英語について 大前研一『「プラクティカル・イングリッシュ」を身につけよ』 | 世界一、俺はシアワセもん

英語について 大前研一『「プラクティカル・イングリッシュ」を身につけよ』

週刊ポストに掲載された大前研一さんの
『[ユニクロ・楽天「英語公用語化」で緊急提言]「プラクティカル・イングリッシュ」を身に付けよ』

という記事があったので要点をまとめて書いてみます。



要点は以下の通り。

英語公用語化について
・楽天やユニクロの「英語公用語化」は始まりに過ぎない。
・トヨタ、キヤノン、パナソニックが導入すれば、一気に加速する可能性がある。
・韓国もドイツも有力企業の「英語公用語化」で、国全体の英語力が上がった。
大企業が変われば、教育界も保護者も変わる。

日本企業の英語力の現状
・グローバル企業でもまともにできる人は20人に1人。
苦手意識があるが、適切な目的と方法を持てば道は開ける。

英語習得で大切なこと
・英語ができる≠ネイティブのように話す。(イコールではない)
・相手にどのような印象・効果を与えるか(=ニュアンス)が大事。
ニュアンスは相手国の文化を知り多様性を理解する中で身につく。

これから伸びていく人材=考える人材
・どのような結果を出したいのか。
・そのために、どのように相手とコミュニケーションしていくか。
相手の聞きたいことと自分の伝えたいことを合致させる。


「自分の考えを伝える」ことが「これからの英語」の目的です。
自分の考えを明確にした上で、相手の文化を知り、
微妙なニュアンスを理解して、伝える。
そのための英語=プラクティカル・イングリッシュ。

英語教育の3つの勘違い
・勘違い①:英語力=和文英訳+英文和訳 ⇒ 百害あって一利なし。
・勘違い②:構文の反復練習 ⇒ 会話の流れを作る練習の方が大事。
・勘違い③:減点教育法 ⇒ ○×で済むならコンピューターでできる。
・上記の勘違いの結果として、多くの時間を費やしても、結局できない(費用対効果が悪い)。

TOEIC
・外国人相手に仕事で英語を使うためには最低700。
・現在600以下なら→語彙+文法+リスニングを徹底してやる。
 ⇒1年に500時間(毎日1.5時間)⇒200~250伸ばす。
・現在600以上なら→やることは2つ。
 ⇒①市販の攻略本で点数を上げる(表面的)⇒100くらいはすぐ上がる。
 ⇒②社内・街中・近所で外国人と話す(本質的)⇒週1回・1年⇒800へ。

独習法
①とにかく耳を慣らす→BBC、CNNなどを「つけっ放し」にする。
②自分で「実況中継」してみる→仕事で使う場面を想定してしゃべってみる(できれば録音)。
③②で「できなかったこと」をできるように工夫する→ここで先生やネイティブを活用。

終わりに
・一国の首相が首脳会議で「蚊帳の外」になっているのは見るにしのびない。
・国会議員も「TOEIC900」「海外在住5年」などを立候補資格にしてはどうか。
・ビジネスの世界ならなおさら「英語公用語化」の波が押し寄せる。

結論
・国も企業も国民も、プラクティカル・イングリッシュを習得して国際競争に挑もう。




これまでのまとめ
・英語は仕事で「信頼を築き、結果を出す」ための道具。

英語と論理(ロジック)
・真の世界共通語は、英語ではなく「論理(ロジック)」。
・英語は論理的思考に、日本語よりも適している。
・英語の導入はロジックを重んじる企業文化に貢献し、世界から人材を惹きつける。

内容(what)よりも方法(how)
・英語では内容はもちろん重要だが、それ以上にどうやって伝えるかが大事。
・同じ内容でも、ピアニシモからフォルティシモまで、伝え方の「強弱」はさまざま。
・加えて、カンタービレ、アパッショナートなど、さまざまな「技」がある。
・これらの方法(技)を工夫して、ニュアンスを伝えることが不可欠。

ハイレベルの英語を使う舞台
・対外交渉もそうだが、最重要は取締役会。
・直接「NO」と言うのではなく、巧みに「ボールを打ち返す」。
・たとえば、8~9割は相手を認め、「残る課題は…」と切り返す。
・根回しではないが、戦術は工夫できる。

障壁と解決法
・ハイレベルの英語には明確なベンチマークがない(TOEICとは異なる)。
・つまり、世界に通用するレベルがわからない。
・解決法は、本場を知る人間が実体験を伝えるしかない(野球・サッカーと同じ)。

日本人の強み
・婉曲な「NO」は不得手ではない⇒かぐや姫は『竹取物語』で言葉巧みに帝の求婚を拒み続けた。
・目標さえ決まれば、努力して達成する。

英語対策
・ケネディやオバマなどの演説を聞いて、「最高レベルの英語」に触れる。
・自分が仕事で直面するシーンを想定して、ロジックとニュアンスを磨く。
・交渉や会議の場で「結果を出す」ための戦術を練る。


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さすが大前さんといった感じですね。

社内語を英語にするというのは賛否両論あるようですが、大前さんが指摘していた「大企業が変われば教育が変わる保護者が変わる」というのはすごく印象的。 大企業は国を変える大きな影響力をもっていることを改めて認識しました。 


そして『英語ができる≠ネイティブのように話す』というポイントはすごく納得できる。 
自分がシアトルにいた時はどれが正しい英語なのかわかりませんでした、というのはいろいろな国のひとが違った英語を話すのでそこでは英語ではなくて世界語でした。


英語は今はイギリスでもアメリカの言葉ではなく世界の言葉なので、ここを意識することが重要だとおもいました。



やっぱりさすが大前さん!!!