水イボについて~その5 てしまの体験談 次男編~ | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

我が家の次男、現在4歳。

彼は、この夏ようやく水イボを卒業しました。万歳クラッカー


彼の体に例のぽつぽつが出始めたのは、長男と同じく1歳半くらいのことでした。


長男が腕や足、体などの比較的気付きやすい場所だったのに対し、

次男の水イボは顎下メインでした。


当時、かなりぷっくらしていた次男は、顎~胸の上の方が密着状態でして…

(ぷっくら系赤ちゃんのお母さんなら、分かっていただけますよね?ねっっ??)

しかもよだれ多めだったので、よだれかけは常にウェッティ。

顎下は常に赤くかぶれ気味でした



まあ、そのうち自然に痩せて、よだれも減ってくればかぶれは治るっしょ
と思い、


少しくらいかゆがっていてもあまり気にせず、プロペトを塗るくらいで放置していました。

基本母親としてはスキンケア大雑把系なんです、私。



ところがある時、私にごろーんと膝枕した次男の、普段あまり見えない顎下が目に入りました。


・・・・ん??なんか、ざらざらしてないかい?



そう思って、よくよく見てみると、確かにぶつぶつしている。

顎に密着している、首や胸のあたりもぶつぶつ。

たまたまその時はよだれかぶれもひどくはなく、赤み無し。


ひょっとして・・・・水イボ?


とは思うものの、

水イボに典型的な、表面つるんと飛び出た感じがなく、むしろ皮膚にもぐったような出っ張りかたでした。


取り敢えず、そんなに人目につく場所でもないので、しばらく様子を見ることに。

そのまま数ヶ月が経過しました。



2歳になったばかりの春、私の実家に子守を頼んだある日

迎えに行くと突然おじいちゃん=私の父に、

「おい、なんだあの顎下のブツブツは⁉」
と問い質されました。

孫と思いっきりスキンシップ取る派の父は

その日も次男とくんずほぐれつ遊んでいたのですが

盛り上がった次男がキャハハハハ~~~!と大きくのけぞった時に、発見してしまったのです。


あー、あれ、たぶん水イボ。 現在経過観察中。
と説明したのですが、一言、


「みっともないから、取ってやれ!」


ええええ?そんなアナタ、今日初めて気が付いたんですよね⁉

じゃあ、赤の他人は全然気が付かないんじゃ⁉

とは思うものの、当時割合頻繁に子守をお願いしていた手前、完全無視を決め込むわけにも行かず。


取るか、仕方ないから。

と重い腰を上げました。



そして家族の治療では自慢じゃないが非常に非情な私。


我が子の耳鼻科受診では、こども病院時代に培った技術で暴れる息子をがっつり抑え

さあどうぞ診てやって下さい!と看護師さんいらずなほど(←たまに、おかあさんそんなに抑えなくてもいいですよとか言われる)。



次男の水イボ治療でも、やると決めたらやりました。


しかも麻酔テープなしで。


結構数があったし、テープ貼るの大変そうな場所だし、やるなら一気に、とその時は思ったのですが…



これは、完全に、私の作戦ミスでした。




夫に手足を抑えさせ

私は顎をがっつりつかんで

顎下をブチブチ10箇所以上潰し

次男流血

長男まで「もうやめてあげて~!」と悲鳴叫び


まさに阿鼻叫喚。鬼母ですよ、鬼母ドクロ


この処置で、顎下~胸の水イボは消えたものの、次男の心には深い傷が残りましたダウン


「水イボ」と聞いただけでピューッと逃げ出し

私が残った水イボも触ろうものなら「取らないで!!むかっ」と

必死の形相で隠すので、仕方なく不可侵領域に。


でも、これら残りの水イボで、否応無しに自然治癒までの経過を観察する事ができたのも

自分にとっては大変貴重な経験でした。




待って待って、ひたすら待つこと2年半ちょい。




この夏、太ももの付け根に出来たひとつが炎症を起こし、こすれた拍子に潰れまして、



それ以来、次男の身体からは水イボが消えました。


足掛け3年に及ぶ共生生活はこの夏で終了。長かった…



次男での体験を通して得た教訓。



1. 自然治癒には数年かかることもある。


2. まだ潜り込んだ状態の水イボは、取りごろではない(奥にあるのを無理矢理つまみとった場所はけっこうしっかり陥没し、自然に表面化したのを軽くとった場所は跡形なく治った)。


3. 取るなら絶対に!麻酔テープを使うこと!!


4. 親は出来るだけ、攻め(押さえつけ係)ではなく守り(励まし&慰め役)に徹してもらう。



水イボなんざ、いずれは治るもんです。


親子関係にヒビを入れてまで頑張って治療するのは、やめましょう。

反省をこめて…