《もりもりの'90年代メロハー感想文 その25》

STEVE HOLLIDAY 【STARK RAVING MAD】/国内盤/カナダ

もりもりのメタル感想文

(1) STARK RAVING MAD
(2) EYE OF THE HURRICANE
(3) DOOMSDAY LOVE SONG
(4) LIVE BY THE SWORD
(5) LOVE AND WAR
(6) WILD ONES
(7) GOOD GONE BAD
(8) ALL FOR THE LOVE OF MONEY
(9) HANDS OF TIME
(10) IF EVER IN MY LIFE
(11) BORN TO DIE
(12) HOW WAS I TO KNOW
(13) RAIN
(14) CHILLED TO THE BONE

昨日TENのメンバーらの協力を得て作成されたヒューゴのソロ1stアルバムをご紹介致しましたが、本日はHAREM SCAREMのメンバーら全面協力のもとで作成された『Dr.ロック』ことスティーヴ・ホリデイの'97年に発売された日本デビュー盤を取り上げてみたいと思います。実は本作品、もともと『DOCTOR ROCK AND THE WILD BUNCH』名義で'94年に発表された2ndアルバムでございます。ちなみにそのオリジナルのジャケットがこれ。

もりもりのメタル感想文

・・・う~~ん、これではスラッシュ・メタルかドゥーム・メタル的なものを想像しちゃいますなぁ~。(笑)なんでまたこんなジャケットにしたのやら・・・。一応経緯を説明致しますと、HAREM SCAREMの'97年発表の4th【BELIEVE】がここ日本で大ヒットしたのを受けて、それに気を良くしたレコード会社が本作を国内盤化し、無難なジャケに差し替えて(笑)続けざまに発売したということなんじゃないでしょうかねぇ。所謂「発掘音源」的な意味合いでのリリースでございますが、しかし経緯はともかく内容の方はこれがまた素晴らしい叙情メロディアス・ハードなのでございますよ~。HAREM SCAREMのハリー・ヘスが全面プロデュース及び曲作りにも関与、更にGuピート・レスペランス他HAREM SCAREMの面々が演奏陣に加わっているということで、HAREM SCAREM色が濃い~~内容となっております。っちゅーか言ってしまえばまんまHAREM SCAREMでございます。(笑)よく知らない人に「これ、HAREM SCAREMの未発表曲集」って聴かせたら「ちょっとVoの声が違うような?」なんて少し疑問を抱きながらも信じてしまうんじゃないでしょうかねぇ?(笑)特に主役のスティーヴ・ホリデイの歌声がハリーの声とそう大差なく感じるので余計そう思います。'94年と言えばあの超名作【MOOD SWINGS】を発表した次の年でありますから、ハリー始めHAREM SCAREMの皆さんもそれはそれは脂の乗っていた時期だったのでございましょう~。楽曲群は他人に提供したのがもったいないぐらいの輝きに満ちております。(笑)ここで細かい説明をしますと(2)(8)(10)(12)の4曲は'91年発表の1stからのリメイクで、4曲全てにハリーが曲作りに関与しているのですが正直どれも素晴らしい~!またオープニングを飾る力強い(1)やとろけてしまいそうな叙情バラード(3)、スピーディーな(9)などビシバシとハーレム節が効いててやはり素晴らしい~!しかしスティーヴ・ホリデイ本人が作曲したらしい(4)(6)(7)(11)(14)などの楽曲もなかなかどうしての出来なもんで、実は彼もかなり優秀なソングライターなのかもしれませんね。とは言いましても、彼単独で作曲したとされる(4)なんてとってもHAREM SCAREMっぽいですが。(笑)あまりに彼らの色が濃過ぎて、「スティーヴ・ホリデイ」というアーティストの存在意義が若干見えづらい作風でございますが(苦笑)、ただ内容は素直に素晴らしく楽曲の充実度はハンパないですねぇ~。HAREM SCAREMが我が国で大ブレークしてくれたお陰で無事日の目を見ることが出来た本作品でございますが、我々はその事実に感謝すると同時にまだまだ自分達の知らないところで思いもよらない素晴らしい作品が存在しているという現実をまざまざと実感させられるのでございます。まったくこれだからメロハー、っちゅうかHR/HM、やめられないんですなぁ~♪(もはや中毒。笑)

お気に入り:とろけてしまいそうなメロディとハーモニーが溜まらない叙情バラード(3)と優しいメロディが胸に染みるほのぼのアコースティカル・バラード(10)は絶品!またメロディアス&キャッチーな叙情メロハー・チューン(2)、キャッチーなサビが秀逸なハードポップ(8)を始め、オープニングの力強い(1)、哀愁メロディアスな(4)、スピーディーな(9)、メロディアスなハードポップ(12)、アップ・テンポで快活な(14)など。