イギリスのブルーズ・ロック・バンドFree(フリー)が1972年7月22日に東京、後楽園球場で行ったライヴ。曲は1973年にリリースのアルバム「Heartbreaker(ハートブレイカー)」に収録されている、"Heartbreaker(ハートブレイカー)"。
メンバーは、ポール・ロジャース(Vo.Gr.)、サイモン・カーク(Dr.)、山内テツ(Ba.)、ジョン・ラビット・バンドリック(Key.)の4人。アンディ・フレイザーは既に脱退しており、ポール・コゾフも不在。
この日のライヴはELPとともに行った。この模様はテレビ放映され、その時の映像が残っている。そのため曲によってはナレーションの声が入っていたり、提供テロップが映っている。
この時期、このメンバーでのFreeの映像は珍しくアルバム「Heartbreaker」の曲を演奏しているシーンも貴重なもの。しかし残念ながら、ポール・ロジャースが急きょギターも兼任することになったという雰囲気がかなり強く、結果的にギター、ヴォーカルともに最高と言えるレベルでは無かった。そこは当時のライヴを見た方の観覧記事にも共通している評価でも有る。
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1971年以降のFreeは解散、再結成、再解散を行っていた。
1971年にバンドは一度解散する。ポール・コゾフとサイモン・カークは、Kossoff, Kirke, Tetsu and Rabbitのアルバムをリリース。ポール・ロジャースはPeaceと言うバンドを結成している(アルバム「Free Story」に"Lady"が収録されている)。アンディ・フレイザーはトリオ編成のバンドTobyを結成している。
1972年にオリジナルメンバー4人での再結成の後に「Free At Last」をリリース。その後再びアンディ・フレイザーは脱退。代わりにKossoff, Kirke, Tetsu and Rabbitの山内テツ(Ba.)、ジョン・ラビット・バンドリック(Key.)が加入した。
1972年7月に日本公演、秋にUKツアーなども行われたらしい。UKツアーにはポール・コゾフは同行したらしい(?)。
1973年1月にアルバム「Heartbreaker」をリリース後、再解散。ポール・ロジャースとサイモン・カークはBad Company、アンディ・フレイザーはSharks、ポール・コゾフはBack Street Crawlerをそれぞれ結成。山内テツはFacesに加入する。
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※各メンバーのソロ活動、一時的に結成していたバンドに関しては、下に紹介している以外にも、CDが幾つかリリースされています。
(参考:wikipedia、「Free Story」解説書、他当時のコンサートレビュー記事など)
※1973年発表のFreeのラストアルバム
ハートブレイカー+6(紙ジャケット仕様)/フリー

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※Freeのデビューから解散まで、リリース年順に曲を集めた編集アルバム「Free Story」。14曲目にKossoff, Kirke, Tetsu and Rabbitの曲 "Just For The Box"、15曲目にPeaceの曲"Lady"を収録
Free Story/Free

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※1971年にKossoff, Kirke, Tetsu and Rabbitがリリースした唯一のアルバム。後にBad Companyで取り上げる"Anna"を収録。
Kossoff Kirke Tetsu & Rabbit/Paul Kossoff

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※1973年にポール・コゾフがリリースしたソロ名義のアルバム「Back Street Crawler」。後に同名のバンドを結成する。
Back Street Crawler (Bonus CD) (Dlx)/Paul Kossoff

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