再会した旧友の手に白杖 | 脳丸洗いゼーションBlog

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障がいのある方の生活について、ノーマライゼーションについて、
障がい者雇用や就労支援についてなどなど。
私がこれまでに経験してきたことや、出会いの中で学んだ事、
感じた事などをつらつらと書いて見ます。

同窓会当日、会場となる松山に到着した私を、

「久っさしぶり~。遠いところ良く来てくれたね~。会いたかったよ~」と

Aさんは元気いっぱいに迎えてくれました。

8年ぶりとはいえ、変わりのない彼女の笑顔に触れ、

出会った頃の記憶が一気に蘇って来ます。

「歳はくっても、お互い変わらないね」と再会を喜び合いました。

ただ一つ変わったとこと言えば、Aさんの手に白杖が握られていたことくらいでしょうか。

同窓会の幹事をしてくれたAさんと出会ったのは20年前。

お互い大学生で、青少年向けのボランティア全国集会のスタッフとして共に活動した仲です。

この同窓会は、その時のボランティアスタッフの同窓会です。

Aさんとは、8年前にも一度会っていました。

その後に病気を患い、目に障がいが残ったという話を友人から聞いて知っていましたが、

実際に白杖を持つ彼女を目の前にすると、少し辛い思いがあります。

私の周囲には、全盲など重度の視覚障がいがある友人がたくさんいます。

私の妻も、視覚障がいではないですが、重度の肢体不自由者です。

これまで、障がいのある友人や妻を見て、辛い思いをしたことはありません。

障がいのことなど気にすることもなく、いつも楽しく付き合っています。

しかし友人や妻は、出会った頃から障がいがありました。

(障がいがあったから出会ったのですが)

良く考えると、付き合いのある中で、中途に障がいを負った友人はAさんだけなのです。

本人は至って明るく、学生の頃に出会ったAさんのままなのですが、

私は、友人でありながら、彼女の一番辛かった時期を知らないできたのだなと考えると辛くなるのです。

たった一週間同じ時を共有しただけの仲間ですが、

その時に築かれた絆は強いものでした。

それだけに、ほおっておけない気持ちになりました。

同じ障がいでも、その方との出会いが、

障がいを負う前からなのか、後なのかで

随分受ける印象が違うのだなと感じさせられました。


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