池袋で有名なカップル



真っ白なファーコートに

ピンクのラインが入った白いヘッドホン

そして、あの折原臨也にそっくりな顔

だけど、その顔は人懐っこい笑みで覆われていた

その横には

波の絵が書いてある着物に

金髪の少年

そしてこちらは、喧嘩人形平和島静雄にそっくりである

でも、その表情は怒りではなく

無で覆われていた


そんな二人の甘い、甘い、お話をしてあげよう



「津軽―」


人ごみのあちら側から

元気な声がする。

「サイケ・・・・・遅刻」

そう、業務的な口調で伝える俺

「ごめんね。ごめん。待った?」

「ううん。」

正直そんな待って無い

それより、サイケが慌ててきてくれたことがとても嬉しい

・・・・・変だな、俺

「で、どこ行くの」

サイケはニコニコした表情で俺に告げる

そんなこいつに俺は無表情で

「池袋をぶらぶら」

と、告げる

「えー。いつもとおんなじ―」

ノープラン?と聞くサイケ

ノープラン。という俺

それでも俺らは歩き出す


目的地は未だ無い



♪  ♪   ♪


「津軽、津軽、」

声を弾ませてサイケが呼ぶ

何かと思って振り向いた先には

ゲームセンターのユーフォーキャッチャーに

はりつくサイケの姿があった

「欲しい?」

訊くとサイケは俯きながら

「欲しい・・・・けど、自分で取る」

と言った

「取れるの?」

「分からない。でも、やってみる」


―30分後―


「うぅ・・・・・・」

サイケはユーフォーキャッチャーの前でうずくまっていた

案の定、こういうのは苦手なサイケは

臨也さんから貰った小遣い(野口さんが3枚)を

すべて使い切ってしまったのだ。


・・・・・・まぁ、最初は5枚で

他の場所で遊ぶときに使っていたのだけど


「・・・・・津軽?」

俺は財布をだし、

その中から200円取り出し

無言でそのユーフォーキャッチャーを動かした


―ガコン


「え?」

「あげる」


「いいの?」

不安そうに聞くサイケに俺は無言で首を縦に振った

俺が持ってたらいろんな人(主に静雄さんやトムさん)が腰を抜かしてしまうだろう



♪    ♪    ♪


「つーがーるー」

駅の出入り口で

ユーフォーキャッチャーの景品の体の半分もあるくまのぬいぐるみを抱きかかえ

そのくまの右手を振りながら、俺の名前を呼んだ

その姿が


可愛くて・・・・・可愛くて・・・・・


あぁ、今日の俺はなんだか可笑しい

感情的になりすぎているのだろう

俺は、再びサイケの前に戻り

頭の上にはてなを浮かべていそうなサイケに


―優しくキスをした


「・・・・へ?」

唇を離したとき

間の抜けたサイケの声を聞いて

俺は我に返った

……・・変人だ

「サイケ・・・・いやだったら忘れて」

俺が顔を背けながら言うと

サイケは俺の袖をひっぱり

「津軽、俺、津軽のこと大好きだよ」

といい、その直後

「え?サイケ」

くまが落ちると同時に、

サイケが俺の頬にキスをした

「津軽のキス、びっくりしたけど嫌じゃないよ」

そんなサイケの顔は真っ赤だった


「可笑し」

「うん。可笑しい」

そう二人で微笑みながら言った


でも、

好きなんだ



それは譲れないよ



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前から考えていたネタなんですが


蓮錬華さんの小説に触発され


急いで仕上げました



やってしまった


しかし後悔はしていない


というか、いつも以上に駄文ですね


サーセン


あとで10行小説うpします


許してください(兎’~’)