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"3階ベランダで24時間過ごすことにした。

パートナーは太陽光発電" 前回は携帯型のNomad 7 Solar Panelを使用してみたが、今回はより大型のNomad 27 Solar Panelを使ってみた。

パネルが大きいので発電量はNomad 7 Solar Panelが最大出力7Wだったのに対して、最大出力27Wとより高出力に!

【ベランダで太陽光発電→24時間暮らしてみる】

 さらに前回はニッケル水素乾電池への蓄電だったが、今回は専用の大容量バッテリーGOAL ZERO Sherpa 120 Power Packを使用する。

こちら、一度充電すればiPodの充電が60回、スマートフォンの充電が24回、iPadの充電が4回、ノートパソコンの充電が2回可能というのがバッテリー容量の目安。

Sherpa UI(AC INVERTER)も併用することでUSB電源としてだけでなく、家庭用AC100V(100Wまで)電源コンセントの機器にも給電できるのも便利だ。

 当初は、より大型で高出力のBoulder 30 Solar Panelを試そうかと思っていたのだが、これを「キャンプ用品に気軽に加えることができるのか?」とか「果たして災害時に持ち出すことができるのか?」と考えるとはなはだ疑問だったため、最終的には高出力と携帯性を両立させているNomad 27 Solar Panelを選択し、それに合わせた機器を用意してみた。

●かなり本気な装備一式

 スマートフォンの充電用を想定して使用したGuide 10 Plus Adventure Kitは、市場想定価格で1万2800円(別売り単3形エネループ4本分は含まず)ほど。

しかし、今回は、例えばスマートフォンであれば家族全員分を何回もフル充電できるような本格仕様ということで、コストもNomad 27 Solar PanelとSherpa 120 Power Pack、Sherpa UI (AC INVERTER)だけで8万2800円(市場想定価格の合計額)となっている。

このあたりからも、かなり本気な装備だということを感じ取っていただけるのではないだろうか。

●一軒家3階ベランダでの充電テスト

 テストは4月中旬のとある晴れの日、神奈川県にある筆者の実家で敢行した。

実家は一軒家なのだが3階建てのため、3階ベランダにテントを設営した。

周囲に高層建築物はなく、2階建ての屋根の高さに相当するベランダであれば、終日良好な日照を得ることができるだろうという目論み。

 GOAL ZEROのほかには、筆者が以前バイクツーリングでキャンプする際に使っていたテント類と、実家で買い置きされていたペットボトルの水やクラッカーやカップラーメン、備蓄していたタンクの水(10リットルが2つ)などを用意した。

基本的に、このテストのために買い足したものはない。

●天候推移と充電状況

 当日の天気予報は晴れ時々曇り。

午前7時にGOAL ZERO Nomad 27 Solar Panelを設置してテント設営を開始した際には晴れていたものの、午前11時ぐらいには曇りがちな天気に。

1日の天候の推移と充電状況などをまとめると以下になる。

●11時間で80%まで充電

 結局、充電時間11時間でSherpa 120 Power Packのインジケーター「80%」まで充電することができた。

完全に使い切った状態ではない「20%」からの充電だったとはいえ、4月の曇りがちの天候でこれだけ充電できたのはなかなか優秀といえるのではないだろうか。

驚いたのが、ポータブルタイプでは充電できなかったような曇り空でも充電が継続したことだ。

朝夕は、インジケーターが充電を示していても、日中ほどの発電量はないというのは充電の経過に現れているが、目に見えて分かりやすい性能の違いといえるのではないだろうか。

これがもし真夏かつ快晴の日であれば、もっと短時間での充電も期待できる。

●灯りのある生活のありがたさ

 さて夜も更け、Sherpa 120 Power PackにLight-a-Lifeを接続してみたところ思った以上に明るく、何をするにもその明るさが助けになった。

夕食時、カップラーメンのためのお湯を沸かす際にも、手元がはっきり見え、夜間のガスバーナー点火も安心できた。

Luna LED Lightも手元を照らすには十分な明るさなのだが、Light-a-Lifeならばテント内を照らしたり、テントの前まで照らすことができるので、煮炊きなど作業をする際に便利。

今回のように1人ならヘッドライトを使う手もあるが、家族など複数人数の作業ならば、いっそうLight-a-Lifeの明るさがありがたく感じられるのではないだろうか。

●実用性の高さは予想以上

 実際に使ってみてGOAL ZERO製品、それぞれ完成度が高いということが分かった。

大型ソーラーパネルは高性能かつ折り畳めて携帯性も高いし、LEDランタンは明るく低消費電力。

バッテリーも容量が大きくインジケーターも分かりやすいものだった。

つまり、GOAL ZERO社の創業者であるRobert Workman氏がおそらく想定したであろう、電気を使うことができない国や地域に持ち込んで、夜間照明に役立てるという目的を十分に果たすことのできる製品になっている。

スマートフォン、デジカメ、そしてノートパソコンの充電と欲張ってしまえば、1日で充電池を使い切ってしまうかもしれない。

しかし、低消費電力のLEDを使用した夜間照明に限って考えれば少なくとも2、3日は使い続けられるので、その間に日中、晴れ間が見えたら充電しておけば良いことになる(カタログ値では、100%充電したSherpa 120 Power PackでLight-a-Lifeが48時間使用可能)。

大型ソーラーパネルと大容量充電池は、導入コストを考えると一般家庭での購入は難しいかもしれない。

ここはぜひ、地方自治体や企業などが防災用品として採用すべくテストしてみてはいかがだろうか?

●そのほかの備考

 基本的にテスト中の24時間は、家にあったものを飲食。煮炊きも、キャンプ用に買ってあったガスバーナーでのみとした。

室内の設備もトイレとトイレの手洗い用水道以外は使用していない。

当初はテント内で仕事しようかとも考えていたのだが、そんな悠長なことを言っていられないスケジュールのものがあったため、昼間は室内のデスクトップパソコンで原稿を書きつつ、ちょくちょくソーラーポネルの様子を見に行き、撮影しながら日照状況を確認した。

 これはこれで昼間は活動して、夕方キャンプ地に戻るような活動状況を再現できたのではないかなと思うことにした。

ちなみに朝食はクラッカーとペットボトルの水。昼食もクラッカーと水。

さすがに栄養バランスがめちゃくちゃなので、夕食は主食をカップラーメンとしながらも、家族の夕食として用意されていたブロッコリーを少々拝借した。

日頃粗食慣れしている筆者は、食事はあまり気にならなかったのだが、水道が使えないということで洗面ができないのがこたえた。

よって、まず筆者を襲ったのは洗面できないことによる顔面の不快感だった。

防災用品の中に男性用脂取りシートを入れておこうと心に誓ったのであった……。

なお、家は昔からタンクに水道水を備蓄しておくのが常だったので、手を洗ったり食器をすすいだりするには困ることはなかった。

 寒がりな筆者でも夜間、化繊の寝袋とフリースで凍えることもなかった。しかし、冬であればダウンなどもっと本格的な防寒具が必要になる。

Rock-Out SpeakersはGOAL ZEROシリーズはなんでも試してみようという趣旨で用意したのだが、「非常時にラジオはともかく、音楽なんて聴いている場合ではないだろう」との思いとはうらはらに、手持ち無沙汰になったときMP3プレイヤーの音楽を聴いているとなんとなく落ち着くこともあった。

非常時だからこそ、日常を少しでも取り戻せるという意味でも、音楽を聴くことができたり、携帯ゲームをするというのは有効なのではないだろうか。

それらを実現するのはすべて「電気」であり、非常時の発電の手段というのは水や食料に加えて考慮すべき点であることは疑いのない点ではないだろうか。

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http://news.livedoor.com/article/detail/6548247/
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電気がなければ発電したらいいじゃない 

大型ソーラーパネルGOAL ZEROで24時間耐久に挑戦

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120511-00000020-it_gadget-sci



          米軍で採用されている米国PowerFilm社製造のコンパクトなソーラー・バッテリー・チャージャー。
◎ 快晴時の太陽光で単三型充電池(NiMHまたはNiCd)2本を約5時間でフル充電。
◎ 自家発電可能なモバイル電源として、アウトドアや災害時の電源として活躍。
◎ 本体の重さは140グラム、充電池2本を入れた状態でも195グラムと軽量&コンパクト。