皆さま、明けましておめでとうございます。
私の初聴きには、
実は毎年定番にしている曲があります。
バルトークの舞踏組曲。。。
42歳のバルトークが、
ブダペスト市の委嘱で市制50周年記念音楽祭のために
作曲した曲です。
バルトークには、シリアス系の曲が多いのですが、
この曲は、祝典用の華やかさがあって、
彼のセンスの良さとリズム感、色彩感が
引き立ちます。
という訳で、私の新年お祝い用の曲にしています。
さて、今年の元旦は、
お祝い気分だけになれない方も多いと思うのです。
私もそんな心境を共有する一人。。。
昨年の震災で、まったくの突然に、さぞや無念にも
命を落とすことになってしまった多くの方々に思いを馳せて、
鎮魂と癒しの音楽も聴きたい気持ちです。。
そんな私が選んだのは、この曲。
エストニアの作曲家、アルヴォ・ペルト(1935-)の、
「ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌」です。
この作曲家の曲に共通していますが、
ごく単純な曲想の中に、深い祈りと慰めがあります。
最後のほうでは、悲しみがしだいに慟哭となり、
そして最後の最後で、それが収斂すると、
鐘の音と共に慰めに昇華されます。
この動画は、BBCのお祭り「プロムス」でのものですが、
大観衆が、自然と拍手を控え、静寂で答えています。
この曲を知っているとかいないとか、
そんなことを超越した強いメッセージ性が伝わったんですね。
感動の一瞬だったと思います。
ぜひ、聴いてみてください。
では、今年も宜しくお願いします。