広島市立中学に通っていた際に同級生から受けたいじめで統合失調症になったとして、鳥取県に住む男性(21)が広島県や市、当時の同級生らに1100万円の賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(甲斐中辰夫裁判長)は21日、330万円の支払いを命じた2審・広島高裁判決(08年10月)を破棄し、審理を差し戻した。差し戻し控訴審では賠償額が増やされる見通し。

 2審判決によると、男性は同級生から首を絞められたり文房具を壊されるなどのいじめを受けて不登校になり、02年11月に統合失調症と診断された。2審判決は、いじめと発症との因果関係を認めたうえで、いじめと発症それぞれの精神的苦痛に対する慰謝料を計1000万円と算定。「いじめがなくても発症した可能性がある」と7割を減額した。

 小法廷は、判例を踏襲し「発症に対する慰謝料に限定せず、いじめに対する慰謝料まで減額した2審の判断は誤り。改めて審理を尽くす必要がある」と指摘した。【銭場裕司】

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