『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』の展開予想&DIV(ダンスインザヴァンパイアバンド)第1話の話 | リュウセイグン

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今のところ雰囲気的に全然好きじゃない空音なのですが、一番引っ掛かるのが


この作品ってどういう方向性なの?


というもの。これは作品擁護をしようとしている人ですら図りかねている模様。
僕もよく分からなかったのですが、第二話でなんとなくどうなるかが読めそうだったので事前に記しておこう……というのが今回の記事です。

まぁ、二話も「くうおん!」の異名に違わないような展開でしたが、その実、砦の現状が判明したので読めるようになったんですね。とは言え、勿論あくまでも予想ですから外れる可能性はあります。
ただこの予想が外れた場合、ギミックやガジェットは出てくるのにそれを充分に生かせない可能性も増加し、「結局何がやりたいのかサッパリだったね」というような結論になる恐れがあります。
これは何も僕の思い通りに行かないからダメ、というのではなくて砦の状況や小道具&大道具を登場させても物語に絡ませないという行為が創作上如何なものかな……と思うからです。
僕が大体に於いて予想する物は物語の予め配置された要素を有機的に絡ませて組み立てる事を前提としています。DTBの背景考察なんかもそれに倣ってやっています。

例えば戦車を出しても戦車を使わなければならないような展開が発生しない場合は予想の範籌外です。
しかしそれは逆に「何故戦車を出したの?」という疑問が解消されない為に、お話としては違和感を残す結果になるのです。

もちろん、予想を上回る展開になることも当然あります。
以前ハガレンの本誌展開を予想しまして、途中までは当たったんだけど結末は外れたという事がありました。
これは荒川先生のストーリーテリングが僕如きの予想を超越していた為に外れました。
こういう場合は、外れても悔しいどころかむしろ尊敬してしまうレベルですね。



さて空音は、どうなるか、予断は許しませんが予想はしてみましょう。


けいおん的な進み方ならそれはそれで構わないのですけれども、ツマランので却下。
監督の経歴から予測される陰惨ぽい展開を考えていきます。


敵は国家か怪物か
空音では軍隊物の一面があり、また1話で明かされた悪魔伝説があるので、陰惨ルートで考えるならば悪魔復活と戦争再開の二つの可能性が示されています。
しかし第二話では実質的に敵国からの侵攻の可能性は極めて低くなりました。
なんでも砦の向こうは山、その向こうはノーマンズランドと呼ばれる人跡未踏の地。
ノーマンズランドというと僕なんかは対人地雷とか沢山あるのかなぁ ……みたいなイメージがあるんですけど、ようは荒野とか人跡未踏の地です。
一応敵国の領土ではあるらしいですが、荒れ地と山……わざわざそれを乗り越えてくるのは大規模な奇襲以外には意味がありませんし、奇襲にしても地理的に非常に困難で補給も受けにくく、攻めにくく逃げにくく本国からも断絶されてしまうので落としても旨味が少ないという戦略的に全くと言って良いほど意味のない土地であると判断出来ます。
よって、敵が休戦協定を破る気でも攻め込まれる方が極めて不自然な状況です。
だから敵は国じゃない。

一方で、ロートルかなんだかよく分からない自立歩行戦車とやらが出てきます。
本当に単なる中古品なのか、実は過去の遺産的な結構凄い兵器なのかは判然としませんが、ともかく特異な戦車ですしそれなりの存在感で描こうとしています。こういう風に出てきたからには、ややコメディチックなシチュエーションであったホットラインとは異なり、何かに用いられることが推測出来ます。

戦車の用途と言えば「戦闘」これ以外にはありません。
何と戦うのか……ここは消去法で悪魔と考えられるのではないでしょうか。
理由は上記の他にもあります。
何と戦うにしろ砦の兵器は自立歩行戦車1台と重機関銃1台(大で良いのか?)自動小銃は気休め程度で、拳銃に至っては自分の身を守れるかどうかすら怪しい。
これは敵国の軍隊が組織的に攻め込んできた場合、どう足掻いても勝てない。相手もそれなりの数を揃えてくるだろうし、基本的には向こうの性能のが良いでしょう(技術衰退期にも思えるので戦車そのもののスペックは高いかもしれないが、壊れてるから)
となれば、防衛なんざ望むべくもない。
しかし相手が一体で、あまり頭の良くない怪物だったら?
相手のレベルにも依りますが、これは戦車一台で何となく対抗出来てしまってもおかしくはないでしょう。

自立歩行が出来ない状態ですが、ここは「パーツを代用して整備士がなんとか直す」か「足は諦めてキャリアー動かして砲塔だけ引っ張り出して戦う」という2パターンが推測出来、両方とも物語の見せ場としては充分あり得ます。

ラッパがどういう役目かは(伝説通りに呼び合い・位置確認だけではあまり面白くない)難しいところですが、これもまた活用してくるでしょう、多分。

そして更に考えるならば、1話の伝説語り並びにOPに出てくる壁画は過去の物ではなくて未来の物かもしれない……と考察するのも可能でしょう。
始めの伝説そのものは昔の話なのでしょうが、あの壁画が現在のセーズや砦に現存しているとは誰も言ってませんし彼女たちがその壁画を観ているようなシーンもない。
よってカナタたちが悪魔退治に貢献し、(多分死んでから)その結果として壁画に残された物である……との考えは充分成り立つのです。それならば顔がまんまなのも納得がいく。
で、現在のけいおん路線が何処で変化するかと言えば5話以降ではないかと思います。
恐らく一人一人の紹介で進めていき、そこから不穏な話を織り込んで最後でドーン、とさせるのを考えるならばその辺りが妥当かと考えるからです。また悪魔の正体も本当にファンタジーなのか、ちょっと気になります。
文明を滅ぼす端緒が悪魔、という推察も出来るでしょう。
空音の考察はこんな所でしょうか。
僕としてはけいおん路線よりも血湧き肉躍ってくれた方が良いので、そういう風になると評価もある程度変わってくるかもしれません。ただ単なる残虐も好きではないので、悪魔路線は悪魔路線でキチンとドラマを造って頂きたいと思います。












でお次はDIV。
この第1話は概ね「前半ダメ、後半オッケー」な感じで評価されている模様です。
しかし僕の評価は寧ろ逆、前半微妙・後半アウト。
逆じゃなくてどっちもダメやんけ、というツッコミは甘んじて受けますが、作品として魅力や可能性を感じたのは断然前半。
僕はこういう番組大好きなんで、クオリティ云々っつーか、どちらかというと好みの話なんですけどね、ええ。
ただ、やはり微妙は微妙で、単なるバラエティとして創っているのか、オカルトバラエティのツボをあんまり押さえていない造りだったのでそこがとっても残念。
まず第一にオカルトバラエティではあんまり顔モザイクとかボイスチェンジを使いません。
まぁ確かに国内で進行中の事件ですので、或いは事件物を意識した造りなのかもしれませんけれども。
オカルトではどちらかというと普通に顔出ししてたりする方が多いですね。

あと司会。女子アナは兎も角としてオカルトバラエティでは芸人かイケメンアイドルが中心です。
これはBPO辺りからツッコまれた時に「あくまでバラエティで、ジョークですからw」と逃げ道を作れるように、という噂があります。それが真実かはさておき、こう言う時は基本はお笑いの人で、会場が怖がっている雰囲気の時に妙に上手いことをいって和ませるのがセオリーです(作中でも久本もどきが似たようなことをやっていましたが、あまり上手くなかった)案外和ませ方は面白いんだよ。
そして懷疑派というか、否定派の教授はあんなに余裕を持ってちゃいけません。
子供染みた内容でも真っ赤になって否定して、肯定派の誰かとガチな喧嘩になって司会からなだめられるくらいじゃないと。肯定派もやはりガチでトンチンカンな事を言うヤツが居てくれないとダメ。
そして会場の空気は基本信じてる方向。ビビる時のリアクションは派手。
アイドル出てもあんまりキャーキャーはしていない。
これがオカルトバラエティのツボ。

後半部でトゥルーへの傾きによる皮肉を演出する為にも多くの人による否定的な見解が必要だったりしたんでしょうが、映画の番宣とかは良いアイディアだったのに、細かいところでバラエティをバカにし過ぎて逆に実際のそれより遙かに詰まらない物になってしまったのが何とも残念。
こういう部分にこだわれるかどうかって案外重要なんだよな~……僕の中ではねw
そんで後半が更にしょうもない理由。

敵ヴァンパイアが小物で大したこと無い奴だと示唆されまくってる事です。

オカルトをギャグに出来るバラエティに、本気のオカルト、本当に怖い奴が登場するからこそヴァンパイアの凄さが分かるのに、登場する前から小物宣言で実際出てきたのがカメレオン男。心理状態が化身に反映するって設定はいいんだけど、しょっぱながカメレオンじゃ吸血鬼って概念からかけ離れすぎるしデザインもマヌケなので如何にもショボい。
だからカメラ転がるってッモッキュメンタリー的な映像も、対して怖くないし驚きもしない。
ショボいのが出てくるだけならバラエティが要らないんですよ。
ショボい番組+ショボいクリーチャーじゃ対比にならん。
ショボい番組+すんげー怖いクリーチャーだから観て怖いし、オカルトをバラエティ化する人間へのしっぺ返しになるのになァ。
そういう意味で、かなり残念な1話だった。
ちなみに第1話からバラエティ形式はたしかに新しいかもしれないが、バラエティ形式の世界観説明自体はすでにエレメントハンターが2話にして通り過ぎていることを付記しておきたい。