M&Rのテリア的自由な事情♪ -4114ページ目

ノアちゃん引退!

11月29日にノアは里親さんがお迎えに来てくれました。
ノアの里親さんは、昨年「ベニー」を迎えてくれた方。
お庭が300坪!という幸せな環境です。

noa.gif凄く広くて満足中のノア。
ず~っと一緒に暮らしていたかのような、
そんなノアの姿にオーナーは驚いたようです。
まだまだ、ノアだって若いですから、
これから第2の人生が始まります。



ノアが引退するまで、こうして里親さんが見つかるまで、
私の責任は終わらなかった。。。
ノアは事情があって、ずっと浜松に居た。
これが繁殖の面倒な部分でもあるのですが、
これまでの事を書き残しておきます。

神奈川のO谷さんというケアーンのブリーダーが居ました。
よくドッグショー会場でお会いする内に、
ルカが1996年、本部展BOBを受賞した際、
ルカのボディーを気に入ってパドックまで触りに来てくれました。
ルカは雌なのに凄く幅がある子ですが、
それは、母親、父親双方ともに貫禄のある犬だったのです。
是非!ルカの父犬(ジロー)を種犬で使いたい!と、
ジローのブリーダーに申し出て交配が実現し、
8匹出産し、雌が2匹(キャリーとトト)生まれたのですが、
後に、外に出したトトに交配をさせたい!と相談され、
O谷さんは、もう手元で繁殖が出来ない!という事情もあり、
外腹の繁殖にとっても乗り気でした。

私は一般の方が繁殖をする際、必ず確認する事があります。
◎犬種向上のための繁殖である事。
◎雌犬の欠点を補う種犬を使う事。
◎生まれた子犬たちのアフターケアーをする事。
 (トリミングやしつけなどの指導をする事。)
などが最低条件ですが、まずこの件を確認する事。
が、我が家のレオをお貸しする条件でした。
実際に、交配する当日は、訓練士でもあり、
JKC公認クラブの代表でもあるM村先生が、
立会いのの元での交配です。
いわゆる素人さんが言う「お見合い」の席で、
トトちゃんは脚が弱い事、サイズが小さい事、
などから、脚などの構成が良いレオを使う事、
そして「ジロー」のラインブリードである事、
などを説明しようとしましたが、
O谷さんがちゃんと後で説明をする!という事で、
この席では、私からもM村先生からも口は出しませんでした。
が・・全てはこの事を任せてしまった事から
トラブルが発生しました。。。

レオは頭部が大きいので、小さいトトちゃんでは、
多分、難産になるだろう・・という危険性もあり、
ちゃんとO谷さんがフォローをする事。
また、オーナーが家庭犬として、
とても可愛がっていたので、子供の世話をしない可能性があるので、
その時も、ちゃんと責任を持って対処する事。
などなど、お約束もしていたのです。
なんせ繁殖をストップさせたくない為に、
オーナーに生ませてもらった!という、
都合が良いブリーディングだったのです。
(まぁ~よくあることなので否定はしません。)

案の定、帝王切開、子育て拒否、予想通りの展開になりましたが、
オーナーは頑張って、子育てをなさっていました。
しかし、3時間ごとの哺乳が1ヶ月も続き、
オーナーも体力の限界のようでしたし、
子犬の行き先も、7匹ですからとっても気になりました。
当時はまだ、今ほど人気犬種ではなかったので、
子犬たちの行き先を7匹見つけるのは難しい時代でした。が、
丁度その頃、REDかWHTNの雌だったらショードッグに欲しい。
というオファーがあり、O谷さんにお伝えしたところ、
ありがたいお話なので是非紹介して欲しい。という事になり、
子犬が動かせる早い時期に、我が家のハンドラーを同行して、
犬を選びに行きました。が・・・・
ここでもルールがあって、子返しという事で、
中でも一番良い犬を選ぶ事が出来る!という方法ですので、
勿論、ハンドラーが選んだ犬を連れて帰れるわけですが、
選んだ犬は残したい犬だから、駄目だ!と始まったわけです。
あ~あ~業界のトップハンドラーが来てもこれじゃ~~
面目丸つぶれだよな~。。。。
「何だよ選ばなくても残りじゃないか!」と、
いうような事ですが、行き先が決まっていない状態でしたので、
ハンドラーさんも好意で2匹連れて帰ってくれました。
ま~子犬たちはそこそこの子犬でしたので、
CHは取れる程度の犬である可能性はあったので、
この時は気にしていませんでしたが、また運が悪く、
2匹の内の1匹が噛み合せが悪く引取りをお願いしたのですが、
また、これも、拒否なさったのです。
全く、繁殖のルールを無視した結果に私たちは困りました。
繁殖とは?ブリーダーとは?というノウハウを、
O谷さんはオーナーへ教えていなかったのです。
このままショードッグオーナーをつけても後々の不安もあり、
ちゃんと解決がつくまで、進行をストップさせたのですが、
結果が出るまでに、時間がかかりすぎてしまいました。
ご予約の方は、別のショードッグを迎えてしまい。
2匹の子犬は一度に行き先を失ってしまったのです。
すぐにO谷さんに子犬を引き取るように申し出ましたが、
家庭の事情で、それも無理だったのです。
全く、ブリーダー責任を何だと思っているんだろう?
と、腹立たしく思いましたが、最初から不真面目でした。

しかし、子犬たちには運があり、
噛み合わせが悪い子が先に里親さんが決まりました。
結局、この里親を実費(5万円)で出した際に頂いた中から、
ワクチン代を引き、3万円だけ交配料として、
レオのオーナーにお渡ししたのです。
そして、ずっとオーナーが決まりそうも無かったので、
ハンドラーさんがノアを家で育てるよ!と言って下さり、
CH(チャンピオン)にもしてくださり、大切に育ててくれました。
だから、最初にちゃんと交配目的を話さなければいけなかったんです。
選べない!と分かっていたら、出向く事も無かったと思います。
この件は、私にとっても、後々の外掛けをお断りする良い経験でした。


noa.hamamatu-1.jpgずっとノアが気になっていました。
ショー会場へも会いに行きました。
ノアは可愛いものでした。
が、会うたびに申し訳ない!
と、ノアを撫でながら思うものでした。



私は、数年前から繁殖引退犬の里親探しをお手伝いしていますので、
ノアのオーナーは、飛び切りのオーナーを探したかったのです。
私がまやかしの熱意に負けて交配してしまったのですからね。
noa.jpgノアは、今、、、、
我が家から近いお家で幸せにしています。
今のオーナーに出会えた事、
本当に感謝しています。





noa1.jpg子犬を作る責任、
手元に1匹残れば後はどうでも良い!
というような考え方は、
許すわけにはいかないのです。




こうしてHPを公開していてもノアのブリーダーは、
一度も連絡をしてきた事がありません。
そして、ノアの母親とノアの姉妹と散歩している姿だけは、
何処からともなく耳に入るものなのです。

noa.hamamatu-2.jpg
色々とお世話になった方、
気にしてくださった方、
ありがとうございました。。。

これからも、ノアの近況はお伝えできると思います。