前回の記事で、「親子で同じ敏感タイプの場合」の子育ての【メリット】をお伝えしましたが、今回は、【デメリット】について、お伝えしていきたいと思います。
■HSPは、強い主張をするのが苦手です。
HSPは、親戚や、子どもが通う学校の先生などに対して、
「うちの子は、そういうことをしたがりません。」
「こういう形ならこの子もできると思うので、こうしてやってください。」
などと、はっきり言えないことがあります。
でも、子どもにとっては、親が断固として主張して、子どもを守ってあげることが必要なときがあります。
親の態度を見て、子どもは「自分もそうすればいいんだ」と学んでいくことができます。
■つらさに共感しすぎて、冷静になれないことがあります。
子どもが体や心に痛みを感じている時、HSPは、非HSPよりも、より大きな苦しみを感じがちです。
HSPは、その子どものつらさに共感しすぎて、取り乱してしまうことがあります。
でも、HSC の子に必要なのは、冷静になって、その強い感情を大きな器で包んであげることです。
■敏感さが嫌いなままだと、子どもにもその気持ちが伝わります。
親が敏感さを受け入れられず、繊細な特性を嫌いなままだと、子どもにもその気持ちが伝わってしまうことがあります。
HSPとHSCとは、言葉にしなくても気持ちが分かり合えるようなところがありますので、気持ちを隠そうとしても、HSC の子どもには、ごまかすことはできないかもしれません。
まずはHSPであるあなた自身が、敏感さを否定せず受け入れて、自分を好きになってあげましょうね。
■新しい経験をさせたがらず、選択範囲を狭めることも
慎重で石橋を叩いて渡るタイプのHSPは、心配が先だって、自分が苦手なことを子どもにも制限させてしまうことがあります。
でも、あなたが嫌いだからといって、子どもも嫌いだとは限りません。
子どもの経験をあなたの思いで制限させていたら、親が選択した中からしか、行動を選べなくなってしまいます。
■一人きりの静かな時間をとることが難しい
HSPには、ひとりになって充電する時間が必要です。
でも、まだ小さい子や、複数の子どもがいる場合、日常生活の中で一人きりになることは難しいですよね。
「邪魔されずに夜ゆっくり眠りたい」
「一人で集中して仕事に打ち込みたい」
「自然の中でゆっくり過ごしたい」
「心を落ち着ける時間が欲しい」
と、HSPは、人一倍切実に思いますが、子どもが生まれてからしばらくの間は、自分一人の時間をあきらめなくてはなりません。
これは、HSPにとってはとてもつらいことかもしれません。
子どもの気持ちに寄り添いながらも、自分のストレスも減らしていけるように、周りの人の協力ももらいながら、ちょうどいいバランスを見つけていけたらいいですね。
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(参考図書:「人一倍敏感な子」エレイン・N・アーロン著 明橋大二訳)
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カウンセラー 蒼井美香