路線価が「公示地価」の8割程度となると、「公示地価」をどのようにして決めるかということになります。


二人以上の不動産鑑定士がそれぞれの地点につき別々に評価し、それを調整して決まるようです。


その際、「売買実例」が必要になります。近隣の土地がいくらくらいで売買されているかということです。ところがほとんど売買のない地域の土地もあります。売買があったとしても、「いくらで売買したか教えてください」という文書で、確認するだけです。答える方も、回答したところで何のメリットもないので、あまり回答しません。回答があっても本当の金額かもわかりません。


参考の数字がなければ、何とかするしかありません。その何とかした数字をもとに次の年また評価します。その数字をもとにまた評価します。そのうち実態とかけ離れたものになります。


でも、毎年数字を公表する必要があります。そのため、時価の8割相当と言われる「路線価」の金額でさえ土地を売れないという事態がおこります。


青森県の土地は、毎年評価が下がり続けています。でも、その評価額ではほとんど売れません。