[小説]ハゲタカ | 手帳と夢と成功と【monomono--'s eye】

[小説]ハゲタカ

ハゲタカ(上) (講談社文庫)
ハゲタカ(上) (講談社文庫)
ハゲタカ(下) (講談社文庫)
ハゲタカ(下) (講談社文庫)
<★★★★>

非常におもしろかった。

バブル崩壊後の日本の金融経済界のだめな部分が非常によくわかった
気がするし、外資ということのとらえ方もなんとなくですが、勉強になりました。

それのみならず、倒産寸前の企業と外資の投資ファンドの戦いがメインストーリーで
続くなか、様々な人間ドラマが描かれていて、単なる経済小説としてではなく
読むことができました。

また企業買収というメインのストーリーとは別に主人公の父親をめぐる伏線のストーリー
もあり、ミステリー小説のようにも読めます。

「その男、悪魔か救世主か----」

とドラマのサイトにありますが、まさしくその通りでハゲタカファンドの主役の鷲津は
悪魔か救世主かどうとらえるかは読者によるのでしょうか。

この小説には続編があるそうです。


ハゲタカ2(上)
ハゲタカ2(上)
ハゲタカ2(下) (講談社文庫 ま 54-4)
ハゲタカ2(下) (講談社文庫 ま 54-4)

ハゲタカ2という小説でこれも文庫で上下巻で発売されています。

もともとは「バイアウト」という書名だったみたいですが、文庫にする際に
改題されました。

こちらも是非読みたいと思いました。

企業再生ということに興味を持ちましたし、自分の仕事に対するモチベーションも
あがりました。やっぱり勝負の世界で緊張感をもって仕事を成し遂げていくって
格好いいですよね。

この著者の他の小説も調べてみましたが、結構興味深いテーマでかかれています。


虚像の砦 (講談社文庫 ま 54-5)
虚像の砦 (講談社文庫 ま 54-5)
出版社 / 著者からの内容紹介
放送事業再免許を控えた民放キー局PTBを舞台に、政治家・官僚との三角関係、経営を巡る内外の権力抗争、悪化する財務を暴き、報道の役割、バラエティの意味、テレビがもたらす「感情誘導」とは何かに迫る野心作。


マグマ
マグマ
出版社 / 著者からの内容紹介
外資系ファンドに勤める野上妙子は、地熱発電を研究運営する日本地熱開発の再建を任される。地熱発電の大いなる潜在能力と可能性を信じ、再建を模索するが――。地熱発電に命をかける研究者魂、地熱発電を政争に利用とする老政治家の思惑や外資ファンドの暗躍などに加え、最新のエネルギー情報をちりばめて描く大型経済情報小説。石油価格の高騰と共にエネルギー危機が叫ばれる今、話題沸騰間違いなしの問題作。

どれもアマゾンでの評価も高いですね。
今後注目の作家として覚えておきたいと思いました。


それともう一つすごく良かったのが、ハゲタカ主人公の鷲津がもとジャズピアニストで
ストーリーの大事な部分で出てくる曲がビル・エバンスだったのがよかったですね。
僕も大好きで良く聞きます。聞いたことないかたは是非おすすめです。
ジャズピアノ格好いいですよ!


Bill Evans Alone
Bill Evans Alone