ゆっくりと目を開けると、
手術室の天井を見ていました。

看護師さん
「あ!ふむさん!!
手術、無事に終わりましたよ!」

あー?
あー…私、舌がんの手術してたんだった。

「ありがとうございました。」
通じるか分からない滑舌でしゃべりました。

いつの間にか浴衣とT字帯
(ふんどしみたいなやつ)を
身につけていました!
心電図と酸素マスクもつけています。

のどの奥は痛いけど、苦しくない。
よかったー^_^
呼吸に異常が出なかったんだな。
酸素マスクで済んでる。
重症筋無力症のヤツ、おとなしくしてて
くれたんだ!ありがとう^_^
少しだけ安心しました。


看護師さん
「これから病室に戻りますよ。」

寝たままストレッチャーで
手術室を後にしました。
病室に戻る途中に時計が目に入りました。
15:55…ということは、
2時間くらいの手術でした。


病室の前では、夫が帰りを待っていました。
(夫は私が手術室から戻る前に、S先生と
お会いして、手術が無事終わったこと、
手術中のアクシデントなどがなかったことの
報告を受けたようです。)

「無事に終わったって。お疲れ様。」

私はうなずいて、ピースしました。

その後ストレッチャーからベッドに移され、
ようやく落ち着きました。

看護師さん
「痛くなったら、このボタンを押して
下さいね。痛み止めが自動的に流れます。
ナースコールは、こっちのボタンですよ。
何かあったら、呼んでくださいね。」

看護師さんが去った後、
夫とふたりの時間を過ごせました。

「痛い?」

私(筆談)
「のどの奥が痛い。けど、意外と元気だよ。
のどが気持ち悪い(T_T)
舌の状態が自分でもよく分からない。」

少しの時間、筆談で会話をした後、
夫は帰っていきました。


心電図はすぐに外れ、
酸素マスクは術後3時間ほどで外れました。
薬・食事・水分が口から取れないので、
すべて点滴で摂取しています。

◎カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム
    静注液…出血をおさえる薬
◎トラネキサム酸注…出血を止める薬
◎生理食塩液注…体液バランスを整える薬
◎ソルデム3A輸液…水分や血圧を維持し、
    糖分を補給する薬


そして痛み止めで使ったのは、
医療用麻薬の「フェンタニル」。
自分でボタンを押して自動的に流れる
アレです。
最強クラスの痛み止めとのこと。(S先生談)
自分でボタンを押すことで点滴と一緒に
入っていくようになっています。
麻薬?!大丈夫なの??

大丈夫です!
一回に流れる量が決まっていて、
間違って押しても一定時間経たないと
再び流れません。
短期間使用なので、依存もしません。
だから安心して使うことができました^_^

夫が帰った前後くらいから痛み出したので
使用開始しました。
すぐ痛みに効くので最初はよかったです。
が、使用中の副作用が結構ツラくて(T_T)

胃がムカムカする感じで
とにかく気持ち悪い(T_T)
(食事していないのも関係アリ?)

は、吐きそう…(T_T)
同時に眠気もすごくて(>_<)

痛い!気持ち悪い!から、ボタンを押す。
押すと流れて、うとうと…眠る。
しばらくして起きる。痛い!気持ち悪い!
また押す…を繰り返していました。

消灯前くらいには、右耳の奥の方が痛む
からか頭痛もひどく(T_T)
(手術したのも舌の右側だから?)
座薬を入れてもらいました。

◎ジクロフェナクナトリウム坐剤25mg
…腫れや痛みを抑えて、熱を下げる薬

そして、点滴のおかげでトイレが近い(>_<)
ので、点滴を押しながら何度もトイレを
往復していました。
(夜中は看護師さんに付き添ってもらい
ました。)


その日の夜は、

眠い、気持ち悪い
…頑張って医療用麻薬を使う回数を減らした
    ので楽になったが、夜中にトイレで吐く。

頭痛
…座薬のおかげで痛みがかなり楽に。
    明け方までなんとかもつ。

そんな感じだったので、なかなか安定して
眠れませんでした。