筑波山の入山禁止コースに思う | チョイ悪ジジイの低山徘徊

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2014年3月25日(火)晴れ

筑波山入山禁止コースに思う

最近筑波山の入山禁止コースについての記事を
ある方のHPで発見して共感している。

その方は高梁百山さんという方で筑波山をこよなく愛し
何百回となく筑波山に登り、筑波山の動植物の生態を
くまなく観察し保護活動をしている方です。

その方も私と同じような疑問を持たれて
筑波山を所管する部署に質問状を送り、
入山禁止に至る理由を追求しています。

私は百山さんほど筑波山を知り尽くしている訳ではありませんが、
最近目に付く警告や立入禁止のプラカードに疑問を感じています。




本来筑波山の登山道は近隣集落の筑波山信仰のための
古来よりの参道の名残です。その証拠に必ずや周辺の集落から
真っ直ぐに山頂に向かって参道は伸びています。
ちょっと考えてみれば分かりそうな話ですが、
目の前の山頂を目指すのに数キロも離れたところまで歩いて
行く筈がありませんね。ましてや古の人たちの交通手段は
徒歩のみなのですから必然的に最短距離を開拓するでしょう。
其々の集落から山頂を目指している登山道は
そのように考えるのが普通でしょうね。

そして筑波山を信仰する人々は何百年も
その道を歩き山頂を目指して来たのです。
その信仰の道こそが現在引き継がれて筑波山登山道と
言われて沢山の人たちが利用しているわけです。
(一部観光目的で作られた道もある)

さて、本題に戻ります。
でわ何故一部の登山道を入山禁止にしたのか?
プラカードなどにはこんな事が書かれていました。

①正規のルートではないため危険で事故が多発している。
②高山植物等の生態保護のため。  
             

もっともらしい文言が並んでますが、
事故件数は入山禁止コースよりも指定コースの方がはるかに多いし、
高山植物等の盗掘は指定コース・入山禁止コースを問わず
あらゆる場所で発生しております。
むしろ入山を禁止することでこういう輩は
他人の目を気にすることもなくなって
盗掘に拍車がかかるのではないでしょうか。

昨年の秋に男体山から現在入山禁止コースに指定された
コースに入り込んだ夫婦が道に迷い
救難ヘリの出動騒ぎになったそうですが
こういった事が頻発するという懸念が増幅して
今回の入山禁止措置になったことは想像がつきます。

しかしながら、この問題は全く次元が違う話で
この事故はルートが不明瞭なコース故に起きた事故です。
コース案内がきちんと整備されていれば
起きなかった事故なのです。
事故原因はこういう事が理解できない当局が
ペンキを消してしまったり、案内標識を外してしまった事に
起因していることは明白です。
せめて道標を設置した上で『このコースは上級者向きのコースなので
きちっとした装備と上級者の方の同伴が必要です』くらいの
入山時の注意点を書き記す程度で良かったと思います。

勝手にルート案内のペンキや標識を設置することは
器物破損や自然保護法に抵触するとの事らしいのですが
このルートが好きで歩いている登山者が
こういう事故が起きないように親切心で設置しているわけで
悪戯にしている訳ではありません。

また今回問題にされてるコースを好んで歩いている
登山者の多くは登山の技術もさる事ながら
登山マナーもモラルも持っていて
当局が懸念されるような事は皆無です。
従ってここに心配されるような問題はありません。

そもそもこの問題は誰がどんな理由でどこで協議されて
決定されたかが不明です。
高梁百山さんもその点を熱心に追求されてますが
当局側からの返答は曖昧です。

古来より使われてきた山道、それも最近まで
半ば公認で、場所によっては予算付されて
整備された道が突然入山禁止!
これは誰もが納得できませんですよね。
こう思うのは高梁百山さんや私だけでしょうか?