【園長コラム】 太郎が見たペルーの子育て | さつきやま森のようちえんのブログ

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2012年4月から大阪府池田市でオルタナティブ教育を実践している「さつきやま 森のようちえん」のブログです。日々のあれこれをつづっていきます。



作ってもらった煎じた薬草に着いて聞く


ペルーに約1ヶ月行ってきました。
その間スタッフが頑張ってくれたおかげで、有意義な時間を過ごしました。

その中で今回は「教育」について感じたことを書きたいと思います。


写真の右の女性はペルーに生まれ、ペルーに育った女性。
彼女はつい最近までずっとあることを気にして生きてきました。
それは「字が読めない」ということ。

日本にいるとすべての人が字が読めて当たり前。
では彼女はそれで不幸せなのでしょうか?
本当のことはわかりませんが、彼女は生きる力に満ちていました。

彼女は、身の回りにある薬草について驚くほどの知識を持っています。
自分の家族が病気になった時にその知恵で直しています。

彼女の作る野菜はとにかく美味しいです。
みんなが彼女の野菜を欲しいと言っていました。

彼女はクイという現地で食用にするネズミのようなものを育てるのがとにかく上手です。
外国から来たお客さんにも大人気!!


それ以外にも彼女にはまさに生きるための知恵が満ち溢れていました。

そんな彼女の子どもは、普通の学校に通っています。
2年生の子どもも字が読めます。
そんな彼が、写真の時にしていたことは、
インターネットでドラゴンボールを調べて、YouTubeで見ていました。
彼には薬草の知識はもちろんありません。

彼がこのまま大きくなれば、彼は間違えなく自分の子どもを病院について行くと思います。

もし彼がこのまま大人になると。

病気になると病院に行きお金がかかり。

おいしい野菜を手に入れるためにもお金がかかり。

おいしくクイを食べるためにもお金がかかります。

もちろん働いてお金を稼げばいいのですが、
お金を稼げることが生きる力に直結していないと言うことを切実に感じました。


日本のおじいちゃんやおばあちゃんにもこのような知恵があります。
でも私たちはそのほとんどを失っています。

字を読むことができても、お金がなければ家族の病気すら治せない。
計算ができても、家族を養う野菜を作ることはできない。

専門的に細分化されて世の中では、お金と言う道具を使いこなすことで、
健康に生きていけるのかもしれません。

でも、そこに違和感を感じてしまいました。

ペルーから帰ってきて街の景色が違って見えます。
私の中のなにかが変化したようです。


ペルーでは伝統医療を経験したり、
大自然を満喫したり、
古代文明の息遣いを感じたりしてきました。

興味のある方は是非話をしましょうね。


園長太郎


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二人の教育について考えていることや、
森のようちえん、小学部でのできごとを通して親御さんの参考になることを話しています。

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