サンキュー・スモ-キング(06・米) | no movie no life

no movie no life

・・・映画を見て思ったことをツラツラと。ネタバレです。

かなり昔に書いたのも。

予告編見て心配だった映画。面白そうだけど・・・これって、内容出しすぎじゃない?
予感的中。


「1日1200人を殺してる」タバコ業界が設立したタバコ研究所の広報部長、主任スポークスマンのニック(アーロン・エッカート)。政府のお役人に対しても得意の論舌で相手を論破する。営業、広報に飛び回る日々だったが、ある日女性記者にうっかり機密事項をもらしてしまったものだから大変・・・ニックは職を失い、鬱々としていた日々に息子ジョーイが一言。「パパは、情報操作の王だろう?」


オープニング。タバコのラベルが次々と出てきて、スタイリッシュ。
話も途中でダレずにアップテンポに進む。登場人物も個性的で楽しい。
「エアフォース・ワン」ならぬ「タバコ・ワン」。
「死の商人」(アルコール、銃、タバコ)の三者会合は実に面白かった(何故かジョーイの討論大会にも聞きに行く、他の2人・・・笑)
クライマックス、公聴会での議員との直接対決。


・・・惜しむらくは、予告編です。


ホンネと建前。
「何故この職についているの?」
「ローンのためさ」
しかし、本当は、この職が向いていると感じているから。やりがいがあると思っているから。
息子ジョーイの学校での「What do you do?」のスピーチ。
「あれこれ命令する人がいたら・・・それを鵜呑みにしないで、自分で考えることだ。」


溢れる情報。右往左往する人間たち。
それは日本でも例に漏れない。「○○が健康に良い」と聞けば飛びつく人々・・・
「タバコは身体に悪い」ことは誰もが知っている。しかし、そうとわかっていてもなお、何故吸う人間がいる?
ホンネと建前。
ニックはそういった世界で飯を食ってきた、「情報操作の王」だ。


けれども、この世の中、自分で考えて行動すればわかるものだって多いはず。
もしも大人が子どもにしてやれることがあれば、それは正しい情報を与え、本人に考えて選択させることだろう。


「誰にでも才能がある」


ニックの「才能」は、ジョーイにも受け継がれているようだ。



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