1992年の春は、プラド大通りは着飾った貴婦人や、馬車が行きかって、
華やかさに溢れていました。


そのプラド通りのvilla de ermosa (可愛い村の意味)宮殿は、
ティッセン美術館としてオープンしたのね。


桃林の桃源郷

村って名前だけど、豪華な王家の別邸だった宮殿ですねん。


オープンセレモニーに招待された、王侯貴族の方々を、
見物人に混じって、背伸びしてみてたのは、
ミーハーおばちゃんのあたいでふ。


オバちゃんたちは、貴婦人の方々のドレスや宝石を、

あれは本物のエメラルドよねとか、ドレスが派手すぎるわとか、

あーたらこーたら批評して、その賑やかな事ったら・・


おばちゃん達は、何処の国でも同じでやんすね~
あたいも「あの方は誰なの~」とか、きゃ~っと騒いでやしたが;ヽ(;´ω`)ノ


この美術館はプラドの斜め向かい、ソフイア王妃芸術センターとも、
同じ通りにあるんで、ここらは,美術の黄金の三角地帯とも言われますの。


その割りに、ここは観光ツアーには入ってないようで、
個人観光でもないと、なかなか行けませんの。


テッセン男爵の二代に渡るコレクションとカルメン夫人のコレクションが、
集められていて、個人のコレクションとしては世界第2位なんですね。


第一位はエリザベス女王のコレクションという事ですが、
個人のコレクションとは思えない、量と質を誇っています。


テッセン男爵のイタリアのコモ湖の別邸には、

まだちょっとした美術館ふた館くらいの、コレクションがあると、いいますが、

招かれたこともないんで解りまへん。


この男爵の息子のハンス・ハインリッヒ・テッセン(ながっつ)の、
三番目の奥様が元ミス・スペインのカルメンちゃんで、


当時も結構な年でしたが、足がものすごく綺麗で、

この時も馬車から降りる時は、おばちゃんたちから、

ため息がもれましたねん。


んで、この方がテッセンのコレクションをスペインに橋渡しして、
初めは借りて公開し、後にスペインが買い取ったんですの。


大雑把なヨーロッパ美術の流れを。
みなさんが、既にご存知の事ばっかりですが、テッセンの、
展示は時代順になってるんで、ついでに~


<13-15世紀・ゴシック>
イタリアより広まって ビザンチンやロマネスクに比べて

写実的で表情も豊かになった。           
後期の代表的な作家、ボスコ(ボッシュ)など。


<15-16世紀・ルネッサンス>
再生という意味を持ち、フレンツエを中心に興る。
遠近法、明暗遠近方を使い、自然や人間を写実的に表現、

デユラー、ダヴインチ等。


<17世紀・バロック>
バロック「歪んだ真珠の意味」

昔、黒川記章は若尾文子を口説くときに、
「貴女はバロックのように美しい!」と、いったそうでやんすが・・


スペインでは光と影、静と動の対比のある、華やかな作品が多く生まれたの。
ベラスケス、ルーベンス等が活躍した時代ね。


<18-19世紀・ロココ、新古典、ロマン主義>
フランスの裕福な中流階級に、教会や王侯から題材やスポンサーが、
移って行った時代、ゴヤの時代です。


<19世紀・写実、印象主義>
庶民や農民の生活を描くような写実的な描かれる。
後半には色彩と光のモネなど。


<20世紀・近代、現代>
枠にとらわれない、自由な表現のキュービズム、シュールリアリズム等、
ピカソ、ダリ、ミロなど。


専門家ではないんで、表現のがさつさはお許しくださいね;


桃林の桃源郷
ムリーリョの聖母子と聖ロザリンド


ムリーリョ、グレコ、カラヴァッジョ、ドガからゴッホから、

あたいの好きな、アメリカのエドワルド・ホッパーの
「ホテルの部屋」も、あるんですよ~

ホッパーは、都会の孤独と空気感が、胸に迫ります!


桃林の桃源郷
エドワルド・ホッパーのナイトフォークス(夜更かしの人達)


まあ、こんな多彩な時代の流れが、ティッセンには、
お菓子箱のように詰まっているんですねん。


絵画好きにはたまらない美味しさですよね~♪

機会があったら是非観て欲しい、美術の玉手箱ですねん:*:・( ̄∀ ̄)・:*:


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