あのめいさくやきゅうまんがにこんなうらすとーりーが
トラックの運転手を始めてもう10年になる。
厳しかったこの世界にも何とか慣れ、今ではベテランと呼ばれるようにまでなってきた。
7月の終わり。その日は朝からとても暑くて、窓を開けていないと耐えられなかった。
私の愛車はエアコンが壊れていた。会社に申告して直してもらわなければ。
そしてある交差点に差し掛かった時、なんと私の目の前に子供が飛び出してきた。
私はとっさに急ブレーキをかけたが、間に合わない!と思った。
するとそこに一人の青年が飛び出してきて、その子供を庇ったのだ。
結局私はその青年を撥ねた。
すぐに車を飛び降りてその青年と子供に駆け寄った。周りに野次馬が出来ていく。
「おい!大丈夫か!?」
青年は頭から血を流してピクリとも動かなかった。
野次馬はかなりの数だが、誰一人として近付こうとはしなかった。
その内、誰かが呼んだのか救急車とパトカーのサイレンが聞こえてきた。
蝉の音が聞こえる。
奇跡的にも子供は無傷だった。
青年がほとんどの衝撃を負ったようで、かすり傷一つ無かった。
青年は亡くなった。救急車が来た時には既に呼吸が無かったらしい。
私は30代にして、殺人者として生きなければならなくなった。
業務上過失致死。誰が見ても私は悪くなかった。法定速度、青信号。
ただ、子供がボールを追いかけて飛び出してきてしまったのだ。
しかしこの国の法律は、私を犯罪者と認定した。前方不注意として。
幸い書類送検だけで済んだが、会社はクビだ。退職金すら出ず、死んでしまった青年の遺族に慰謝料を払わなければならなくなった。保険を使ってもまだ2000万残っている。
法律のことはよく分からないが、その人の将来的な価値によって慰謝料が決まるそうだ。
その青年は高校野球の選手らしく、あの日が予選の決勝戦だったらしい。プロからも注目されている逸材で、将来は間違いなく有望だった。
それも全て私が奪ってしまった。
家族も親戚も身寄りも無い私にとって、2000万という大金は到底払いきれるものではなかった。
前科持ち、学も無く年も30後半ではどこも雇ってはくれない。
私はもうダメだ。
私に残された手段は、私自身を金に替えること。
ありったけの保険金を私にかけて、私は「事故死」する。
自殺ではダメなのだ。それでは保険が下りない。
さて、では行くとしようか。
もう夏も終わりだ。
蝉の音が聞こえる。
おもいつきだったんです、はんせいはしていない
最近ふと思ったこと。
今度は漏れない。そんなことを言い続けて20年以上も開発を続けている生理用品業界。
結局いつも漏れてるのでは。
あともう一つ。
今日の日記は無かったことに。
でもやっぱりかなしかったのかな、ぼくは
先日道端で猫が死んでいた。車にでも轢かれたのだろう、腹から内臓が飛び出していた。
首輪をしていたのが見えた。飼い猫だったのか、可哀想に。
今日道端で猫が死んでいた。車にでも轢かれたのだろう、腹から内臓が飛び出していた。
それはよくそこら辺で見かける野良猫だった。あぁ、轢かれてしまったんだと思いながら僕は予備校へ向かった。
可哀想とは思わなかった。
何で僕はあの時可哀想だと思ったんだろう。多分僕は、残された家族のことを思って可哀想だと思ったのだ。
後数時間もすれば、保健所の人がきて、首輪からその猫の家に連絡を入れるだろう。
「お宅の猫は死にました。」と。
動物を飼って「いた」人なら分かるはずだ、あのどうしようもない喪失感、絶望、受け入れたくなくても突きつけられる現実。
泣きたくなるだろう。少なくとも、その動物を愛していれば。
一方あの野良猫を見たとき、僕は心のどこかでほっとしていた。
あの猫は、昔にも事故にあっているらしく、後ろの左足が動かないらしかった。
よたよた歩きながら、その日の食べ物を探す。いかにもみすぼらしいその猫に施しをあげる人は皆無だった。
僕は一度もその猫に施しをしなかった。僕が食べているパンを目当てに寄ってきたこともあった。
けど僕はあげなかった。
僕はただその野良猫を救いたかったんだ。
あの猫がここで逞しく生きられるとは思わない。あの弱った体、折れた足では。
そう長くは生きていけない猫を、その日生き長らえさせてしまうことは残酷なことだと僕は思っている。
もうあの猫はダメだったんだ。この町じゃあ救われない。
生きてくことは拷問だったんだ。右も左も、上も下もふさがれたあの猫の世界。
今日、あの猫は救われた。このろくでも無い世界から。
おめでとう、君は自由を手に入れた。
まさかりかついだももたろうー、うらしまたろうはそらをとぶー
今日も今日とて予備校勉強バイトシリカゲルみたいな生活、どうも僕です。
何故か最近、はなさかじいさんとここ掘れワンワンのじいさんの話がごっちゃになってます。
色々じいさんをまとめてみた。
昔々あるところに、竹取の翁というものがおった所に頬にたいそう大きな瘤を持ったじいさんが住んでいたそうな。
そこから南へ遥か100キロの所にたいそう正直なじいさんが住んでいた。上の話は全く関係ない。
じいさんの悩みは、庭にある桜がいつになっても咲かないだけでなく、定年を迎えてからの妻からの冷たい視線、高血圧、朝ごはんが3回あるような気がするなど、悩みが山積していた。
そんな時、じいさんの所にある一人のじいさんがやってくる。そのじいさんは犬をとても可愛がっていた。
品庄の品川が小説を出したのは、明らかに劇団ひとりの影響だという事で意気投合した二人は、新しい日々をスタートさせるのであった。
しかし、この出会いが彼らの運命を大きく変えるとは知る由も無かった…
次回、日本昔話じいさんGX。新しい生活は順風満帆というわけにはいかなかった。共同生活を始めた二人の前に現れた謎のじいさんとは!?『え?こんなに保険もらえるんですかー?(ばあさん談)』
彼らの長い長い冒険が今始まる…
じいさん達「早めに切り上げてくれないと寿命がきてしまうのですが」
今日の日記はイマイチッ!!
しりかげるこうていでぐぐるといちばんうえにこのぶろぐが
先日のシリカゲル皇帝が予想外の人気、早くも書籍化の話が来た(真っ赤な嘘)。
浪人生な僕は実はバイトをしている。24時間付けっ放しの加湿器が押入れに3台もあるからだ。
そんなにいらないだろという心の声を無視して、今日も僕はバイトに励む。
励む、はげむ…ハゲむ…
僕「20代に突入した男が真に恐れるものは?」
シリカゲル皇帝「…前髪前線」
ー場所は変わり、とある戦場ー
部下A「隊長!また前線が後退しています!」
司令官「ええい!これほどまでに戦力差があるとは…援軍は来ないのか!?」
A「すでに到着して戦っています!しかし敵の日々積み重なるストレス、脂っこい食生活、不規則な生活が合わさってとてつもない攻撃力です!援軍のカ○ヤン隊もイノ○ート隊もすでに壊滅状態…」
司「くそぅ!このままでは、頭皮が大変なことになってしまう!」
A「すでに手のひらがすっぽり入るぐらいまで侵食されています!」
司「これまでか…お前ら、敵は私が引き受ける!早く逃げるんだ!」
A「しかし、自分は司令とともに戦う所存であります!」
司「…これから私は最終兵器を起動してくる。」
A「…!しかし、それでは司令が!」
司「グズグズするな!早く逃げるんだ!」
A「…隊長、御武運を。」
司「…ありがとう。」
音声「ファイナルウェポン起動準備開始。階級は?」
司「頭皮軍リ○ップ隊司令、ゲルマニウム大尉。認証番号172323(いーなふさふさ)。」
音「承認しました。電力、油圧共に正常。ファイナルウェポン『バリカン』、起動します。」
司「ストレスにやられるくらいなら、私が自ら刈ってやるわーーー!!!」
バイトの話はどこに行った。
ぼくはずいぶんしあわせなのうみそをしているようです
もやしを育てるには、並々ならぬ根性が必要だ。
日々水を与え、愛情を注ぎ、外敵から守り、さらには悪の地下組織と戦い、地球の平和と湿度を保たなければならないのだ。
悪の帝王シリカゲル皇帝「むぅ、こしゃくなヤツめ!我々はそのSMC(シャイニングもやしコーポレーション)を手に入れ、東証1部上場を目指すのだー!」
戦闘員達「キーッ、キーッ!(喜びの声)」
僕「お前たちの好きにはさせない!みんな、合体だ!」
じゃじゃーーーん!ちゃかちゃかすっちゃかじゃかじゃーん!
ナレーション「説明しよう!押入れ警備戦隊加湿スルンジャーは敵を追い詰めると、合体という名目で敵を集団リンチするという恐ろしい集団だ!」
加湿スルンジャーの面々「オラァ、死ね!ほらもっと叫べよォ!あーっはっはっは!!」
※もやしな生活は、ほのぼのブログです。
僕「あ、シリカゲル皇帝泣いてる。トマトぶつけてやれ。」
シリカゲル皇帝「くそう!これで終わったと思うなよ!いつか、1部上場してやるー!」
加湿スルンジャー「まずは東証マザーズからだな。」
こうして押入れの平和は守られた。ありがとう、加湿スルンジャー!やってくれるぜ、加湿スルンジャー!ちょっと悪者っぽいぞ、加湿スルンジャー!!
みじかくはなしをおとせないかなやむきょうこのごろ
僕は男の子だから、人前では泣かないと誓った。
小学生のとき、飼っていた犬が死んだ。妹は泣いていたが僕は泣かなかった。僕は男の子だから。
中学生のとき、祖父が死んだ。母は泣いていたが僕は泣かなかった。僕は男の子だから。
高校生のとき、好きだった人が病気で亡くなった。クラスの女子は泣いていたが僕は泣かなかった。僕は男の子だから。
どんなに辛くても、人前で涙を流してはいけないと心に誓った。
どんなに辛くても、僕は隠れて泣いた。
辛いとき、苦しいとき、嬉しいとき、幸せなとき。僕はすべて笑顔で通してきた。
ヘラヘラするなと怒られたことも沢山あった。
ヘラヘラしてるんじゃない、僕は僕自身を守るために笑っているんだ。
笑っていれば、辛いことも楽になる。笑っていれば、幸せが倍になる。
笑っていれば、みんな笑顔になれる。笑っていれば、みんなの苦しみが楽になる。
小さい頃、大好きだった祖母を亡くしたとき、僕は大声で泣いた。
大好きだったおばあちゃん、2度と会えないと知って僕は泣いた。
父は僕に言った。「おばあちゃんは、お前が泣いているのを見たらきっと悲しくて泣いてしまうだろう。」と。
「強くなれ。辛い、苦しい、そんな人を笑顔にさせられるくらいに、お前も強くなれ。」
だから、あの日から僕は泣くのを止めた。どんなに辛くても、涙は決して見せないと誓った。
すべてはおばあちゃん、貴女の為に。
おばあちゃん、僕は強く生きています。
で、水のやり忘れによる、もやし全滅というこの体たらく。
自分のふがいなさに、少し苦笑いをした。
おばあちゃんは満足にもやしも育てられない孫を見て泣いているだろう。
僕はヘラヘラ笑った。
あ、なんか俺ムカつく奴みたいだ。
まちがったほうこうにまえむきです
基本家にいるときの僕は、勉強しているかダラダラしてるか「もやしに話し掛けている」かのどれかだ。
それほどまでに友達のいない僕は、もやしをとうとう話し相手にまで昇格させてしまったのだ。
「なぁ、今日予備校でな…」
「(テレビを見ながら)こいつ馬鹿だなー。」
「なぁ、コーヒー入れるけどお前も飲む?あぁ、お前はミネラルウォーターの方がいいよな。」
傍から見れば中々ギリギリのことをやっています。ダメ人間って言うな、人生にアグレッシブといってくれ。
さすがにむりだって、へんなにおいがしてたもの
社会という枠組みの中で生きていくためには、「嘘」という事がどうしても必要になってくる場合がある。
僕らは小さい頃に良く言われたはずだ。「嘘をついてはいけません」と。
しかし、世の中には「ついてはいけない嘘」と「つかなければならない嘘」の2種類があったりする。
まぁ、小さい子供にそこら辺の状況把握を求めるのは酷な話だ。だからこそ、まず嘘をつかせないところから教育を始める。
子供が成長するにつれて、やがて分かってくるのだ。「優しい嘘」の存在を。
実際、一生の中で嘘をついた事が無い人間なんて、ジャングルの王者ターちゃんぐらいしか見た事が無い。
嘘というのは非情なものだったりもする。使いかたがとても難しい諸刃の剣と言ってもいいだろう。
相手を傷つけまいとする善意の一言が逆に相手を追い詰めてしまったりもする。
嘘をつくことで相手も自分も傷つけてしまうこともある。
僕が駆けつけたときは酷い状態だった。
足は曲がるはずの無い方向に曲がり、折れた骨が肉を突き破っている。
頭はぱっくりと割れ、ドクドクと地が噴き出している。そしてその血溜まりの中にあいつは横たわっていた。
そばには、半狂乱になったトラックの運転手。周りを囲む野次馬。
すぐにそばに駆け寄り、体をゆすった。奇跡的に意識がある。
「あぁ…なぁ…俺、助かるのかな…?」
傍から見れば絶望的な状況だった。僕はあいつの頭の中に響き渡るように大きな声で叫んだ。
「何言ってんだ、助かるに決まってるだろ!」
僕は精一杯の嘘をついた。僕の親友に、最初で最後の嘘を。
「あぁ…そうだな、また遊びに行く約束したもんな…」
あいつは、すべて分かっていた。僕の嘘を。
僕は泣きながらありったけの嘘をついた。助かる、助かるんだと。
あいつは何も言わずに、ただ僕のほうを見て笑った。
そして「ありがとう。」そう言ってあいつは…
僕は今でも思い出す、僕のあの嘘はあいつに届いたのだろうかと。
そんな話を考えながら、僕は枯れたもやしの前にたたずむ。水をやり忘れた…
僕はもやしに精一杯の嘘をついた。
「大丈夫だ、今から食べてやる」
こんなことがてつがくといえるのかはなはだぎもんですが
人が生きていくうえで、音楽というものはとても中途半端なところに位置している。と僕は少なからず思う。
音楽がエンターテイメントである以上、景気がよくなければ音楽なんてものは売れない。
世の中の動向によって相場が変わる世界だったりもする。
要は、皆さんのお財布頼みな訳です。
しかし何千年も前から音楽というものは確かに存在していたし、音楽は世界中の色々な民族の文化に深く根付いたりもしている。
宗教も音楽との関係性も切っても切れない関係だ。特にクラシック音楽の発展に、宗教はとても深く関係している。
要は、無くてもいい。けどあったほうがいい。
そんな立場なのかなーって思ったりもするんです、音楽って。
一方僕。いなくてもいい、いてもいいことはあまりない。
エンターテイメントのかけらも無い、こんにちはニートです。
そんなことを考えてたら死にたくなりました。おかしい、確か僕は音楽について哲学していたはずでは。
ふともやしを見ると、相変わらずじめじめしているだけ。
「お前も俺と同じかもな。」
そう僕がつぶやくと、もやしが少し萎れた気がしました。
神様、僕は哲学することも許されないんでしょうか。