ホルン三重奏☆ | めじの音楽日記

めじの音楽日記

クラシック音楽のコンサートの感想などを綴っています。

筆者はクラシック愛好歴40年、年間数十回はコンサートを聴いています。

今日が、私の新年初の演奏会でした。

千葉の美浜文化ホールまで遠征して、
稲田 愛子さんのピアノ、廣川 智さんのヴァイオリン、
そして泉 毅さんのホルンが加わっての室内楽です。

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【出演】
稲田 愛子(ピアノ)
廣川 智(ヴァイオリン)
泉 毅(ホルン)

【曲目】
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 Op.100
**休憩**
ブラームス:ホルン三重奏曲 変ホ長調 Op.40
J.シュトラウスJr.:美しく青きドナウ Op.314
(ホルン三重奏編)


このお三方は、ウィーンで学んだお仲間とのことです。

稲田さんの演奏は、1年少し前に、
ウィーン・フィルのオーボエ奏者のホラーク氏、
同じくホルンのトムベック氏、との共演を聴いて、
大感激して以来でした。


稲田さんは、3ヶ月ほど前に、
ウィーン・フィルのトロンボーン奏者のキューブルベックさん、
その息子さんで22歳でVPOのヴァイオリン奏者さんとの共演
もあったのです。。。

ウィーン・フィルの奏者さんの高い評価を受け、
信頼されている方であるのは、その音楽を聴けば
すぐにわかります。。。


稲田さんのピアノを聴いていると、
本当に目の前にウィーンの風が吹いてきたかのような
心地よさが広がるのです。


モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは、
上品で柔らかくて、美しく仕立てられたドレスのよう。。。


モーツァルトは、子供には簡単すぎるが、
大人には難しすぎる・・・とはよく言われるせりふですが、

今日の演奏は、モーツァルト大好き人間の私に
まさに至福の時をもたらしてくれました。


そして、ブラームスのソナタが、また素晴らしい!
特に緩徐楽章の息づかいが、見事でした。

ヴァイオリンの廣川さんとの息もピッタリ。。。

稲田さんのようなアンサンブルの勘所を押さえたピアニストさんと
演奏すると、ヴァイオリニストさんも、さぞや弾きやすかったことでしょう。


後半は、ホルンが加わって、ブラームスのホルン・トリオ。

ホルンが加わった室内楽というのは、あまり聴く機会は
ないもので、実は、この曲は大好きでしたが、ナマは初体験でした。


ホルンという楽器で室内楽を演奏することが
どれだけ大変なことかは、私もブラスバンドの端くれだった
ことがあるので、何となくわかります。。

泉さんは、ヴァイオリニストさんと向かい合った位置に
立ったままの演奏でしたが、
ちょっと緊張されていた感じでしょうか。。

ここでも、稲田さんの好リードが、
音楽全体を引き締めていました。

2楽章スケルツォや4楽章のノリのよさが心地よく、
3楽章アダージョの頂点では、ブラームスの悲痛な心の叫びが、
感動をもって迫ってきました。



ホルンの甘く柔らかい音色、ヴァイオリンの透き通った美しさ、
それらを、ブラームスらしい重厚な和音で支えるピアノ。。

楽しいひと時でした。


私は、室内楽を聴いていると、引き込まれて、
我を忘れるような気分になる時がしばしばあるのですが、

今日は、その瞬間は、モーツァルトやブラームスのソナタで何度も訪れました。。。


ピアノの絶妙な息づかい・・・美しい!


休日の午後に、こういう室内楽を聴くのは最高です。


クラシック音楽がお好きな方は、
圧倒的にオーケストラを聴かれる方が多いと思いますが、

日本でも、もっともっと室内楽が身近なものになって欲しい、
と強く期待します。


こういう素晴らしい室内楽を作っている方々がいるのですから。。。


では、また。