■2007年12月~2008年2月:時事予想問題■


後期の期末・3学期末のテスト対策!

何度でもいうけれど、特に中学生、定期テストは

本番の入試のつもりで!

Here We Go!

■■■

1.薬物中毒を引き起こした中国の冷凍食品は?

2.暫定税率の廃止をめぐり、もめているものは?

3.オリンピック予選の再試合が行われ、男女とも韓国に敗北したスポーツは?

4.アメリカ大統領選挙で民主党の指名をヒラリー=クリントンと争っている候補者は?

5.ジュリアーニの選挙戦撤退を受け、アメリカ大統領選挙で共和党の本命になった候補者?

6.当選したばかりの大阪府知事になる弁護士は?

7.自動販売機でたばこを買うときに必要となる成人識別 ICカードの名前は?

8.1月27日に死去したスハルト元大統領の国は?

9.12月27日に元首相であったブット氏が暗殺された国は?

10.箱根駅伝で総合優勝した大学は?

11.
2007年の世相を表す漢字に選ばれたのは?

12.マッサージチェアやカラオケセットなど、税金の無駄遣いが指摘されるのは○○特定財源

13.志布志事件に対する発言で物議を醸した法務大臣は?

14.EUに加盟しているキプロスとマルタも新たに使うことに決めた欧州単一通貨は?


15.血液製剤による肝炎の感染症被害者に給付金を支給する薬害○○肝炎被害者救済法が成立


16.インド洋で自衛隊が給油活動を再開するための新○○対策特別措置法が成立


17.アメリカ大統領選挙の序盤戦で党の候補者を決めるための予備選挙が数多く行なわれる2月5日の火曜日を何と呼ぶか?

18.松下電器産業の新しい社名は?


19.ラジオの深夜番組での発言が問題となり現在活動を休止している歌手は?

20.韓国の新大統領は?


■■■


さぁ、どうでしょうか。どれだけ当てることができるでしょうか。学校の社会の先生の性格まで読まなければならないので(笑)、毎回パーフェクトを目指しているんですが、なかなか難しい。

いつもに比べれば、割と今回は易しそうで、キリ良く20問にしておきましたが、最近になって、イージス艦「あたご」と漁船の衝突、沖縄の米軍兵士による不祥事、岩国の市長選など、防衛とからんだ問題が続出しているので、要マーク。


あとは成人年齢18歳とか、ちょっと難しいところで、キューバのカストロ議長やDVDの規格争い、ヤフーを買収しようとしたマイクロソフトとか、コソボ独立あたりかな。たくさん当たりますように!


  当教室 の生徒諸君は、きちんと答えを持ってくること!いいね。






 塾講師も大募集中 です!

 お気軽にお問い合わせ下さい。 

 mail:info@tokkun.net
 

東京の 代々木教室(03-3370-4440)

横浜市都筑区にある
中川教室(045-912-0092)

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解答
1.餃子(ギョウザ) 2.ガソリン 3.ハンドボール 4.オバマ 5.マケイン 6.橋下徹 7.タスポ 8.インドネシア 9.パキスタン 10.駒澤大学 11.偽 12.道路 13.鳩山邦夫 14.ユーロ 15.C型 16.テロ 17.スーパーチューズディ 18.パナソニック株式会社 19.倖田來未 20.李明博(イミョンバク)



英文法 中川信雄.jpg


久しぶりに英語関連書籍の紹介です。自分が英文法を学んだり教えたりする上で、参考にしてきた本は数多くありますが、本書の著者、中川信雄氏の著作はすべて、中でも本書は今でも時々参考にするほど役立っています。


“英語の文法はおもしろい” という高校生が本書を読んでくれれば、学校の先生が説明してくれないようなことや、新しい知識がたくさん出ていて、刺激的な一冊になるのは間違えないでしょう。

ところが、“英文法好きな高校生” など、今や絶滅危惧種ですし、本書は非常にわかりやすく書かれているというものの、やはり基本文法が理解できた上のレベルですから、生徒向けというよりも、やはり学校の先生や塾講師の方にお薦めでしょうね。


時々、センスの良い生徒から、文法書に出ていないような、ドキッとさせられるような質問をされることがありませんか。本書にはそんな質問がたくさん出てきますし、逆にこちらから話題として投げかけるに適した内容も多く含まれ、授業で役立つ知識が得られます。


目次は以下の通りです。

 「こんなときどう言う?」―その微妙な言い方の違い(「すみませんが」の使い分け;きちんと謝るには ほか)

 「あるのか、ないのか」―その小さな違いが大違い(“A Happy New Year”は正しいか;「名詞」は取り扱い注意! ほか)

 「知ってるつもりで勘違い」―よく使うそのことばの微妙な違い(bigとlargeの微妙な違い;littleとsmallの微妙な違い ほか)

 「それって一体何の話?」―その文法の微妙な使い分け(be動詞の本当の意味は;受け身にできない文とは ほか)



残念ながら、この目次だけでは本書の魅力はとうてい伝わりません。要するに今まで何とも思わなかったこと、あるいは単に暗記するように言われた(指示していた)ことの裏には、やはりある程度の法則があることなどを教えてくれます。

私も自分の授業では、本書からの話題をいくつも借用しました。特に英語に関心のある生徒や英語が得意だと思っている生徒に提供する話題として最適ではないでしょうか。項目別になっているので使いやすいのも大きな利点です。

機会があればぜひ手にとっていただきたい、お薦めの一冊です。






英文法 その微妙な違いがわからない!?―どこかおかしい、でもなぜかわからなかった101の疑問 (英文法がわからない!?)
中川 信雄
研究社出版

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■2007年10・11月 時事予想問題■


そろそろ後期の中間・2学期の期末テスト。

何度でもいうけれど、特に中学生、定期テストは

本番の入試のつもりで臨もう!

Here We Go!



1・ 民衆デモを弾圧した東南アジアの軍事政権の国は? 

2・ 1で軟禁されている民主活動家は? 

3・ 現在の日本の首相は? 

4・ 連立問題で辞任を撤回した民主党党首は? 

5・ 14日にマグニチュード7.7の大地震に見舞われた国は? 

6・ 大リーグレッドソックスの本拠地は? 

7・ 解約時のトラブルが相次いでいた英会話学校は? 

8・ 7が適用を申請した法律は? 

9・ 比内地鶏はどこの特産? 

10・ 食品偽装事件を起こした企業は? 

11・ 薬害で、製薬会社が情報を隠蔽していた問題は? 

12・ 10月1日に民営化して再スタートしたのは? 

13・ 24年ぶりに値上げされた食品は? 

14・ ゴア元副大統領(アメリカ)が受賞した賞は? 

15・ インド洋での海上自衛隊の給油活動継続のため、新○○対策特別措置法が審議中。 

16・ 10月下旬日本人が誘拐された国は? 

17・ 防衛省に備品を納入する会社で問題となった専門商社は? 

18・ 17で問題となった守屋前次官に関する問題は? 

19・ アメリカで問題となった信用力が低い消費者層に対する融資は? 

20・ はじめて民間(三菱)に打ち上げ委託された月周回衛星の名は? 

21・ 6年前に多国籍軍に倒されたタリバンが勢力を復活させてきている国は? 

22・ ムシャラフ大統領とブット元首相が対立している国は?

23・ 人間の皮膚から「万能細胞」を作り出すことに成功した大学は? 

24・ 「麒麟・田村のせつな面白い貧乏生活がついに小説に! 中学生時代の田村少年が、ある日突然住む家を無くし、近所の公園に一人住むようになる超リアルストーリー。ダンボールで飢えを凌ぎ、ハトのエサであるパンくずを拾い集めた幼き日々から、いつも遠くで見守ってくれていた母へ想いが詰まった、笑えて泣ける貧乏自叙伝。」 これは何の本の紹介文?  

25・ ロッテ小林雅英が移籍を決めたメジャー球団は? 

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解答
(1・ミャンマー 2・ アウンサン=スーチー  3・福田康夫(91代) 4・小沢一郎 5・チリ 6・ボストン 7・NOVA  8・会社更生法  9・秋田県 10・ミートホープ(苫小牧)、白い恋人(札幌)、赤福(伊勢)、吉兆(大阪) など 11・C型肝炎訴訟 12・日本郵便 13・食パン  14・ノーベル平和賞 15・テロ 16・イラン 17・山田洋行 18・過剰接待 19・サブプライムローン  20・かぐや 21・アフガニスタン 22・パキスタン 23・京都大学 24・ホームレス中学生 25・ インディアンス)

(前回分はこちら ⇒ 2007年7~9月時事問題




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クレーマー.jpg


↓の記事のコラムでも取り上げました、当教室の国語講師、吉野秀先生の新刊が発売されましたので、ご紹介しましょう。発売早々に増刷が決まったようで、すばらしいですね。

つい先日は日本経済新聞の一面にも広告が出ておりましたので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

(久々の更新なのに、身内の宣伝をするようで気が引けるのですが…、すみません)


■目次は以下のとおりです。

蔓延する「いちゃもん化社会」

クレーマー「悪魔の手口」解体白書

ケチをつける人、つけられる人

コンセプトワーク―現状把握と「8つの不」の解消

観察力と聴察力―相手の言葉でストーリーを読む

いちゃもんに立ち向かうための準備と攻略法 総集編



確かに、ギスギスした世の中になっているのかもしれません。そもそも “claimer” (クレーマー) という言葉が、定着しつつあるのは驚きました。

■■■


ところで、大学入試では、claimer ではなく、動詞の claim が重要単語です。普段は、やはり、“文句を言う” あるいは “いちゃもんをつける” という意味で使っていますから、生徒諸君は間違えてしまう人が多いのですが、正しい意味は “(権利などを)主張する” ですね。注意してくださいよ!

受験生は同じ語源の proclaim と exclaim が基本単語。続けて reclaim acclaim さらに、clamor まで覚えておけば、万全です。


ガンバレ!受験生!



■■■



さて、空きはわずかですが、吉野先生の授業は代々木教室で受けられます。

私、VIVAの英語の授業もよろしければぜひ…。

冬期講習でお会いしましょう!




  
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クレーマー・シンドローム―「いちゃもん化社会」を生き抜く交渉術 (サンガ新書 17)
吉野 秀
サンガ

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当教室 の吉野秀先生のコラムが 読売新聞 に掲載されましたので、ご紹介しましょう。


“クレーム対応上手は「文句をつける」のも上手い” 



 世間では多かれ少なかれ、トラブルやアクシデントは起こりがち。ちょっとしたミスでも対応を一つ誤ると、たちまち火の手は大きくなる。最近は学校へ無理難題を吹っかけるモンスター・ペアレント、ネット上で特定人物を攻撃するビット・ヒッターなる輩も登場。いちゃもんや言いがかり、ケチつけの広がりで深刻なトラブル社会へ突入した感が強い。

 トラ(虎)とブルドッグ(犬)がぶつかった分には事故で済むが、トラックとブルドーザーの衝突ではまぎれもなく事件。世知辛いと言うのは簡単だが、こうした現実に回避・防衛策が不可欠になったのは間違いないだろう。

 ビジネス人にとって、問題解決能力の習得と向上は従来の課題。いちゃもん社会の進行で、さらにその必要性と意義は密度を濃くしている。危機管理の一環として、マネージャー・クラスに強く求められるもので、「平時の●●君より、緊急・非常時の▼▼君」と大手総合商社のトップは話す。

 普段そつなく仕事をこなす人材(もちろん悪いわけではないが)を傍目に、混乱した場面などのここぞという時に十分に能力を発揮し、会社へ貢献していくタイプを評価する点をこの発言は意味する。

トラブル対応・処理は重要な柱で、遅い・下手・逃げちまう族に一流と呼ばれる仕事人はまずいない。抗議や苦情、申し入れを的確で迅速に処理できる人は、大半のケースで「文句上手」である。腹が立っている時はつい感情が先走り、延々と怒りの声をぶつけたり、相手の言葉尻をつかまえて不毛なやりとりに陥りがち。

 ひどい場合、論点からずれた説教をかますツワモノさえいる。蒙った被害に対して、文句上手は少しでも早く回復・代替させることを決してぶらさずに、相手がどう出てこようと打ち返せるシナリオを持っている。配慮こそするが遠慮はしない毅然とした態度を貫く。相手にしてみれば、冷静に突き進んで来られるので納得せざるを得ないわけだ。

 文句上手はクレーム対応・処理にこのノウハウを最大限にいかす。抗議者が何を今求め、いつまでに・誰に・何を・どうして欲しいかを最短距離でつかみ、ここでも建設的なシナリオを編み上げる。

 前出の商社トップは「クレーム対応上手は相手の不満や不安、不便をすぐに引き出す術に長けている。ビジネスの基本も同じで、これらを解消するモノ・サービスを商材にすれば失敗はないはず」と分析する。

 クレームをてきぱきとかたづけ、それを仕事のヒントや糧に変える――、一見したたかだが、たくましさと創造性を持ち合わせてこそ一流への道が開ける。面倒くさい、やっかい、無理難題と端から決め付けた瞬間にクレーマーだけではなく、冷徹な上司など悪魔たちが再びささやき始める……。


■■■■■■■■■■



ところで、空きはわずかですが、吉野先生の授業は代々木教室で受けられます。

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初秋.jpg


北方謙三氏の 『不良の木 』 を昨年の秋にブログでご紹介しました。確かに大変おもしろかったのですが、“もう少し、主人公が、スーパーマン的ではないハードボイルドの作品でお薦めがありませんか” と言って、教えていただいた一冊です。(やまちゃんさん、ありがとうございました)


さっそく購入して、読んで、感動し、何としても昨秋の間に記事をUPしようと決めていたのに、ついつい今年の秋になってしまいました。別にいつご紹介しても良い、すばらしい作品だと思うのですが、結局、去年の秋と今年の秋、二度読みました(笑)。やっぱり良かったです。


主人公は私立探偵のスペンサーという男です。あるお金持ちの婦人から、夫が連れ去ってしまった15歳になる自分の息子を取り返して欲しいと依頼されるところから物語が始まります。

仕事を引き受け、難なく子どもをつれてもどりましたが、子どもの様子などから、どうも複雑な事情がありそうだとわかります。


しばらくして、同じ母親から、今度は父親が子どもを強引に連れ返そうとするので、住み込みで二人を守って欲しいと懇願され、その仕事も引き受けます。二人と同居してみて、その子どもは結局は、父親からも母親からもまったく愛されておらず、ただの取引の材料に使われていることがわかります。

すでにその時、その15歳の少年は、他人はもちろん、親や周囲の人間、そして自分の将来にすらまったく興味を示さず、めったに自分の部屋からも出てこないような生活を送っていました。

周囲の大人たちによってそんな風になってしまった少年を、スペンサーが立ち直らせようとする物語です。

裏の社会と通じつつ、悪事を働き金儲けに明け暮れる父親と、子どもを放っておいて自分の安易な欲望だけを満たそうとする母親。あることをきっかけに、まず、その二人から少年を引き離し、スペンサーは少年と二人で、自分の恋人の持っている別荘で生活を始めます。


そこから展開されるスペンサー流の教育が非常に興味深く、また少年が徐々に心を開き自立していこうとする姿がすがすがしいです。ハードボイルドらしく、その途中には、少年を連れて、殺し屋と戦ったり、盗みに入ったりするのですが、どれも印象的なできごとで、荒唐無稽なところはまったくなく、ドキドキしながら読めると思います。

多くの人にお薦めできる一冊だと思います。



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初秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ)
ロバート・B. パーカー,菊池 光,ロバート・B.パーカー
早川書房

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悪の対話術.jpg


さまざまな場面での会話、言葉遣いなど、自分はいつもどのくらい気を配っているでしょうか。あらためて聞かれるとどう答えたら良いのでしょうか。一応、言葉には気を使っているつもりでもあるようで、気軽に話すことも始終ありますから。

もちろん面接試験や何かのスピーチをしたり、原稿を書いたりする時などは、誰でも最大限に言葉遣いに慎重になるでしょうが、本書では常にその気持ちを維持すべきだと主張します。

私も言葉の大切さはどれだけ強調してもし過ぎることはないと信じておりますが、筆者のように、普段の会話から、それを意識的に、友人はもちろん夫婦や家族であっても相手の気持ちを推し測り、言葉を選んで話すということは、そう簡単に実践できるものではないでしょう。


言葉や会話が生き方そのものだというレベルにまで意識を高めているとでも申し上げれば良いのでしょうか。

ただし、単に “人の気分を害さないために” 言葉に気を付けようとか、口は災いの元だからね、というような生やさしいことではありません。


題名が示すとおり、意図的に “悪” であっても、すべての会話を意識して行うべきであるという意見です。ですからお世辞の使い方から、悪口の言い方、挨拶の意味、うわさの流し方などなど、すべて会話には常に意識を集中し緊張して当たれと説いています。こういう主張は初めて耳にしました。


目次をご紹介しましょう。


対話とその悪

お世辞について

悪口について

虚偽と韜晦

礼儀と挨拶

敬語について

社交と立場

紹介と自己

多弁と無言

観察と刺激

焦りと緊張

話題について

結び―言葉の快と悪と


人と真正面から向き合えない、携帯電話を手放せない若者たちに対しても対話の意味、そして人生における対話の意味を説きます。悪口、お世辞などの実例が載っていて楽しく読めますが、賛同できるかどうか、読者によってかなり意見が分かれるかもしれません。

私も言葉は大切だと思っていても、いつも長電話をするとか、おしゃべりが大好きという性質ではないので、正直、会話がついつい面倒くさいと思うことがあります。が、それを筆者はたしなめます。みなさんはどうなんでしょう。


ひとつ、挨拶に関して、私がいつも生徒たちに言っているのと同じような一節があってびっくりしました。この部分は思わずひざを打ちました。

『男の子であれば、挨拶がきちんとできて、時間を守ればそれだけで何とか生きてゆける』

というものですが、どうでしょう(笑)。


P.S. このブログでは以前に、福田氏の 『魂の昭和史 』 と 『総理の値打ち 』 を取り上げました。よろしければご覧下さい。それにしても氏の著作はどれも刺激的です。



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悪の対話術 (講談社現代新書)
福田 和也
講談社

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フォラツェン.jpg


韓国の盧武鉉 (ノムヒョン)大統領と北朝鮮の金正日総書記が首脳会談を行いましたね。金大中前大統領の訪朝時のような、“歴史的” というほどのインパクトはありませんが、それでも気になります。

どうも、報道を見ていますと、相変わらず外交交渉は北朝鮮ペースで進んだ印象で、韓国は大規模な経済援助などを約束したようです。日本から見ているとなかなか理解できないのですが、韓国人拉致については話題にもならないそうですね。


本書はそうした日本人にはわかりにくい韓国の政治状況を含め、朝鮮半島全体を知る参考になると思います。

北朝鮮国民の窮状を訴えた前著に続き、それを支援する命がけの活動などを紹介し、いっそう国際世論を盛り上げ、中国、韓国、日本の政府にプレッシャーをかけたいという意図で書かれています。

氏がどのように北朝鮮内の最新情報を得ているかということなども詳らかにされています。 

フォラツェン氏らの活動が徐々に実を結び効果を上げたため、新しい問題が出てきているというのです。それはNGOなどの援助がない脱北者たちが、簡単に中国、韓国に行けると思い込み、周到な準備もせずに大使館などに抗議をし、次々と捕らえられているというのです。

また、規模が大きくなったために脱北者に北の諜報員が紛れ込んでいるケースも増えてきた。その上脱北に関する情報提供に対する賞金を中国が大幅に吊り上げてしまって、一般人からの通報が激増し、警官に捕らえられる脱北者が急増しているのだそうです。

捕まったら最後、送り返され処刑を覚悟しなければならないことは言うまでもありません。 

また、太陽政策をとってきた金大中前韓国大統領を厳しく批判しています。太陽政策は単純な人道主義ではなく、金でノーベル平和賞を買い、北に途方もない額の資金を提供して独裁国家を援助したという見方です。

もしそうしたことが真相だとすれば、フォラツェン氏は、韓国政府にとっては邪魔な存在そのものですね。氏は中国にはすでに入国できず、韓国では始終様々な組織につけまわされ、警官と殴り合いになったり、家族まで危険にさらしながら活動しています。

それにもかかわらず、本書では、中国に北朝鮮との国境を開かせ、金正日体制を倒すまで戦うことを何度も言明しています。この本の印税もきっと活動に使われるはずです。

前著は、以前取り上げました。よろしければご覧下さい。

 ⇒ 『北朝鮮を知りすぎた医者




P.S. 以前にも書きましたが、実は、北朝鮮から帰国された5人の拉致被害者の中のお一人と、私の教え子のお母さんは幼なじみでした。

そのお母さんは、北朝鮮が拉致を認め、ご自分の友人の名がテレビで告げられた時、震えていたそうです。5人の帰国後、すぐに連絡を取り、何度かお会いになり、頻繁に電話もされていたそうですが、私の教え子も『受験勉強頑張って』と励まされ、プレゼントまでいただいたそうです。

ご自分の筆舌に尽くしがたい多難を嘆くどころか、何不自由ない友人の子どもにまで気配りをするということに深く感動しました。そういう善良な市民の拉致をあいまいにしようとする勢力が北朝鮮以外にもありそうで、とても許せません。



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北朝鮮を知りすぎた医者 脱北難民支援記
ノルベルト・フォラツェン,平野 卿子
草思社

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ゆとり教育から個性消費ミ会へ.jpg


文部科学大臣をころころ代えてしまった小泉元首相から、教育問題にやたら熱心な安倍前首相、そして、現在、福田首相の誕生となりましたね。いったいどういう教育観をお持ちなのでしょうか。

昨日、所信表明演説をしたそうですが…、今日にでも原稿をチェックしてみましょう。


いずれにしろ、新聞報道などを追っていますと、ここのところずっと 「ゆとり教育」 と決別する方向性は確かですね。ただし教育予算が増えるのは不明ですね。

さて、本書は、易しい内容とは申し上げられませんが、教育問題に関心のある方には、大変示唆に富む一冊だと思います。

文部科学省が打ち出す指導要領をはじめとするさまざまな施策、それらが現実の社会の流れの中でどう生まれてきたか、本当にこれからの社会は今の教育政策でよいのかなどを検討しています。

正直、“個性浪費” という抽象的な言葉に魅力を感じ、気軽に手にとってみたものの、ポストモダンなどの現代思想というか、社会学とのかかわりで教育や世間が論じられており、意表をつかれました。ところどころ整理するために読み返さなければなりませんでしたが、こういう論点は私には非常に新鮮に感じられ、おもしろかったです。


個性浪費社会という言葉を説明するのはとても難しいのですが、社会のマクドナルド化 (アメリカの社会学者の造語)が進み、皆が感情を抑えて、マニュアル通りの対応をするようになり、顧客の側の対応までも計算され尽くしています。


そういう社会では、人をかつてのように地位や所得で判断するのではなく、表層的な個性に囚われて判断するようになるわけです。つまり、本来豊かな人間性を表すはずだった 『個性』 が今や、競争に残るための道具と化し、アイドルの低年齢化などはその顕著な例である。 そんな感じでしょうか。

そういう次々と新しい個性を生み出しては、消えていく社会のことを個性浪費社会といっているのだと思います。その変貌し続ける社会と教育行政を論じています。

目次を紹介しておきます。


第1章 世紀末学力論争の構図(日本教育史の流れからみた「ゆとり改革」;これまでの能力主義を回復すべきなのか―近代能力主義派の議論 ほか)

第2章
 近代能力主義(モダン・メリットクラシー)の歴史としくみ(学校と社会の接続のしかた;初めから全国標準化された日本の学校系統 ほか)

第3章
 バブルと「新たなこころの発見」―ゆとり(脱近代カリキュラム)改革の経過(臨教審(一九八四~八七年)の逆ベクトル改革
教育的価値のコペルニクス的転換 ほか)

第4章
 文部行政の宮廷革命―ゆとり改革と脱近代能力主義の政治力学(すべてのはじまりの臨教審(一九八四~八七年)
バブル教育政策を支えたポストモダニズム官僚・学者たち ほか)

第5章
 脱近代能力主義(ポストモダン・メリットクラシー)の近未来(資本主義のフロンティア―地理的外延から「こころ」へ;国際能力主義(グローバル・メリットクラシー)の成長 ほか)


 “ゆとり教育” なるものに私も反対ですし、多くの論者がさまざまな観点から分析を加えて、教育行政の転換を求めてきました。拙ブログでもいくつもそういう書籍を取り上げました。

本書の筆者は、さらにもう一歩引いた視点から、なぜみなが反対するような文部行政がまかり通ってしまうのかというところまで掘り下げています。

私は教育学部の出身ではありませんから、教育史的な流れ、社会学的分析がよけいに新鮮で、何回か読み返しました。読みやすい本ではないので、生徒などに薦めるかどうかはさておき、個人としてはさらに岩木氏の著作を読んでみたいと思いました。



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ゆとり教育から個性浪費社会へ
岩木 秀夫
筑摩書房

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炎と氷.jpg


しばらく前のことですが、ある新聞の書評欄で、本書に関して 「とうとう新堂氏がやってくれた!」のように絶賛されていたので読んでみました。新藤冬樹さんという方の作品ははじめて読みました。


何も知らずに読んだのですが、何とヤミ金融の世界でのし上がろうとする二人の男の物語でした…。炎と氷は二人の人間の比喩。

どんな相手であれ、金のためなら力ずくで、命知らずの戦いをいどんで屈服させようとする “炎” のような男、世羅。 一方 “氷” の方は、中学時代に世羅を、機転を利かせたしかけで暴走族から救ったことのある冷静な男、若瀬。

この親友二人が九州で作った金を元手に東京で別々にヤミ金を始めます。 

拙ブログでも、『武富士サラ金の帝王(溝口敦) 』 を取り上げたことがありますが、本書も想像を絶する、めちゃくちゃな世界が描かれています。新藤氏はこれを丹念に取材をして書いたのか、想像上のことなのか…。

実際、随分前になりますが、ご記憶でしょうか、日栄というサラ金の会社が厳しい取立てで 「肝臓売れや!」 などという脅し文句の録音テープがテレビなどで流されました。本書ではそれはまだまだ序の口。

下世話な言葉で言えば、“サラ金ならまだしも、ヤミ金はまじでヤバい”。痛切に感じます。


自分達にとってじゃまな相手が女性であろうと、子どもや老人であろうと容赦せず、それぞれの “シマ” で順調に活動を続け、業績を伸ばしますが、やがて彼らよりずっと規模の大きいヤミの世界が黙っていられなくなります。

入り組んだ事件や闇の世界とのつながりから、とうとう親友であった二人の利害が衝突する事件が起こります。縄張り争いが衝突を招いた結果です。 


まぁ、あらん限りの乱暴な言葉遣いや、凄惨なシーンが数多くありますので、高校生以下にはとてもおすすめできませんが、読めばヤミ金にはどんなに困っても近付かないという教訓は得られるでしょう。

さまざまなトリックもあり、展開もおもしろく、500ページ近い大作ですが、飽きることなく読んでしまいました。後から知ったのですがファンからは 「新堂ワールド」 と呼ばれているそうですが、私も正直、どっぷりとつかってしまいました(笑)。


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炎と氷
新堂 冬樹
祥伝社

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