小笠原優子コンサート

ルンルン歌の旅シリーズvol.2ルンルン

ラブラブ~初春響和~歌とピアノと津軽三味線~ラブラブ

 

1月31日、渋谷伝承ホールにて開催されました小笠原優子さんのコンサートに行って参りました。

 

私にとりましては、一昨年の10月31日、永福町のソノリウムにて開催された「小笠原優子コンサート~歌の旅~Vol.1『喜び』以来の小笠原さんの個人コンサートです。

 

「歌の旅」と題し、シリーズ化されて開催されておりますこのコンサート。

 

第1回目は、出産・育休後初めての個人コンサートとあって、小笠原さん、コンサートを開催できる喜びに溢れておりました。出産後体調を崩されたお話などを、率直に語って頂き、思わず涙した記憶がございます。

 

あれから、1年と3ケ月。 小笠原さん、更に美しく、何よりも逞しくなりました。

小笠原さんの「歌の旅」は続きます。

 

今回は「優子ワールド」全開です。

正に、小笠原さんの原点「津軽」を前面に押し出し、小笠原さんだからこそ表現できる「雪に覆われた情念の世界」をたっぷりと聴かせて頂きました。

 

お若い津軽三味線デュオ 輝&輝 KiKiのお二人が、素晴しい演奏を披露してくださいまして、更に「津軽」の世界が広がって行きました。

 

ピアニストは前回同様、八木美恵子さんです。

 

 

<第一部>

津軽三味線の音色と共に始まった第一部。鮮やかなブルーのドレス姿で登場した小笠原さん。

 

「早春賦」を柔らかな声で歌ったあと、「冬の童謡メドレー」と題して「おおさむこさむか⇒たきび⇒冬景色⇒雪⇒雪の降る街を歌いました。

 

小笠原さん、以前、NHKの「歌のお姉さん」をしていただけあって、童謡、本当にお上手です。透明感のある優しい歌声は癒しの歌声です。耳に心地よく響きます。

 

ピアノと津軽三味線の伴奏が、何とも言えない冬の情景を切り取ります。ピアノは冬の中での暖かさを。津軽三味線は凍てつく津軽の荒々しさを。

 

「ペチカ」、「月の沙漠」、フォレスタでもお馴染みの曲ですね。ホンワカとした小笠原さんの雰囲気が良く出ていた歌唱です。「月の沙漠」のピアノ伴奏はドラマティックで大胆な演奏でした。

 

(ピアニストの八木美恵子さん。写真を撮り損ねましたので、プログラムの写真を流用させて頂きました。)

 

圧巻でしたのは、津軽三味線とピアノのコラボ「チャルダッシュ」。

 

私、フォレスタを知ってからメンバーの個人コンサートに出かけるようになり、以前から好きだった「チャルダッシュ」を、色々な楽器で様々な演奏を聴かせて頂きました。

 

トロンボーン、ハンドフルート、ピアノ連弾、バイオリン、そして今回は津軽三味線とピアノのコラボ。

 

最初はかなり、ゆっくり目の演奏から始まりました。徐々にテンポが上がって行きます。最高潮に盛り上がるサビの部分では、高速回転するようなバチの動き。地を這い唸るような津軽三味線の音。凄まじい迫力でした。ブラヴォ~~!ブラヴォ~~!の嵐。

 

(津軽三味線デュオ「輝&輝」のお二人。左が白藤ひかりさん。右が武田佳泉さん)

 

一部最後の曲はアダモの大ヒット曲「雪が降る」。

 

小笠原さん、「チャルダッシュ」演奏の合間に、黒のオペラ・グローブ(ドレス・グローブ?)を付け、茶色のファーの付いた黒のドレスにお着替え。大人の女性の上品な色気が漂います。ゾクッとするほど素敵でしたよ。(写真に撮れなかったのが残念です)

 

しっとりと艶っぽく「雪が降る」を歌いあげます。深々と降りつもる雪の中、哀しみが募る情景を見事に表現しておりました。ブラヴォ~!

 

 

<第二部>

 

二部のオープニングは、津軽三味線による「津軽じょんがら節」。

凍てつく大地の中から、湧き出るような逞しい津軽三味線の音色に圧倒されっぱなし。

超絶技巧を駆使し、バチが唸り、弦を抑える手がせわしなく上下します。

 

演奏後の自己紹介で、お二人の出身が兵庫県と愛知県と聴いてまたビックリ!

 

津軽三味線、三つ折りにしてリュックで背負って持ち運びするそうです。

 

続いての「八戸小唄」、初めて聴きましたが、小笠原さん、民謡が本当にお上手です。

お小さい頃から歌っていて、DNAに沁み込んでいるような歌いっぷりです。

 

「帰ってこいよ」、ノリノリで生き生きと歌ってました。こぶしも程よく効かせて、素晴らしい歌声に酔いしれました。一番を歌う毎とに盛大な拍手が。会場もノリノリになって来ましたよ。

 

「島人の宝」、沖縄の三味線である三線に代わり、津軽三味線とピアノの伴奏で。

ここまで激しく打ち鳴らしていた、「輝&輝」のお二人のバチさばきが優しくなりました。柔らかい音色です。

 

「輝&輝」のお二人、「スイッ・スイッ♪」、「イヤー・サッサー🎵」の掛け声も、高らかにいれてました。(民謡歌手のようにお上手です)

 

 

「津軽のふるさと」。今や小笠原さんの十八番になりましたね。この曲抜きには小笠原さんのコンサートは終われません。小笠原さん、一部の優しい歌声と二部の「津軽の情念の世界」は、同じ方が歌っているのかと思う程良い意味で違ってました。

 

ふるさと津軽への小笠原さんの思いが心に沁み込みます。ブラヴォ~~!

 

この後、ステージに4つ(?)の赤いスコップが並べられました。

実は休憩時間に、ホールに赤いスコップが並べられているのに気が付いた私。

津軽の冬の雪下ろしに使うスコップをデモンストレーションで飾っているのかな?..........と思ってました。(笑)

 

違いました。小笠原さんの地元では、スコップを三味線に見立てた演奏大会が開催されるそうです。お母様はその大会で賞を取ったとの事。

 

あの赤いスコップ、演奏用のスコップだったのです。会場から男性4人が手を挙げてステージに。

 

「南部俵積み唄」は、津軽三味線、ピアノ、スコップ三味線、歌のコラボ演奏。スコップ三味線を演奏した皆様、初めて演奏(笑)したとは思えないほどお上手でした。

 

小笠原さん、色々楽しい企画をお考えです。

 

最後の曲は「望郷じょんがら」。ワタクシメ、「津軽じょんがら節」に歌詞が付いたのだと思っておりましたら、全く違う曲でした。(恥~!)小笠原さん、熱唱に次ぐ熱唱です。

 

「ふる里恋しや~🎵  花いちもんめ~♪」の所では思わずウルウル。「ふるさと」の4文字に弱いワタクシメです。

 

アンコールは、ピアニストの八木さんが作曲した曲。まだ題名も付いていない出来立て。ホッカホカの曲です。

 

「ありがとう」の思いのこもった温もりのある素敵な曲です。

恐らく題名はそのものズバリ!「ありがとう」になるのでは?

 

あっ!最後に小笠原さん「ステージからは意外とお客様のお顔が見えるんですよ。」

「いつもお出で下さって有難うございます」と仰っておりました。

 

  ※掲載されております写真に付きましては、ご了解を頂いております。