桃千代日記

桃千代日記

日常のこと、飼っている三匹の猫のことなど、
気まぐれに書いていこうと思います。

桃千代日記


はじめまして。桃千代と申します。

こちらは、のんびりマイペースで、家庭のこと、飼っている三匹の猫のことなどを
綴ってゆくブログになると思います。
ちょっと猫バカな桃千代が、独り言をつぶやくような、隠れ家的なブログです。

アメンバーの申請は、ブログやピグなどでお話をさせていただいた方に限らせていただいております。
また、こちらのブログは、他所ブログで書いた記事を引越しさせて作っております。
そのため、レイアウト等いろいろとお見苦しい点があるかもしれませんが、ご容赦ください。


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長い間、ブログを更新していませんでした。

 

もうブログを書くこともないかと思っていたのですが…やはりこのことだけは書いておこうと思います。

 

去年の7月、猫のクリスがなくなりました。

 

13歳でした。

 

今までうちにいた猫達は、19歳、18歳と長生きしてくれたので、13歳のクリスが行ってしまうのは本当に早い気はするのですが、

それでもその前年の12月…正確には11月の末日にリンパ腫であることが確定になり、その時すでに手術もできない状態でしたが、クリスマスを迎えられるかどうか分からないと言われたにも関わらず、それから8ヵ月がんばってくれました。

 

本当に進行が速い癌だったはずで、体重が減っている…と思った時にはもう手遅れでした。

でも、それからは本当に頑張ってくれて、獣医さんにも「どうして今、こんなに普通にしていられるか分からない」とずっと言われ続けながらも、最後まで自分で食べて、トイレも行って、なくなる数時間前まで普通に過ごしてくれました。

 

病気が分かってからは、私達がずっと付きっ切りで甘やかして、美味しいおやつをたくさん食べさせてくれるのが嬉しいらしく、病気の辛さはあったはずなのにその様子もあまり見せずに、毎日機嫌よく過ごしてくれました。

 

今思うと、あの8ヵ月があったことで、私達も13歳のクリスを「早すぎる…」とは思わずにすんでいる気がします。

 

 

 

 

甘えん坊で、優しくて、いつも構ってもらいたい…そう訴える可愛い子でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

年を越すのは無理だと言われていたのに、妹分のミルクと楽しくクリスマスのチキンを食べて、仲良く年越しをしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

桜の季節も一緒に過ごし、春から夏へと移り行く季節の中、おいしいものを食べて甘えて、ずっと私達のそばで暮らしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

獣医さんからも「どうしてこんなに生きられたのか分からない」と言われるほど、

幸せな時間を長く持てました。

 

そして、「こんなに幸せな闘病生活を送った子も初めてです」とも。

 

「きっとこの子は、こんな風に愛されて見送られる運命だったのでしょう」と。

 

 

今、我が家にいる猫は、クリスの妹分のミルクだけになりました。

これからは、この子を大事にしてゆきます。

先に旅立った3匹のお兄ちゃん達が、この子を見守ってくれますように。

 

 

可愛い可愛いクリス…ずっと一緒だよ。

 

 

 

 

 

 

 

毎日寒いですね。

ご心配をおかけしましたが、クリスとミルクも落ち着いて日々を過ごしています。

きっと、クロは今まで通りそばにいるのでしょうね。

お兄ちゃん猫と一緒にここにいるのが、クリスとミルクには見えているのかもしれません。

 

さて、我が家では最近、ペット用血圧計を購入しました。

猫の血圧は、体調の波を見るためになるべく頻繁に計った方がいいし、

以前は動物病院でも使う血圧計を紹介してもらって、それなりの高額な値段で購入するしかなかったようですが、

最近、家庭用のものを通販で3万円以内で購入することができるようになりました。

もちろん家庭用なので動物病院のものと比べると精度が違うとは思うし、

そもそも正確に猫の血圧を計るのこと自体、とても難しいようなのですが、

でもリラックスした状態で計るにはやっぱり家が一番だし、

何度も計るうちに傾向がつかめてきて、急に高くなった時などは分かると思うのですね。

届いたのが1月だったので、クロも何度か計ることができました。

 

そんなわけで、先日、クリスの血圧を計ってみたのですが…。

 

 

 

 

 

クリス「尻尾に巻いて、計測中よ。尻尾の付け根の裏にセンサーを当てるのよ」

 

 

 

 

 

 

結果は、155/67、脈147でした。

ちょっと下が低いから、正確な数値ではないかもしれないけど、脈はだいたいこれくらいでしょうね。

 

クリス「ちょっとストレスたまったのよ」

 

不機嫌な顔になっちゃいましたね~。

 

 

 

 

 

クリス「ぼく、がんばったよ! 健康に過ごすためだもの」

 

でも、すぐご機嫌を治してくれました。

 

 

 

 

 

ミルク「茶トラ兄さん、よく頑張ったわね」

         クリス「うん…でもミルク、堂々とテーブルに登ってるね」

 

ミルクがねぎらいに来てくれましたが、後ろに生活感のあるごちゃごちゃが写っているのは見ないふりしてください(笑)

 

しかし、そのミルクは、次に血圧を計ろうとすると怒ってしまって尻尾にカフを巻かせてくれません…。

何度かチャレンジしたのですが、すぐにブン!と尻尾を振って吹き飛ばしてしまうので、この日は諦めることにしました。

 

 

 

 

ミルク「私に無理強いしようなんて、ママもいい度胸ね!」

 

この怒り顔…オコジョ(怒りんぼ系女子)ミルク健在です…。

 

 

 

 

 

 

ミルク「…ちょっと、この楽しそうにフリフリしてる尻尾、気に障るわね」

 

怒りの矛先は、血圧測定から解放されて楽しそうにソファの背に上がってきたクリスに移ります。

 

 

 

 

 

 

ミルク「茶トラ兄さん! あんまりノーテンキな顔しないでくれる?! 気分悪いんだけど!!」

 

クリス「えっ、ぼく、何かしたの…?」

 

 

 

 

 

 

ミルク「だいたい、茶トラ兄さんがやすやすと血圧なんか計らせるから、ママがつけあがるのよ!

もっと抵抗しなさいよ!」

 

クリス「えっ、えっ…ぼくのせいなの…?」

 

 

ミルクに凄まれて、クリスが上の写真より少し首をすくめて引っ込めてるのが分かるでしょうか(笑)。

明らかに妹に気圧されています。

 

 

 

 

 

ミルク「ええ! 全部茶トラ兄さんのせいよ!!!! 反省しなさいよね!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

クリス「……ごめんなさい」

 

ミルク「ケッ!!」

 

完全に腰が引けているクリスでした(笑)。

 

まぁ、その後しばらくすると二匹とも落ち着いてきましたが、やっぱり慣れないうちは猫達にもストレスかもしれないですね。

なるべく慣れてもらえるよう、調整していきたいと思います。

ちなみに、今まで計ってきた数値を見ると、クリスは上145~155、下65~80くらい(たぶん正確な数値は80前後)、

ミルクも上145~155、下80くらいと、同じような数値を行き来してるようです。

たぶん今はまだ慣れないので、高めの数値が出ていると思います。

リラックスしてもらえるよう、慣らしていきますね。

 

 

 

 

 

 

     クリス「妹に怒られて、ぼく、怖くて気絶しました」

 

ミルク「何言ってんのよ、嘘ばっかり!」

 

 

 

クリスとミルクは、今もこんな感じです(笑)。

 

 

 

 

 

海へ行きました。

18年前の夏のはじめの頃、クロと出会った海へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

18年前のあの日は、本当はもっと遠出する予定でした。

でも寝過ごしてしまって、予定を変更してこの海に来たのでした。

そうでなければ、私達はクロに出会えなかったのでしょう。

クロは、一人でこの浜辺を歩いていました。

元気いっぱいで、何も不安に思っていないみたいで、でも親猫も飼い主らしい人も、どこにもいませんでした。

お腹もすいていないようでした。

天気の良い午後で、クロは波打ち際で楽しそうに遊び、私は長い間それを見ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この子猫は、どうしたのだろう。どこから来て、これからどうなるのだろう」

私はずっとそう思いながら見ていました。

やがて子猫は楽しそうに私に近寄ってきて、座っている私の膝によじ登ってきました。

好奇心いっぱいの顔をして、小さな爪を立ててよじ登り、肩にまで乗って私に顔を寄せてきました。

私の頬に、子猫のヒゲがくすぐったかったのを覚えています。

それからしばらく、子猫は私のそばから離れませんでした。

私は子猫の傍で、何時間も過ごしました。

 

でもその時はまだ、私はこの子猫を飼う決心はつきませんでした。

そのうち親猫が来るかもしれないし、誰かが探しに来るのかも…そんなことを自分に言い訳しながら、

本当は…捨てられたのだと分かっていたのかもしれません。

私は夫に、「餌を置いていこう。もう離乳してる齢だと思うし、缶詰を買ってきてやったら食べると思う」と言いました。

今ならそんなことをしてはいけないということは、よく分かっているのですが…。

夫は車に乗って、猫の餌を買える所を探しに行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


子猫の様子が変わったのは、海の上の雲がうっすら茜色に染まり始めた頃。

 

     夕方になったのに、薄暗くなったのに、お母さんがいない。

 

そう言っているかのように鳴き始め、辺りを見回してうろうろしはじめました。

その時初めて、自分が取り残されていることに気付いたかのようでした。

やっぱり、この子は一人ぼっちにされたんだ…と、私は思いました。

子猫は大声で鳴きながら砂浜を駆け、トイレや脱衣所に迷い込んでは鳴き、明らかに誰かを探しているようでした。

私は子猫の後をゆっくり追いながら、その背中を見ていました。

やがて…私は子猫を抱き上げました。

もう一度浜辺に座り、膝の上に子猫を乗せると、子猫は急に安心したように私の膝にべったりとお腹を付けて腹這いになり、

ごろごろとのどを鳴らして気持ちよさそうに目を閉じました。

 

     なぁんだ、お母さん、ここにいたんだ。

 

そう言っているとしか思えない、安心しきった子猫の様子でした。

私の体温が、母親のぬくもりを思わせたのかもしれません。本当に本当に、嬉しそうでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと探して買って来た猫缶を持って夫が帰ってきた時、私はこう言いました。

 

「この子と暮らそう。きっと楽しいよ」

 

 

 

それから18年と7ヵ月。

本当に楽しい時間でした。

 

以前も書きましたが、クロは、猫らしくない猫でした。

私を本当に母親だと思っているとしか思えない言動が多く、自分のことを猫だとも思っていなかったのではないかと思います。

何をするのでも私でなければ駄目で、それ以外の存在は眼中にない…そんな様子でした。

5年ほど前、私が妹の看病のために何カ月も家を開けたことがありました。

その時のクロは、夫が「あんな猫はどこにもいないと思うよ。猫じゃなくて人間のようだった」と言うほど、いじらしい様子だったようです。

私も、数ヵ月ぶりに家に帰った時の、玄関を入っただけで私だと分かったクロの雄叫びが耳に残って忘れられません。

ずっと私の枕を抱えて寝て、夫が入れた餌も食が進まず、ひたすらに私だけを待っていてくれたようでした。

お兄ちゃん猫は、ある意味私と対等であり、いつの間にか私より年上の、さまざまなことを達観した年長者という感じになっていました。

けれどもクロは、本当に私の子供でした。何よりクロ自身がそう信じて疑っていないことを、いつも私に感じさせてくれました。

生涯の全てを、私に捧げてくれた猫でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めて出会った、この海も…きっとクロにとっては「いつか、ママと一緒に遊びに行った海」としか思っていなかったでしょう。

クロの中で、母猫の記憶が、そのまま私とすり替わったとしか思えないのです。

あの日、海から連れて帰って以来、クロは一度も母猫を探すそぶりも疑問に思う様子もありませんでした。

ただ私を見つめ、いつでも私の視界に入ろうとし、気を引こうとしてじゃれかかり、楽し気に走り回り、私が入れる餌を食べ、私にくっついて寝て、私に呼びかけてくるばかりでした。

ずっとずっと、そんな18年7ヵ月でした。

 

 

 

 

ここは、そんな子猫と出会った海です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日(2月3日)の夕方、18時20分、クロが旅立ちました。

 

一週間前まで、こんなことになるとは思えない様子だったクロでした。

確かに高齢だったけど、お兄ちゃん猫とは違っていくつになっても子供っぽいクロはそんな年齢には見えず、若々しいままでした。

今もふっくらして、最後まで、体重は4kgを割ることはありませんでした。

少しだけ後ろ足の筋力が衰えていたけど、昨夜も自分で階段を上がり、出窓で寝そべっていました。

 

ほんの10日前、健康診断を受けて、血液検査も甲状腺検査も、SDMA(早期腎不全を調べる検査)もしました。

尿検査では年齢なりに腎機能は落ちていたけど一般的な血液検査では基準値内、SDMAでも基準を少し超えた程度で、

後は肝臓の数値が少しだけ高いくらい(GPT(基準値22-84) の数値が93)と、甲状腺の数値も少しだけ高いくらい…

どれもこんなことになるような数値ではありませんでした。

一週間前、急にどうしても食べられない、水も飲めないという様子になり、血液検査上は問題ないのだから、

後はエコー検査などで調べるしかない、ということになったのですが、

その時にはもう体温が下がっていて、預かり検査のストレスで容態が悪くなる可能性もあり…。

ステロイドなどを使って何とか状態を上げようとしたのですが、すぐにもうこれは無理なのだと分かりました。

どうしても食べられず、水をスポイトで入れてやるととても辛そうなのでそれも出来ず、点滴に通いましたがすぐに点滴を吸収しなくなったのです。

 

クロは、この一週間、ずっと私を見て鳴いていました。

私の姿がちょっとでも見えないと探し、夫がそばについていても私が入ってくるのではないかというようにドアを見つめていたそうです。

私が戻ってくる足音がすると、ベッドの上をよろよろと歩いてドアの方に向かったそうです。

私もこの一週間はずっとそばにいましたし、たくさんの時間を一緒に過ごすことが出来たけど…。

でも、早すぎます。もっと看病させてほしかった。

ただ、どうなるのかと不安だった最後の様子が、呼吸困難にもならず、発作のようなものも起きず、ただ呼吸がゆっくりと間隔が開いてゆき、

私の手に頭を持たせ掛けて、しずかに瞳孔が大きくなった…そんな様子だったのが救いです。

 

 

私が先程ツイッターに書いた言葉をここにも書いておきます。

 

「生後一ヵ月で出会った瞬間から、私のことを母猫と思い込んで、毎日甘えて甘えて私の気を引くことばかりを考えて、

そしてそのまま18歳8か月という年齢になるまで一緒に過ごした私のクロ。

今日、旅立ってしまったけれど、これからもきっと私のそばにいてくれるはず。

ちゃんと分かっているよ、クロ。」

 

 

一緒に暮らして18年7ヵ月と2日。

クロは、自分のことを私の子供だと信じて疑っていなかったと思います。

猫というよりは、まるで人間のような感情の動きを見せていたクロ…本当に猫らしくない不思議な猫でした。

自分の生きた時間の全てを、私に注いでくれた猫でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私のクロは、18歳と8ヵ月です。

18年前の夏になったばかりの7月、和歌山の海岸で、生後1ヵ月ほどの真っ黒な子猫に出会いました。

元気いっぱいで、お腹はぽんぽこりんで、でも周りには誰もいなくてお母さん猫もいなくて、

しばらく一緒にいたけれど、暗くなっても誰も迎えに来なくて、

だから、うちの子になってもらいました。

その時、やはり猫を飼うことへの責任を思い、少しは悩んだけれど、私は夫に言いました。

「この子と一緒に暮らそうよ。きっと楽しいよ」と。

波の音が繰り返し響く、薄闇の浜辺でした。

 

出会ったその瞬間から、私のことばかり見てきた子です。

何をするのでも私と一緒でなくては嫌で、夜寝るのも、昼間いっしょに過ごすのも、ご飯も私があげたものでないとおいしくないと思っているようで…。

そんなクロも、もう高齢になっていたのですね。

今日もずっと、私を見ています。

さっきソファで一緒にお昼寝して、私に寄り添ってとても幸せそうな顔をしているように見えました。

今、クロは食べ物を受け付けなくなり、まだ病院に通って治療を受けているけど、もうあまり油断できないことは分かっています。

ほんの数日で、飲むこと食べることが出来なくなってしまいました。

この前まで、甘えて私の手からカリカリを食べていたのですが、今はそれも辛いみたいです。

でも、目はまだしっかりとしています。

 

これからどんなことがあっても、クロは、私のクロです。

自分のことを力のない飼い主だとか、出来るだけのことをしてあげられているのかとか、そんな風に悩んだり落ち込んだりするのは後にして、

これからもクロと家族で思い出を作っていこうと思います。