バッテリーバックアップSRAM付きソフトの電池交換 | MSX研究所日記

バッテリーバックアップSRAM付きソフトの電池交換

Baboo!BBSに、バッテリーバックアップSRAM付きゲームの電池が切れてしまったが、どうやったら交換できまっか、との質問がありました。この間の連休でやったばかりで写真も撮っておりましたので、そのあたりをご紹介しましょう。

「提督の決断」。8メガROM+256kbitSRAM内蔵。

どうやら質問は光栄(現:コーエー)の歴史シミュレーションらしいので、とりあえず同じシリーズから「提督の決断」をば。

とは言っても、MSXのバッテリー付きカートリッジはこの「提督の決断」も含めて大抵は裏がネジ止めなので簡単に開けられます。交換も、前のバッテリーを外して新しいのを同じようにつければOKです。前のデータを取っておいて書き戻す、となるといろいろ面倒なのですが、今回は消えてもよさそうなので省略します。とりあえず、+と-を間違えなければ壊れる心配はありません。

ハンダ付けの外し方とかハンダ付けの仕方は、普通に電子工作の教科書でも読んでください(手抜き)。

交換後の姿その1。斜めなのは、基板側の穴が1つなのに対して電池の足が2本あったため。片方を切っています。
切る前。
交換後の姿その2。見づらいですが、下(基板側)の端子の位置が合わないのでラジオペンチで曲げて持って行ってます。ピッタリ合うのはまず手に入らないので、これは現場合わせ。

さてそこで問題なのが「新しいの」をどう入手するか。

バッテリーであるコイン型リチウム電池はどこのコンビニでも売ってますが、「タブ付き」と呼ばれるタイプは極めて入手が難しいシロモノです。ネットで調べたところ、男らしくも普通のコイン電池に直接リード線をハンダ付けしている記事が複数見つかりましたが、これは絶対ダメですよ。破裂・液漏れなどの危険があります。破裂したらどうなるかは知りませんが、自分の命をかけて検証したいというならご自由に…。

電池はサイズによっていろいろ名前がついてますが、大抵はCR2032というタイプです。FM-PACとかだとBR2325ってのが使われてますが、公称電圧は同じ3VなのでCR2032が使えます。

タブ付きのCR2032は秋葉原でも扱っている店は少ないです。上で交換した時(2008年5月)は、ラジオセンターの山長通商で一個210円で売ってました。他では420円の店が一軒あったきりです。

さすがにMSXのカートリッジも電池切れのものが目立つようになりましたが、一度交換すれば15年程度は持つようです。よく3年とか5年とか言われてたのは、メーカー側から文句言われないようにかなーり余裕を見た最低値のようです。

ウチにあるやつで一番しぶとい「ザナドゥ」のMSX1版は、発売20年過ぎだというのにまだデータが生きています。ま、このへんは使っているSRAMなんかにもよるので、あくまで参考ということで。

そうそう、交換したらカートリッジの中にでも交換した日のメモを貼っときましょう。今ならゲームの発売年からおおよそ分かりますが、交換してしまうと分からなくなるので…。


参考。
「提督の決断」交換後。3Vの電池だけど新品時の電圧は結構高いのです。
「提督の決断」交換前。これはもう電源を切るとセーブが消えてしまいます。
ちなみに文中の「ザナドゥ」は2.583Vでしたが、データが残ってました。