N260 : 近鉄と阪神、近鉄賢島駅~阪神三宮駅の直通特急列車の運行を検討 | 一日一鉄 ~ほーぷの鉄道ニュース~

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日本全国全鉄道路線(JR・私鉄両方)を完乗した経験を元に、鉄道業界に関して戯言をぶちまけていくブログです。現在は日々の鉄道ニュースへのコメントがメインですが、そのうち乗り鉄記録を整理して載せていくかも知れません。

 近畿日本鉄道と阪神電気鉄道が、近鉄賢島(かしこじま)駅(三重県志摩市)と阪神三宮駅(神戸市中央区)を乗り換えなしで運行する特急の新設を検討していることが明らかになった。来春の運転開始を目指しており、神戸から三重への観光需要を掘り起こす狙いだ。

近鉄と阪神が近鉄賢島駅~阪神三宮駅間での特急直通運転を検討しています。

2009年に阪神なんば線が開通して以来、近鉄と阪神での直通運転が実施されていますが、現在定常運行されているのは主に阪神三宮駅~近鉄奈良駅の区間となります。
今回は、近鉄賢島駅まで延伸することにより、伊勢や鳥羽、賢島への観光需要を掘り起こすのが目的で検討を始めたものと思われます。
来年は伊勢神宮で20年に1度の「式年遷宮」が予定されており、多くの観光客が伊勢に訪れる可能性が高いことも後押ししているようです。

ただ、この直通運転を実現するためには特急代金の課題を解く必要があります。
定常運行として有料特急を走らせている近鉄と、走らせていない阪神との間に差異があり、阪神区間を走る部分の特急代金をどのように扱うのかを決めなくてはいけません。
そのため、車両を旅行代理店に貸して団体旅行扱いとし、阪神区間のみ割増運賃を徴収する方針が検討されています。
将来的には、阪神区間にも有料特急の制度を作る可能性も示唆されています。

また、近鉄の特急は最大10両編成で走りますが、阪神は主に6両編成が多いため、この特急列車を何両編成で走らせるのかも課題となっています。
こちらは阪神のホーム構造に合わせて6両編成になる可能性が高そうです。

これらの課題の目処が見えてくると、この特急列車が定常運行する日も近くなってくるかもしれませんね。