一つ。

またひとつ

貴女の言葉が減っていく


僕は 気にもとめなかった



「雪だ・・」

貴女の大好きな。

笑ってくれるかな・・


笑って・・

ないみたいじゃないか

昨日だって、その前だって一緒に・・


違う

彼女がどこで笑うかも

本当の笑顔も

僕は 知ってるはずなんだ



考えた

言葉が失われていくその意味を


分からない

イラ立つ・・でもそれじゃダメだ


ゆっくり舞い降りる雪を眺めて深呼吸


じゃあ自分は・・?



言葉をとじるとき。

彼女は、怒って・・た?悲痛な叫びを覚えてる


僕は、ごめんって言葉でいっぱいだった

・・・言わなかったけど。


自分の気持ち、伝えなかったけれど



でも貴女は分かってすぐ許してくれるから。



それまでの


潰れそうに苦しい間、


僕は  耐えるように、黙ってるんだ



泣いていた貴女は僕より大人だから


ひとしきり泣いたら僕をなぐさめる


そうやって消化して

また2人で進むんだ



2人で・・?

たった一人で消化させて?


僕はほっとして笑ってたんだ

貴女に守られて


抱きしめることも、精一杯の誠意の言葉さえも

かけられなかった僕は


彼女は...




 

 大粒な雪が 冷たい雨に変わっていく


 頬にあたると、じんわり痛かった