Everyday is Game day | 咲花正弥 オフィシャルブログ 「Masaya Sakihana」 Powered by Ameba

Everyday is Game day

合宿も5日目を無事終了しました。

メディカルとフィジカルチェックに始まり、初めの2日間はアスリーツ・パフォーマンスで、ボールを一切使わないフィジカルトレーニングを1日2回行いました。スピード、アジリティー、プライオメトリック、パワーやストレングス、そしてフィットネス、リカバリーなど、サッカーチームにしてはめずらしく完全にフィジカルトレーニングのみでスタートしました。そして栄養士による体組成測定と微量栄養素テスト、そして選手達への栄養指導もあり、週に数回夕食をスコッツデールのオーガニックの食材のみ使用しているレストランでとり、現地で栄養士から直接栄養のバランスや食材の選択の仕方などを教えてもらいながら選手自身がメニューを選ぶ、というユニークな取り組みもしています。

こちらでは"Everyday is Game day"という言葉を使います。試合が無い日でも、朝起きてから夜寝るまで、毎日が試合日と同じように、全てが計画されて、それを遂行していくことでプロとしての成功へ近づくという考え方です。サッカーの練習と試合だけ一生懸命やっていればワールド・クラスになれる時代ではありません。朝起きてから寝るまで、食事や軽食のタイミングや栄養バランス、仮眠や睡眠時間、トレーニングに対するリカバリーの割合、治療や怪我予防トレーニング、全ての要素が試合や練習のパフォーマンスに影響するわけで、それらを包括的に管理し実行する「システム」が自身の中にあって初めてプロやエリート選手として生産性が上がる可能性がでてくる訳です。

残念ながらスポーツ選手の多くは、そのスポーツに特化したトレーニングや練習に多くの時間を割いて、それ以外の重要な要素に関してはきちんと教育を受けられていません。「栄養」、「トレーニング」、「治療」など独立した形では専門家からインプットを受けられていても、それを包括的に見ることはなかなか難しいのが現状です。そうした選手達に情報を伝えて、それを実行させるシステムを提供することが、この合宿における大きな仕事でもあります。ただ「このチームが良い結果を出せるようにサポートする」、というだけがゴールではなく、選手ひとりひとりの「マインドセット」がプロフェッショナルとして、そして代表チーム選手として確立されていくように仕向けていくのが大事なのです。

様々な情報を提供していくことで、選手を「インスパイア(Inspire)」することはできるけれど、「モチベート(motivate)」することは出来ません。選手ひとりひとりがこの合宿から何を感じて、それをどう実行に移すかは彼らにかかっています。幸運にも「代表チーム」という環境は、その国のトップ選手が集まるチームで、非常に意識の高い集団です。サッカーの練習以外でも、フィジカルトレーニングに望む姿勢や、レクチャーを聴く姿を見ていると、このチームがまたひとつ高いレベルに行ってくれるだろうと強く感じています。


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(今日も20℃を超える最高の天気でした)