昨日部活の帰りに須藤さんに捕まって「明日飲み会だからな。サボるなよ」と言われたあたし。

明日はあたしの誕生日だって言ったって聞く耳持たないの。

本当に嫌な人!!

あっ でも待って!? も、もしかして入江くんも誘ってくれちゃったりして・・・??

なんて淡い期待も家に帰って萎んだわ。

入江くん、須藤さんの飲み会断ったんだって。

しかも教授に頼まれて研究のお手伝いで泊まりこみになるってさ・・・。

あー ついてないあせる

おばさんがあたしの誕生日をサプライズする予定だったと聞いて余計に悪い事しちゃった気になる。

「別にいいです、そんな気を遣わなくて」って言ったのに、おばさんは「これだけが楽しみなのよ」と言われちゃうと困っちゃう。

裕樹くんが「そんなの、琴子が1歳年取るだけで、騒ぐ事ないだろ。その日にお祝いしないと年取らないんだったら琴子なんか祝われない方がいいんじゃない!?」だって。

失礼しちゃう!!

で、で、で、でも・・・もしかしたら入江くん、別な日なら居たり??

って期待(Part2)も思いっきり砕けたわ。

「俺、土日潰れるから」って。

あーあ、夢も希望もないわ。

「ま、松本さんは??」って聞いたら「俺一人だよむかっ」と嫌そうな顔をされる。

あたしはその言葉だけで満足なの。

おばさんが「お兄ちゃん、琴子ちゃんの誕生日祝いたくないからって嘘ついてるんじゃないでしょうねむかっ」って怒ったけど、入江くんってそんなに嘘つく人じゃないのよね。

一緒に暮らしていたら何となく分かるの。

だって本当に頭がいいし、教授のお気に入りだし・・・あたしだって教授だったら入江くんに助手お願いするわよって考えてたら「お前が教授になれる訳ねーだろむかっ」って冷たい言葉が浴びせられたわ。

し、失礼ね!! 頑張れば~~~なれる訳ないか。

急に現実に戻って落ち込んだわ。

で、寝る時に何故か入江くんと歯磨き時間が被ったの。

あたしは諦めきれなくて入江くんに「あ、あしたね・・・テニス部の飲み会、居酒屋○×△でやるんだ」って言ってみたら、「知ってるよ」って返事が返って来た。

そ、そーよね。須藤さんが誘ったけど断ったんだもんね。

「じゃ、じゃあ頑張ってね」と言うと、入江くんはあたしを見つめて「お前こそ」って言った。

あたしがどう頑張るのかな!?

も、もしかして教授になれって事??

ビックリして入江くんを見たら入江くんの冷たい視線が注がれてた。

「お前に出来る大学教授の専門分野は無い!!」だって。

分かってるわよーーーだっプンプン

でも・・・あたしは何を頑張るんだろう??

頭の中はハテナが飛び交ってたけど・・・そういう時ほど寝つきいのよね。

スッキリ起きれちゃった。


そして人の良いあたしはやっぱり来ちゃった訳よ、この居酒屋○×△に。

も、もしかして入江くんが教授と来ないかしら!?ってついお洒落までしてしまったわ。

なのに・・・やっぱり居ないの、入江くん。

分かってたけど・・・寂しいなぁ。

そして何故か松本さんまで居なくて、同じ理工学部だっていう多賀さんが「自主的に入江を手伝ってるよ」と笑いながら教えてくれたわ。

く、くっそーーーーメラメラ

あたしにそんな頭があったらなぁ・・・。

「琴子ちゃん、今日は飲もう」って言われて上の空で返事しちゃった。

なんでかよく分からないけど高校生の時の入江くんの話振られてそれに返事をするあたしは上機嫌。

クリスマスには一緒に写真撮ってもらったなぁって思い出す。

そーだ!! 卒業式にも写真・・・よりも凄い事してたーーーー!!

あたしの顔は急に真っ赤になる。

何でか周りの人がグルグル回って・・・はら~ひれ~ほれ~・・・惚れ・・・る。

気付いたら昨日選んだ洋服のまま、あたしは自分のベッドに寝てました。

な、何でだろう!? どーやって帰ったか知らないけど、あたしってやるじゃないって思ったら違ってたみたい。

何故か朝から不機嫌な入江くんがあたしの斜め向かいに座って朝食を食べてるの。

これからまた大学へ行くんだって。

「琴子、コーヒーむかっ」と言われて慌てて入れたわ。

入江くんが不機嫌なのはいつもの事だけど・・・あたしを見る目がいつもより冷たそうだからあたしが何かしたのかなー!?

おずおずと聞くと「お前が酔っ払って居酒屋で寝たから大学に居た俺が呼び出されたんだよむかっ」と怒る。

「け、研究は??」と聞くと、松本さんがたまたま居たから少しの間お願いしたんだって。

教授にもおばさんから電話をかけて入江くんを呼び出したから、教授が気にしてくれて今日は家に帰って良いと言われてそのまま帰る事になったんだとか・・・。

でも入江くんの凄いところはきちんとあたしを拾ってくれるところよ。

何かお詫びするって伝えたけど、要らないって。

ちょうど今着ているシャツの対価だからって言われてあたしの胸がキュンとなる。

「お前のテスト結果が90点以上だったら・・・」って謎の言葉を残して大学へ行っちゃった。

なんだ・・・忘れてたーーーーー!!

あたしは生まれて初めてテストをやり直したかった。

教授にすがって再テスト希望したけど、勿論希望が通らなかったわ。

あー、今年も彼女になる夢は夢のまた夢ね・・・トホホしょぼん
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