7月16日。36週5日目。

よく晴れた、夏らしい朝だった。

いつもならもう少し寝坊しているところを、

この日はなぜか11時に起床。

暑くて寝苦しいのもあったのだけど、

便秘のせいか、おなかがしくしく痛み出す。


それまで2日間ほど、便通のなかった私。

おっと、来たよ来たよってなわけで、

腰痛をこらえて、トイレに駆け込んだ。

そして、無事用事を済ます(笑)。


すっきりしてテーブルにすわり、

新聞なぞを読み始めた矢先。

またしてもおなかが痛くなってきた。

しつこい便秘だなあと思いつつも、

またトイレにいく。

けれど、今度はなにも出ない。

なのに、おなかはしくしく続く。


いやだなあ、プルーンでも食べて

一気に出そうかしら・・と思っていたとき、

これまた珍しく、ダンナが起きてきた。


連休初日というのもあって、

さーて何して遊ぼうと

相談し始める。

その前におなかがすいたから、

近くのうどん屋さんに行くかと話していたところ、

またしてもおなかが痛み出した。


「便秘がさ、なかなか出なくて、

朝からおなかが痛いんだよね」


そう告げる私に


「温かいうどんでも食べたら治るんじゃない?」


と答えるダンナ。


まさかそれが陣痛とは知る由もなく、

赤ちゃんからの必死の合図を

夫婦二人で「ウンコだろう」と片付けていた。

情けない。


12時30分になってもまだ痛みが続く。

念のため病院に電話をしてみる。

便秘でも診てくれるか聞いたところ、


「んー、まあ、いらっしゃいよ」


と答えてくれた先生。

出産当日のシミュレーションだと割り切り、

家からタクシーに乗って病院に行くことにした。

うどんを食べにいくダンナと途中で別れ、

一人、タクシーに乗り込む。


病院までの道はおよそ30分。

タクシーに乗り込んだ瞬間、

おなかの痛みが少しだけ強くなった気がした。

しかも、波が押し寄せてはひくような状態が続く。

まさかと思い、痛んだときの時間を記録し始めることにした。


12時50分、12時57分、13時5分、13時12分。


なんとなーく規則的だ。

しかも、たまに10分をきっている。

陣痛じゃん、これ!


でもその時点では、まだ陣痛だという意識は

まったくなかった。

だって、おしるしもなければ、胎動も

いまだに強く感じている。

出産間近になれば、赤ちゃんが降りてくるので

胎動が少なくなるといってたではないか。

今の私には、まったくあてはまらない。

なんなんだ、この宙ぶらりんは。


それでも、病院につくころには、

汗をかくほどおなかが痛み始めていた。

病院の受付で、用紙に記入するときも

休み休みでないと辛い状態。


ようやく産婦人科の診察室に行き、

まずは助産師さんに診てもらった。

すると!


(次回へつづく)