アミューズソフトエンタテインメント
カーサ・エスペランサ ~赤ちゃんたちの家~

★★★☆☆

CASA DE LOS BABYS(95分)


監督: ジョン・セイルズ
製作: ハント・ロウリー、アレハンドロ・スプリンガル、レモア・シヴァン
製作総指揮: キャロライン・カプラン、ジョナサン・セリング
脚本: ジョン・セイルズ
撮影: マウリチオ・ルビンシュタイン
編集: ジョン・セイルズ
音楽: メイソン・ダーリング
 
出演: ダリル・ハンナ・・・スキッパー
リリ・テイラー・・・レスリー
マギー・ギレンホール・・・ジェニファー
マーシャ・ゲイ・ハーデン・・・ナンシー
メアリー・スティーンバージェン・・・ゲール
スーザン・リンチ・・・アイリーン
リタ・モレノ・・・ムノツ夫人(ホテルの支配人)
ヴァネッサ・マルティネス・・・アスンシオン(ホテルのメイド)


◆ストーリー◆

南米のある国。
アメリカからやってきた6人の女性は、様々な事情で養子をもらうためにこの国に来ていた。

しかし、手続きが一向に進まず、長期滞在を余儀なくされていた。

そんな中、6人は、次第に悩みや秘密を打ち明けるようになる。



◆感想◆

原題の『CASA DE LOS BABYS』は、英語では『HOUSE OF BABYS』(=赤ちゃんたちの家)って意味で、邦題の『カーサ・エスペランサ(CASA ESPERANZA)』は、『希望の家』(Casa=家、Esperanza=希望)って意味らしい。


出身地も仕事も家庭環境も様々な6人の女性。

子供が欲しいという、同じ夢(目的)を持ってこの国に来たわけですが・・・順番は、なかなか回ってこない。

そんな6人の女性のストーリーと、ストリートチルドレン、望まない妊娠をしてしまった15歳の少女、アメリカのフィラデルフィアに行って仕事をしたいという失業中の現地人男性などのストーリが絡んでくる。


で、この6人の女性たちですが、女の立場からしてみれば、もっと深い部分まで描いて欲しかったような・・・

誰にも感情移入できなかったし、共感もできなかった。

特にマーシャ・ゲイ・ハーデン演ずるナンシーは、クレイマーだし、弁護士に賄賂渡して順番を早めて貰おうとするし、盗癖はあるし、悪いイメージばかり。

家庭の事情とか子供を貰いに来た理由なんかがもっと深く描かれていたら同情できる部分もあったかもしれない。

感情移入や共感はできなかったものの、応援したくなる人物はいた。

ダリル・ハンナ演ずるスキッパーは、運動オタクみたいな感じなんだけど、ジェニファーの体をマッサージしてあげてるときに、過去を色々告白する。

妊娠経験はあるものの、2人は死産で1人は流産だったと。

なんて気の毒な・・・スキッパーに早く赤ちゃんを抱かせてあげて~~!って思いましたね。

でも、一番早く順番が回ってきたのは・・・あえて言わないでおきます。


この映画は、まるっきりフィクションなのか、一部ノンフィクションなのかわかりませんが、望まない妊娠をした少女の話の中で、少女の母親が、出産はさせるけど、産まれた赤ん坊は、里子に出すって一方的に決めるのに少々驚いた。(宗教上の問題なんだろうか?)

あと、ストリートチルドレン。

養子に出されるために大事に大事に育てられる赤ちゃんたちとは対照的に、大人たちに煙たがられ、嫌われながら、たくましく生きている。

財布を盗もうとした相手に、逆に絵本をプレゼントされて、字が読めないけど興味深く絵本を見てる姿を見てちょっと救われた。


この映画は、はっきりとした結末がないように思える。

あえて、結末をはっきりさせずに問題提起をしているのだろうか?

どちらかと言えば、気持ちのよいラストを迎える映画が好きな私にとっては、少々難しい映画だったかもしれない。








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