず、皇后陛下、皇太子殿下、秋篠宮殿下、悠仁親王殿下はもちろん、私たち国民の生活の事を案じられているお心が私の胸に突き刺さりました。

▼「個人のお考え」と仰っていても、そこに全く「私心」がありません。常に私たち日本国民の事を思って下さり、私ごときでは到底できませんが、それでも、今上陛下のようになりたい、日本人とはこうあるべきだ、という本当の意味でも象徴であると今日、改めて強く感じました。

▼その一つが『これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。』というお言葉です。

▼元来、日本での”仕事”というのは喜びであります。西洋の考え方(キリスト教の聖書などが根本かと思われますが)ですと、”労働・仕事”はある種の罰であるという事が読み取れます。

▼今上陛下をはじめ、歴代の天皇陛下も宮中祭祀をはじめとしたご公務をされておいでです。

▼今上陛下も人間でいらっしゃいますから、「やりたくない事」「ご辛抱されたこと」など多々あったかもしれません。しかし、それをおくびにも出さず、おそらくは、皇后陛下や周りの侍従の方達にも感じさせない、これは今上陛下の天皇陛下としてのお立場、お務めに対するお心を強く感じるのです。

▼小さい仕事も大きい仕事も良い仕事も悪い仕事も好きな仕事も嫌な仕事もない。仕事は私たち国民の為であり、その働きが喜びであるという日本元来の考え方を体現されている今上陛下。どんな仕事でも全身全霊でお務めを果たされてきたという事が本来の日本人の姿なのではないでしょうか。

▼私たちは今上陛下のこのお言葉を胸に、日本について、日本という国について再度考える時に来ているのだと強く思いますし、私は他人の為に仕事をする、存在する、というなかなか出来なくても目指すべきものを改めて心に刻みました。