オークションでバイク購入の注意について | バイク屋タローのブログ[タログ]

オークションでバイク購入の注意について

昨日は店があまりに忙しく、たいしたブログがUP出来ませんでした。


本日はインターネットオークションでバイクを個人売買したかたの実例を記載し、これから個人売買で買おうとしている方に十分注意と覚悟をしていただきたいなと思ってUPいたします。


ちなみに私は個人売買おおいに結構だと考えております。

もちろん私はバイク屋なので前提として、バイク屋で買ってほしいし、その方がいいですよ~という気持ちはあります。

ただ、あまりにもひどいバイクをつかまされる方が多いので、皆さん注意していただきたいと思います。


ある程度知識と経験が必要かなとも思います。


実例1 「買ったバイクは水没車?!」 2ST 50cc 外車編

個人売買で購入したと言うお客様がバイクに乗ってご来店してくださいました。

明らかに不調なエンジン。

お客様は某インターネットオークションで購入したのだが、個人売買ではなく、店の出品だったとの事。

届いてから乗るも、かかりが悪い、調子も悪いとの事。

一度ちゃんとしたお店で点検してほしいとの事で、当店で承りました。

基本整備を施すも、やはり調子が悪い。

明らかにクランクベアリングの音もおかしい。

お客様に説明をすると購入した店に確認を取り、SHOPが修理代を負担すると言う事なので作業入ってくださいとのこと。

エンジンを分解すると、外見は綺麗だったんですが、内部がサビだらけの傷だらけ。

ある程度の見積もりを出して、お客様に連絡。

後日お客様から連絡があり、購入したお店の電話がつながらないとの事。

結局購入したバイクは廃車。

バイク代金と当店でかかった作業代は水の泡という悲しい結末でした。 


実例2 「エンジンが止まらない」 4ST 400 国産 K車編

やはりインターネット個人売買で購入。

実働車だったため、さほど問題もないだろうと購入したとの事。

だがキーをOFFにしてもエンジンが止まらないので直してほしいと入庫。

キーをOFFにしてもしばらく「ボッボッボッ」とかかり続ける。

お客様は大した事ないと思っていたこの症状が実はエンジン内部の不良。

私も始めは何だろうと診断に困ったのですが、すぐにエンジンの異常燃焼だという事が発覚。

エンジン分解、カーボン除去、清掃、バルブのすり合わせ等を行う。

さらに、かなり距離のいっているオートバイだったためクラッチが完全に減ってしまっていて、加速時エンジン回転数ばっかり上がってしまい加速しない。

クラッチの修理も必要となりました。

結局修理してまともに乗れるようにはなりましたが、普通のSHOPで買ったほうが良かった金額にはなっていたと思います。


実例3 「エンジンOILが入ってない」 4ST シングル 250cc 輸入車

個人売買

実働でそのまま乗って帰れるよと言う事で、登録、ナンバー取得を済ませ車体引取り。

その帰り道エンジンストール。

と言う事で当店までトラックで運んできてくださいました。

みるとエンジンOILが入ってない。

焼きつき。

現在修理して乗っておりますが、そのほかにもラジエータの不調もあり色々とかかりました。

確かに受け取ったら運行前点検としてエンジンOIL位はチェックするべきだったかもしれませんが、あまりにもひどい話・・・。


その他思い出せば色々あるのですが(当店は他店購入車も修理受けているので結構入ってくるんです。個人売買物とか)、長くなるのでまた機会があれば紹介したいと思います。


個人売買で購入して問題のなかったという例も少ないですけどあります。

たぶん問題ないバイクは当店に入庫しないから少ないんだと思いますが。


知り合いのハーレー乗りの人なんかは、いっつも個人売買で買い換えるらしいのですが、一度も失敗した事がないとか。それどころか個人売買で買って、個人売買で売って、また個人売買で買うから、費用も余りかからないで、乗り換えしまくっているとか。


そう。そんな例もあるんです。


とにかく個人売買で購入の際は極力、バイクに詳しい人間を連れて行くとか、どのような利用方法でどのくらい乗ってたとかの情報と修理履歴を聞いておくとか、出来るだけ外れを引かないように心がけて、外れを引くかもしれないという覚悟を持って取引していただきたいと思います。


長くなりましたが、以上。皆様お気をつけ下さい。

また当店は他店購入車、パーツ持込OKですのでお近くの方はどうぞご相談ください。



以下、購入時せめて見といたほうがいい項目で誰でも簡単に見れるところをあげてみました。


・ガソリンタンク内部の腐食の有無。


・ハンドルストッパーの修正あと、溶接あと。

 修正してあれば良いのですが、問題は修正しなければならないような事故暦があるということ。

もしも修正あとがあれば、それを踏まえて車体回りフレーム、フォーク、ホイール、ブレーキ引きずりなどを確認する必要があると思います。出来れば乗ってテストしたいところですね。しかしココまでいくと誰でも簡単に見れるというわけにはいきませんね。


・OIL漏れ、OIL量の確認。

 エンジン周りを見て漏れがなければOKですが、綺麗に清掃してある場合もあるかもしれないので、実働エンジンならばしばらく暖気してにじんでこないか確認するのが良いと思います。

エンジンOILの量の確認は実例3にもあるように大事ですね。またその際にはOILが白濁していないかも簡単に見れるので要チェックです。白濁している場合冷却水がOILケース内に漏れている場合があります。


・ブレーキディスクのゆがみ、ブレーキの引きずり

 センタースタンドがあれば、ホイールを浮かしてまわしてやればわかりますね。

 ディスクのゆがみはもちろんディスク修正や交換につながるので費用がかかります。ひどい引きずりの場合もキャリパーのオーバーホール等になるので大きく費用がかかります。


・車検が必要な排気量のバイクの場合

マフラーをはじめとし、車検に対応しているか。

マフラーが改造されていて、車検対応でない場合、次回車検時にマフラーの購入または別途費用がかかります。年式により規制が変わるので注意が必要ですね。


例えばエアクリーナーが改造されていて、よくあるスカチューンってやつになってると改造方法によっては車検パスできない年式の車両もあります。もしそういうバイクであれば注意ですね。