サンクコスト(sunk cost)とは、日本語では埋没費用ともいい、

事業に投下した資金のうち、事業の撤退・縮小を行ったとしても回収できない費用、
既に支払ってしまってもう戻ってこない費用・労力・時間のことを指します。

1. 例えば2時間並んで10,000円で買った福袋。

残念ながら入っていた全てのお洋服が自分にまったく似合わない
もしくはスタイルが合わずに心地よく着れない。
似合わない/違和感のある服を着ても気持ち良く過ごせないし、
その分クローゼットも占有し、大好きなお洋服を圧迫しシワの元になってしまう。

困 『でも頑張って2時間も並んだし、10,000円も払ったからもったいないし。。。。』

と、かかった時間と費用が気になって手放す事が出来ない。


2. 例えば映画館で。

1,800円出してチケットを購入した放映時間2時間の映画。
開始30分見たけど、どうやら選択を失敗したようで、駄作のよう。
ここで映画館を出ると、残りの1時間半は有意義に過ごせる。

困 『でも1,800円も払ってもったいないし。。。。 このあともしかしたら、もしかしたら、面白くなるかもしれないし。』

とかかった費用が気になってそのまま居続け、結局残りの1時間半も無駄にする。


3. 暴落し続ける株

人気企業A社の株、景気がいい時にみんなが買っているから同じように買ったのに、
その会社の不祥事や製品の不良が明るみに出て株価は大幅下落。
下げ止まらない株価を見てはため息をつく日々。
早めに売り抜ければ損失額は抑える事ができる。

困 『でも、あの株高かったのに、こんなに下がったら今さら売れないよぅ』

と購入金額が頭をよぎり、益々損が膨らむ。。。。


4. (番外編)5年付き合った将来が見えないダメンズ

若い頃は一緒にいて楽しいだけが全てだったけど、もうそろそろいいお年になり、
結婚も視野にいれているのに、仕事もせず遊んでばかりいる責任感も信頼感もないダメンズな彼。

将来をちゃんと考えるなら、今別れて他の人を探した方が幸せになれる。

困 『でも5年間も彼を精神的にも金銭的にも支えたのは私。今さら彼を手放すなんて』

と執着してしまう・・・・・



福袋の10,000円も、映画代の1,800円も、ダメンズに貢いだお金と時間も、どんな選択しても戻ってきません。
この、『この後どんな選択をしても、取り戻せない過去のコスト』がサンクコストです。

かかった費用や労力を考えてしまうあまり『損切り』が出来ず、
損失はもっと大きくなってしまうパンダがびりん


Financeでは、サンクコストに拘らず、Opportunity Cost(機会費用)と、将来のキャッシュフローに目を向ける事が大切です。
日常生活でも、過去に縛られず、未来に手にするものに注目する事も大切ですね。

-Wikipediaの
埋没費用
-One Butterfly effectの
会計や経済が苦手でも「サンクコスト」と「機会費用」だけは理解すべき
-仕事理論の
サンクコスト効果と「もったいない」
もおススメです。