夏の抜け殻そしてブルターニュ
今年の夏の夜は、良くココの広場に通いました。
デジカメの画像が残ってたので、今回は今年の夏を回想録と言う形で語りたいと思います。
* 過去ログで7月24日の記事『ラストタンゴ・イン・パリ』で取り上げた場所です。
ココでは色んな催しが無料で行われるのである。
ブルターニュの民俗音楽を生演奏で聞きながらが。ダンスを見ることも出来るのだ。
僕は昔からケルト音楽には関心があった。エリック・ゾンカ監督の『天使が見た夢』のエンディングの曲を
手がけているのはブルトン人のヤン・ティルセン である。ちなみに『アメリ』のサントラも手掛けています。
僕は今までに彼のコンサートを3回観たことがある。
初めて観たのは今から5~6年前、場所は渋谷クアトロだったと思う。
確かフレンチ・ポップの鬼才カトリーヌの前座で観ました。
その時まで彼の存在を知らなかったのですが、カトリーヌより断然良かったのが印象に残っています。
薄暗い舞台に裸電球一つと言う空間。それはパリの屋根裏の様でもありました。
演奏はとてもリリシカルで、彼の奏でるアコーディオンのメロディーは静かなる情熱とでも譬えたい!!
僕はフランスに3年も住んでいながらブルターニュに行った事が無いので
一度はこの土地を訪れてみたいと思う。
そして話は変わるが、ケルト文化という言葉があるようにブルトン人の民族意識はかなり強いのだ。
ブルターニュの歴史を知りたい方は
http://www.paw.hi-ho.ne.jp/nasubichan/brittanyhistory.html をクリックしてください。
僕が思うにこの集いは、パリ在住のブルトン人の集いなのだろうか・・・
そして、日本やパリにもある様な何々県人会みたいなものなのかな?
ブルターニュ地方のダンスは、楽団を中心に囲み、円を描きグルグルと回り踊りだす!!
至って素朴である。素朴だからこそ見ていて飽きないし、五感をフルに使っているのが分かります。
この時は見ているだけだったが、今度は踊ってみよう。
それから数日後・・・
フランスのヴァカンスが終わる最終日の或る夜。Pont des Artsに行った時の事である。
ビール片手に夏の余韻を感じながら涼んでいると、橋の遠くで聞き覚えのあるメロディ-が聞こえてきた。
なのでその方向に足を向けると、あの広場でいつも演奏している楽団に出会った。
話しかけて聞いてみたら、彼らはプロのミュージシャンではなく、趣味として毎年ブルトン人が集まって
この様に夏を楽しんでいると言う事である。そして今年の夏最後の演奏であったのだ。
プロではないが、彼らの演奏は聞いている人々を幸せにさせるメロディ-♪
きっと吟遊詩人の血を引いているのだろうと想いながら曲を聴いていたのだった。
こうして今年の夏の余韻を噛み締めながら、これから迫る冬の到来を向かえようとしています。
そんな『うたかたの夏』のワンシーンでした。
Monde