こんにちは。
世界へ羽ばたく文化人を育てるピアノ教室
スズキ・メソードピアノ教室 菅原尚子クラスです。
晴れて音楽院に入学するも、周りは音大を卒業後に入学したり、音大以外卒でもとてつもなく弾ける同級生や先輩多く、私にはまるでわからない単語が飛び交っていた。(ように感じただけかもしれない。)
レッスンで教授が、同じ音列を何種類か弾いてくださり、「これらの違い、音の違い、分かりますか?」と聞かれても分からなかった。
愕然とした。
正しい練習の仕方、耳・体の使い方がまるでできていなかったのだ。
楽典からスズキの理念、オペラ曲をそれぞれの楽器を通して学ぶ表現法の授業、伴奏法、指導法、そして教本の曲と教本外の課題曲、副科レッスン。音大卒の同期が「ここは音大より数倍キツイ!!」という程だった。
入試の日、教授が「8年間」とおっしゃった意味がやっと分かった。
音を聴くとは?音を出すとは?ピアノとは?音色、音作りとは?
響きとは?振動とは?物質とは?
指とは?身体とは?重心・重力とは?
音楽とは?
焦っては失敗した。練習をせねばならないことは分かっていたが、正しい練習を長時間こなす体力も当時の私には備わっていなかった。何度悔しくて情けなくてレッスン中に涙が溢れてきただろう。しばらくの間、ピアノにも自分にも全く向かうことができず、学校を休んでしまう。
お読みいただき有難うございました。