先日、奈良の「入江泰吉記念奈良市写真美術館」に行って来ました。
ようやく訪問がかないました。
場所は、近鉄奈良駅を降り、春日山に向かって左先にあるのが東大寺。
真ん中に春日大社。
そして、右先の高畑という地区にこの写真館があります。
時間があれば、近鉄奈良駅から右に折れて「ならまち」を散策しながら歩くこと3~40分。それ位で到着しますので歩いていくのもオススメです。
途中、ちょうど半分くらいの処に清酒春鹿の利き酒屋があるので、そこで一休みもいいかもしれません。
片道1時間の余裕があれば、景色と狭い路地を楽しみながら、歩いて行って欲しい場所です。
中に入ると迎えてくれるのがこのエントランス。
この外観から、中身を期待させる風景でした。
* * *
この日の企画展は「奈良大和路の春夏秋冬」というテーマで、風景だけでなく季節毎の花も見れるというこから楽しみにして行きました。
結果、、、
感嘆の時間。。。
存在するということの美しさ。
この人の手にかかると、野の花もこんなに趣のある作品になるのか…という感激の出会いでした。
さて、この日お土産にと買った絵はがきのなかから何枚か紹介します。
大和路の風景写真や神社仏閣など、普段入江泰吉の見慣れた写真とは一味異なる、とても身近な構図ばかりの企画展でした。
大満足でした。
* * *
「写真は単なる美しさだけではいけない。見ている人に、内面に潜んでいるものを訴えかけるものがないと、それは写真ではない」
と、入江泰吉、常日頃の言。
そして、歴史の学びも寸暇を惜しんで勉強していたそうです。
「歴史を知らないと、そのものの独特の雰囲気が撮れない…」
私のような素人ごときが言うことではありませんが、
”写真が表現している”
そんな作品ばかりです。
それと、一枚の写真に添えられる言葉。
実は、写真そのものも胸を打ちますが、添えられる言葉も写真と同様に美しく、自分はむしろそちらから惹かれました。
季節や情感をあらわす日本語。
写真同様、それは美しく豊かな表現力なのです。
きっと、写真を撮ると同時に、その前から何をどう撮ってこう表現するというのがある程度決まっているのでしょう。
それくらい準備万全で被写体に向かっているような気がします。
京都の雅とは異なる、奈良のはかない美しさ、、、入江泰吉を通して、万葉の心をもっと見続けたいと思います。
-END-