「BURLESQUE」  1979.10.25

アルバム「MODERN MUSIC」の8曲目に収録されてます。

まず疑問に思ったことはタイトルにもなっている

「BURLESQUE」(バーレスク)の意味だ。

早速、ググッて調べてみたら解りやすい解説がありましたのでリンクを貼っときます。

バーレスクについて

くわしいことは上のサイトを読んでいただければわかるのですが
簡単に説明すると。。。


19世紀末アメリカ。移民が大量に押し寄せてきたなか
言葉もさまざまな人達が揃って楽しめる遊び場としてバーレスクはできました。
そこでは身体表現による風刺、体型をネタにしたジョーク、
お色気などがつまったエンターテイメントショーなどが行われました。
けっして上品なものではなかったけれど、大衆娯楽として多くの人たちに喜ばれました。


ようするに毎夜毎夜ブルーカラーが集まってわいわいガヤガヤ楽しく飲みながら
寸劇を見たり、お笑いを見たり、ストリップまがいを見たりする場所ってことかな。
下世話なキャバレー、今で言うショーパブか?オカマバーか?
とにかくなんだか楽しそうな場所ですね^^


この歌は樫渕さんの独特の世界観を慶一さんがウィスパーボイスと言うか
裏声と言うかなかなかまねしづらい歌い方で歌ってます。

好き嫌いはけっこう分かれる歌だとは思うなぁ。
個人的には印象が薄かった歌。
なにしろモダンラバーズや鬼火にはさまれているんだもの。。。
しょうがないってことで。

でも、改めて聴くと良い曲です。
樫渕さんらしい曲だと僕は思いました。


作詞:樫渕哲郎
作曲:樫渕哲郎
編曲:ムーンライダーズ
「Back Seat」  1979.10.25

アルバム「MODERN MUSIC」の7曲目に収録されてます。

ある意味、ムーンライダーズの真骨頂とも言えるダークなメッセージソング。

樫渕さんの作詞作曲だから樫渕さんのダークな部分とも取れるが

「この曲があがってきてからアルバムの核ができた」

との旨のことを「20世紀のムーンライダーズ」というムック本で語っていたので
このアルバム自体のちょっと暗いイメージの中心の曲であろう。


Looseな 恋だった♪

Looseな 海は素敵さ♪

Good Bye 今日までの僕♪

Good Bye 心はもう醒めている♪


イントロの歌詞では単純に別れ話のような雰囲気が読み取れるのだが


Looseな 夢を見てた♪
 
Looseな 時は過ぎた♪

Good Bye もう戻らない♪
 
Good Bye がけの上にたどりつく♪


半ばの歌詞の中で「がけの上にたどりつく」とあるのだが
この部分から雰囲気がだんだんと怪しくなってくる。。。


車乗りすて振り向けば 見慣れた幸福♪

君は眠りにおちてゆく Back Seatで♪


もうすでにヤバイ。
彼女はバックシートで眠りに落ちていっている。。。


僕は暗いがけの上 静かに眠りたい♪

誰も知らない僕だけの Back Seatで♪



確実に。。。自殺ソングだと思う。

「20世紀のムーンライダーズ」の中で漫画家でがけマニアのみうらじゅん
この「Back Seat」の歌詞を僕と同じような視点で捉えた漫画を書いていた。

時にムーンライダーズの曲はネガティブシンキングの骨頂の時がある。
怖い部分だ。。。

でも。
間違いなく名曲。


作詞:樫渕哲郎
作曲:樫渕哲郎
編曲:ムーンライダーズ

「Modern Lovers」  1979.10.25

アルバム「MODERN MUSIC」の6曲目に収録されてます。

ムーンライダーズを聞いたこと無い友人に聞かせるときには
かならずこの曲は外さず入れるべきであろう名曲中の名曲。

なんだか真剣に考えれば考えるほど言葉の意味はよくわからないがw

「Modern Lovers=モダーン・ラヴァーズ」

って、言葉の響きは最高に素晴らしい。

モダンな恋なんだろうww

歌詞は博文さんらしいハードボイルドちっくな感じ。
岡田さんとのゴールデンコンビでムーンライダーズ史上に残る名曲になった。

このアルバムが起ちあがったときには、まだこの曲しかできていなかったそうだ。
その後、次の曲でもある樫渕さんの「Back Seat」が出来上がってきて
アルバム自体のコンセプトみたいなものが完成したらしい。
「20世紀のムーンライダーズ」より。


冗談じゃないぜ!

ちょっと気になるだけさ!

モダーン・ラヴァーズ!

モダーン・ラヴァーズ!

Tonight!


若かりし頃に合コンなんかに行ってうまく行かなかった時の帰り道に
よく口ずさんだもんだww
って、書くとなんか凄く軽いなぁ。。。
すいません。

まぁ、この頃までのムーンライダーズの最高傑作といっても良いこの名曲。
ぜひとも一度聞いてくださいませ。


作詞:鈴木博文
作曲:岡田 徹・鈴木博文
編曲:ムーンライダーズ




「VIRGINITY」  1979.10.25


アルバム「MODERN MUSIC」の5曲目に収録されてます。

ほんと申し訳ないんですけど。。。
何故かは解らないのですが、何度聞いても印象に残らない曲なんですよね。
ごめんなさい。

たぶん。
次の「MODERN LOVERS」が強烈過ぎる印象だからなんじゃないかな?と、
自分では勝手に解釈してます。

改めて聴くと、別に嫌いな曲じゃないのに何故か記憶に無い。
不思議です。

まぁ、そういう曲もたまにはあるということで。

ムーンライダーズの皆様、ごめんなさいです。


作詞:鈴木慶一
作曲:鈴木慶一
編曲:ムーンライダーズ
「DISCO BOY」  1979.10.25


アルバム「MODERN MUSIC」の4曲目に収録されてます。


たぶん大半のムーンライダーズファンが初めてこの曲のタイトルを見たときに思ったことは。。。

「VIDEO BOY」の姉妹曲??

だと、思います。

でも、全然似ても似つかぬ曲に仕上がっておりますねw

そして史上初の作詞が博文さんで作曲が白井さんの曲でもあります。
って、大げさかw

白井さんらしいけっこう軽い感じの曲ですよね。
わかりやすいというか。

歌詞も何やらトホホな青春の一ページって感じでおもしろいです。
簡単に説明すると。


気が小さくて、背も小さいサーファーカットの男が
今夜もディスコでぶきっちょなダンスを踊っている。
まったく女の子は見向きもしやしない。
恥をかく前にさっさと帰ろうぜ。
もう午前四時だよ。
夜が明けちゃうし。
今日は出直そうぜ。
でも、これも青春だね。
帰って俺がなぐさめてやるよ。


ってな、感じかなww

この後の重ーーーーい曲が続く前に
ものすごく軽ーーーーい曲だよね。
それもムーンライダーズw


作詞:鈴木博文
作曲:白井良明
編曲:ムーンライダーズ

「別れのナイフ」  1979.10.25

アルバム「MODERN MUSIC」の3曲目に収録されてます。

まず、タイトルになっている「別れのナイフ」って言葉が素晴らしいと僕は思います。
そして、歌詞ではこう続きます。


別れのナイフ 恋をつらぬく♪


うーん。
凄く深いね。
この一行だけでいろんな事が想像できます。
樫渕さん凄いよ、ほんと。

このアルバムでは「Modern Lovers」「鬼火」と言う
強烈に素晴らしい曲が後半に揃ってますが
前半の核になる曲はこの「別れのナイフ」だと僕は思ってます。

あと、慶一さんの歌い方か僕の耳がおかしいのかはわかりませんが


Oh つらいLove Game ♪


と言う、サビの部分の歌詞があるのですが、僕には何回聞いても


Oh つらいだーけー ♪


って、聞こえるんですよね。


「火の玉ボーイ」


dadadadada ♪  =  誰だろうー ♪


に続く空耳リストの第二弾ですww


作詞、作曲: 渕哲郎
編曲:ムーンライダーズ








「グルーピーに気をつけろ」  1979.10.25


アルバム「MODERN MUSIC」の2曲目に収録されてます。

僕のイメージするムーンライダーズとはちょっと違う曲。

なんか無理しているようなロックっぽい曲。

一言で簡単に言うとあまり個人的に好きじゃない曲wすいません。

さびの部分のノリは良いのでライブで聴くとまた違った感想になるのかもしれないけど。

CDで聴く限りではあまりピンとこないですね。

作詞作曲は博文さんと岡田さんのゴールデンコンビですが

まぁ、こんな時もあるでしょう。

個人的にムーンライダーズらしくないと勝手に思っているだけなので

聴いたことの無い人が聴くときは偏見無く聞いて貰いたいですが。。。

今更こんな事を言ってもだめかなw


作詞:鈴木博文
作曲:岡田 徹
編曲:ムーンライダーズ

「VIDEO BOY」 1979.10.25

アルバム「MODERN MUSIC」の最初の曲です。

1996年の6月24日の福岡イムズホールでの
ムーンライダーズ20周年ライブで
この曲を聴いてから大好きになりました。

正直、CDで聞いていたときはあまりピンときてなかったんですが
ライブでのかなり尖がったアレンジの曲を聴いてから
原曲もなかなかいいなと思い始めたしだいです。

と、いいますか。
このアルバム「MODERN MUSIC」は後半に鬼のように素晴らしい曲が揃っていましたので
その反面、前半の曲は音が軽く感じてあまり好きではありませんでした。

特にこの曲は軽すぎるよねw良い意味で。。。

でも、今、改めて聞いてみて驚くのは慶一さんの歌詞の内容が
現在の時代に置き換えてみてもほぼ違和感無く理解できることだと思う。
ヴィデオ・ボーイ以外は。
今ならDVDボーイか???でも語呂が悪いね。DVDは。
まぁ、それはいいとして。


四角い箱の中の夢  写し撮っては眺め♪
隣の窓の中の暮らし  写し撮ってはReplay♪

アー・ウー  ヴィデオ・ボーイ♪


なんか凄いリアルな歌詞ですよね。
この現代になって聴くとよりにリアルに感じる。
ちょっと怖いくらい。


四角い部屋の中の夢  写し撮ってはだめ♪
頭の回路がちぎれて  消えたくなるんだ♪
ダイナマイトを  バンバン  バンバン♪

アー・ウー  ヴィデオ・ボーイ♪


うーん。やっぱり凄いリアル。
慶一さんは預言者か?
って、それは言いすぎかw

そういえばライブではヘルメットを被ってこの曲を演奏していたねぇ。
テクノポップをかなり意識していたんだろうね。
ディーボにインスパイアされすぎ??
でも、なかなかかっこいいヘルメットでしたw


作詞・作曲 鈴木慶一
編曲 ムーンライダーズ



「トラベシア」  1978.12.25

アルバム「NOUVELLES VAGUES」の10曲目の曲です。

名盤「ヌーベルバーグ」のラストを飾るにふさわしい曲です。

大陸的な壮大なイメージを浮かばせてくれるこの曲、原曲がありますので

調べてみたらブラジル出身のミルトン・ナシメントというミュージシャンに辿り着きました。


ミルトン・ナシメント (詳しくはこちら)



原曲は「トラヴェッシア(Travessia)」と書くそうです。

残念ながら聞いたことが無いので原曲の感想は書けませんがいずれ聞いてみたいですね。

樫渕さんがこの曲の訳詩をしているんですが良いですね。

たとえが違うかもしれませんが、ゴダイゴのガンダーラ的なイメージも歌詞にはあるような気もします。

もちろんガンダーラのほうが発表は後ですが。

「マイ・ネーム・イズ・ジャック」にしても「トラベシア」にしても

ムーンライダーズはうまく自分達の曲にしてしまってますよね。

正直言って、このblogを書くまで両曲とも原曲があるって知りませんでした。
てっきりムーンライダーズの曲だと思ってました。。。勉強不足だなぁ。俺。


訳詩:樫渕哲郎
原曲:Milton Nasciment
編曲:ムーンライダーズ


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さて、僕が大学時代にムーンライダーズに出会ってから
今までで、一番聞いたであろうこのアルバムについて書ききることが出来ました。
なんか嬉しいです。
飽きっぽい自分がblogを立ち上げて今回で40曲の解説をしてきました。
まだまだこれからもムーンライダーズの曲はたくさんありますので続いていきます。
これからも皆様よろしく読んでやってください。




「オールド・レディー」  1978.12.25

アルバム「NOUVELLES VAGUES」の9曲目に収録されてます。

私自身、このアルバムで一番好きな曲がこの曲です。

何時聞いても何故か涙がこみ上げてくるんだよな。

郷愁あふれる歌詞にオルゴールでかかりそうな音楽。

なにより歌詞の内容が素晴らしい。

樫渕さんの独特の愛の世界の完成形だと思う。

この歌詞に出てくるような夫婦関係になりたい。

私の嫁さんは別にバレリーナでもなんでもなかったけど
二人の出会いは二人だけの特別な思いを持っている。
まさに奇しき出会いだった。


My Old Lady
今夜は
奇しき出会いの記念日

懐かしい
ワルツの調べにあわせ
踊ろう

長い つきあいさ
想い めぐらす

遠い昔に 
君はバレリーナで
僕ときたら
恋の虜

My Old Lady
あの日の
粗末な衣装
身につけ

つまさき
酔いしれ 
僕はいつまでも
アンコール

いまさら心変わり
出来やしない

眩く
愛の嵐の中
ふたりは
おののくばかり

人生は短いね
砂の城さ

遠い昔に
若いバレリーナと
素敵な恋に落ちた



また、全部歌詞書いちゃったよ。。
それくらい良い歌詞。
ぜひ聞いたことがない方には聞いてもらいたいです。




作詞・作曲:樫渕哲郎
編曲:ムーンライダーズ