夏の定番といえば『かき氷』らしい。言ったのはおふくろだが・・・。

ちょっと琴子を連れて行けと二人で家を追い出され、指定された場所に行くとまさかの老舗ホテルだった。
予約してあるからって・・・何をだよ。

こんな昼間から部屋で琴子を食えという事なのか!?と思いつつも、さすがにそれはないだろうとフロントでパンダイ・入江の名前で何か予約がないか聞いてみたら最上階のラウンジで席を予約してあるという事だった。

なるほど、それなら納得だと琴子を最上階へ連れて行くと高い高いと大はしゃぎする。

お前は子供かっむかっ

そう注意したら、こんな高いところは昔母親と乗った観覧車しか記憶がないんだと。

少し不憫に思いながら、ふと背後に居る気がした。・・・夏だからか!?

最近異様に胸がムカムカする事があり、どうにも食欲がなかったが今日ならそれも払拭できそうだった。

なにより琴子の弾ける様な笑顔がいい。ここ最近は勉強ばかりで眉間に皺を寄せている事が多い(でも食うけど)

久々にひまわりの様な笑顔を俺に見せ、腕を掴んで「早く、早く」と急かす琴子はまるで子犬の様だった。

思わず『待て』をさせたくなる。

恭しく店員に案内され、下を一望できる席に案内され、注文もせずに出て来たのがメロンのかき氷だった。

琴子はキャーキャー喜ぶが、俺は店員にホットのコーヒーを一つ注文する。

このかき氷はなんでもマスクメロンを丸々1個使って作った特別な品だそうで、おふくろの様な上客にしか提供しないらしい。

パンダイの社長夫人の娘が来ると聞いて腕によりをかけて作ったそうだ。

「正確には嫁ですけどね」と訂正すると、まじまじと俺を見て「失礼しました、ご子息様ですか。あまりに美形でいらっしゃるから・・・」と変な言い訳を聞かされる。

「俺は母似ですが」と言ってるところに追加の注文品のコーヒーが届き、二人の店員は席から離れた。

琴子は俺と店員のやり取りに気づかず「ひりえくん、おいひいよ」と子供の様にスプーンを咥えながらモゴモゴと言う。

本当、能天気な奴。

そういえば琴子は『入江くん』呼びだからか!?と思ったが、『入江』なのだから俺がその息子だと気付かないはずないだろうと、やっぱり胸の中が焦れた。

ここ最近どうもすっきりしない。

さっきの店員の視線を感じたので、琴子にわざと一口もらう。

「甘いな」と感想を言うと、琴子は「でもこれ、本当にメロン食べてるみたいで最高だよ。お義母さんさすがーキラキラ」と喜んでいた。

「あたし一人だけこんな贅沢していいのかなー」と言ってる上、裕樹にも食わせたいと言われてカチンと来た。

「琴子、早く食え。俺は行きたいところがある」と伝え、琴子を急かせる。

待って~、置いて行かないで~~」と焦りながら食べる琴子は最後グラスを飲み干して「冷たっあせる」と言っていた。

「じゃあ、温まれるところ行くぞ」と言い、コーヒーの金額を払って出ようとしたら「サービスです」と無料で店から出されてしまった。

じゃあ、ここで全てを賄うかとフロントで部屋を一つ借りて、メロンかき氷を食べたばかりの甘い琴子を貪った。

腹にかき氷を収めても琴子はちっとも冷たくない。それどころか温くて気持ちが良い。

あまりの気持ちよさに汗を流しながら思い切り琴子を貪った。

まるで切ったばかりのメロンにそのままかぶりついたかの様に・・・。

かき氷を食べていた時とは対照的に琴子が「入江くん、熱いよぉ~~~」と嘆くので、夜涼しくなるまでその部屋で過ごしたのもお約束なのだった。

* * *

かき氷、何味が好き?

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なんと銀座でマスクメロンを凍らせてかき氷にして提供してくれるお店があるそうです。
いいなー、ちょっと食べてみたいラブラブ! と、思ったけどよく考えたら地元でメロン一玉買った方が絶対安いえっ


メロンかき氷

こちらです恋の矢

本日は誕生日ニコニコ Eさん、Nさん 他数名からお祝いの言葉いただきありがとうございます。
絶賛夏休み中でして、何も出来ませんが喜んでます。何か書けたらいいなぁ。
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