2015年7月5日リリイベファイナル@横浜ビブレ その2 | もにっき

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Chu-Zを応援したり、アイドルや音楽について考えたりする。
注:この物語はフィクションであり、
実在の人物・団体とは一切関係ありません。
と、いうことになってます(^_<)-☆

2015年7月5日リリイベファイナル@横浜ビブレ その1の続き…

その1の画像で分かるとおり、この日のリリースイベントは、昼の12時から始まって、午後8時の回まで計5回実施された。各回の枠はそれぞれ2時間

通常は、ライブが4~5曲で20分程度、トークなどで長びいても30分以下、握手&撮影会は長くても40分は超えない(し、自分の握手や撮影のターンは早く並べば一瞬で終わる)。だから、CD販売に並ぶ時間を差し引いても、各回大体30分~1時間くらいは手持無沙汰だった。

手持無沙汰の待ち時間に、たまたま通りがかった小学校5年生くらいの女の子2人組が脇のTV画面で流されていたTell me whyのPVに興味を示して、「ライブはまだあるんですか?」とスタッフに尋ねていた。
「午後4時からまたありますよ。」との答えに、顔を輝かせて、「じゃあ、またあとで来ます」と言って立ち去る子供たち。

やっぱり、子供にもChu-Zは魅力的に映るんだなあ、と身内でもないのによくわからない満足感。この頃には既に、どうやったら武道館に行けるかを自宅でよく夫と話していたので、Chu-Zが広まることは私たちにとっても嬉しいことだった。あと、ドルオタ以外の人も興味を示してくれることで、オタ活をやったことが無かった私たちの場違いな気分がちょっとだけ和らいだ。

一方、待ち時間の間、周囲の観客の間では、オタトークが繰り広げられていた。
(ちなみに、この時の客層は、9割以上が男性だった。多分、高校~大学生が2割くらい、20代後半~40代前半くらいが7割程度、あとは、中年~初老の男性と、ごく数名女性も居た。)

「前の現場は?」
「○○です。たまたまChu-ZをCDショップのリリイベで見かけて…」

「モー娘。だと誰推しですか?」
「今なら生田ですかねー。最近は足が遠のいちゃってますけど…」


そんな会話を聞いて、やっぱり、新規の人もドルオタばっかりなのかなぁ…とちょっとしたアウェイ感。
(私が「今のモー娘。だとフクちゃん推しですけど。」などと勝手に心の中で答えていることは棚に上げておいて…。)

CD販売の列では、スタンプカード(購入枚数による特典がある。この記事を参照。)を見て、
「ここは他の現場よりもサービスがいいですね!
前の現場だと何枚買っても握手だけで、こんな神イベは無かったっすよ!」

と興奮気味に話している若者が居た。
それに対して、中年くらいの男性が、スタンプの上手な集め方、ファン同士でのポイントのトレードのことなどを詳細に説明している。やたらに親切な古参の方だった。
「このリリイベでは、最前にいるのが新規のファンばかりだったりして、結構広まっていってるのを感じる」と、新規の彼に向ってChu-Z愛にあふれたコメントをしている。

私も、購入枚数が中途半端になりそうで、スタンプカードの貯め方が分からなかったので、思い切って話しかけてみた。
と、カードを新しく作ってもらえれば半端なポイントも無駄にならずに済むとのこと。
やっぱり、勇気をもって話しかけてみると、いいことがある。

実は、上記の2人とは、今でもよく現場でお会いしてお話をさせていただいている。
このように、アイドル現場では、積極的に知り合いを作った方が楽しめる!ということを知った最初のきっかけが、このリリースイベントだった。

そうこうしているうちに、開演時間が近づき、さっきの子供たちもライブを観るために会場に戻ってきた。

と、小さな女の子たちの来訪に、オタクの皆さんは、ちょっと沸いている。もっと前で観ない?と、一番前の席を譲るさっき買ったCDを気前よくあげちゃう。(彼らは同じのをたくさん買っていますから。)
どさくさに紛れて私も一番前の席を譲ってもらった。

女・子供にとってもやさしいオタクの皆さん。なんか惚れそう。

と、メンバーの再登場!

さっきとは打って変わってカジュアルな服装。子供から、かわいいー!の歓声。
うーん、確かにかわいいんだけど、せっかく子供たちが最前列で観てるのに、衣装にアイドルっぽい特別感がなかったのは、ちょっと残念。
この回は、激しい曲の連発!
ボンバスティックやら、イロハミュージックやら、だったかな?
会場は大盛り上がり!このころになると、客の人数も増えてほぼ満員になっていた。
子供たちも、戸惑いながらもこぶしを突き上げて、声をだし、笑顔になっている。

ちなみに、このセトリが、昨夜のファンからの応募の中から選ばれたもの、とのこと。
応募者の顔と名前をメンバーがちゃんと把握していて、会場から名指しで呼び出していた。
やっぱり、何時も来てて、顔と名前が運営にもメンバーにも認知されてる人じゃなかったら選ばれないよね…と、毎回自分のセトリが選ばれるかも?!とドキドキしていた私はちょっと残念な気持ちに。まあ、だけど、好きな曲はBrand Boy以外聴けたのでよしとしよう。

この回では、途中、黄色のあーちゃんがステージから足を滑らせて膝をすりむき、流血するというトラブルがあった。子供たちはびっくりして小さな悲鳴をあげる。
しかし、あーちゃんは顔色一つ変えずに、笑顔ですぐに止血をしてパフォーマンスを続けた。
私は一番前で一部始終を見ていたので、コケた瞬間は、ゴリっと相当痛そうな音が聞こえた。それでも変わらずパフォーマンスを続ける姿には、プロ根性を感じた。
あーちゃんより、むしろ隣で踊っていたかなぴょんの方が一瞬、流血に動揺したようだったが、彼女もすぐに笑顔でパフォーマンスに戻った。「かなも成長したね」との声が後ろの古参のファンの方から聞こえてくる。

この回では、たしか、私はCD販売の列に並び、夫だけが特典会に参加した。この特典会の様子は子供たちには一体どんな風に映っているんだろう、なんて思ったり。

続く第4回では、最後の第5回の特典会の券を絶対ゲットしたい、という人々が、第4回のライブを観ずに特典会の列に約1時間半並ぶという謎の駆け引きが繰り広げられていた。

我々は、いや、ライブを観に来たので…!ということで、第5回の特典会用CDの列には並ばずに普通にライブを観た。ただ、これは、2人いるからできた技かもしれないとも思う。それほど接触に熱心ではない私というアシスタントを得た夫は本当に幸福者である、と、心の中で勝手に自分を持ち上げる。

第4回に登場したメンバーは、キティちゃんの衣装!かわいい!かわいすぎる!


あああ、この可愛い衣装をさっきの子供たちにも見てもらいたかった!
この衣装で回す#PANAiiiはほんとにパナイくらい楽しかった!

夫はキティちゃんの恰好をしたかなぴょんとツーショットを撮りたい、ということで第4回の終演後特典会に参加する夫のために、私は第4回が終わったらダッシュでCD販売列に並びに行った。

今日一日で一体何時間このレジ横の蒸し暑い階段に並んでいるんだろう…。世間は日曜日。私、何やってんだろ。とか思いつつ、持ってきた本を読みつつ、周りのオタクの皆さんの会話に聞き耳をたてつつ、待ちに待った。周囲を見渡したところ、列に並んでいる女性は私の他に1人いるかいないか…。私はドルオタの男性群に囲まれて、夫のでかいリュックと汗の染み込んだタオルを引きずって、文庫本を読みながら一人で列に並んで、一体どんな風に見えるんだろう…。夫婦やカップルは皆無。レジ横の階段は冷房が効かなくて梅雨時の湿気も加わって蒸し暑い空気が流れていた。それとは対照的に、列に並ぶオタクの皆さんの顔は、心なしか充実して清々しく輝いて見えた。

列に並ぶのはだるかったけど、でも、結局休みの日にディズニーランドとか行ったらこのくらいは並ぶし、リリイベは今しかないんだから、仕方ない、とも思った。そして、初めてのことを経験している謎の充実感も味わっていた。また、例えば、仮面ライダーのショーを最前列で観たい息子の趣味に付き合ってあげている母親の気分でもあった。夫が喜ぶのがうれしいので、つい、やってしまう。私はもしお母さんになったらこんな風に子供を甘やかしちゃうのかなあ、なんて、妄想したり…。

結局、その日1日でCDに使ったお金は16,000円くらい。ちょうど、ディズニーランドに2人で行って軽く食事をとって少しお土産を買ったのと変わらない金額である。そう考えると、今しかないTell me whyのリリイベにお金と時間を費やしたことは、いつでも行けるディズニーランドに使うより、私たちにとっては価値がある気がした。
この列に並び続けるのは、結構な苦行だけど、オタクの皆さんは、この時間を、素晴らしい特典会の時間を手に入れるための必要悪と考えている模様。何を娯楽と考えるかは人によってこれほどまでに違うから、娯楽が何かは定義できないなあと思った。今しかないと思うと、本当に、人は貴重な時間を犠牲にしてでもそれを手に入れようとするものである。

2015年7月5日リリイベファイナル@横浜ビブレ その3へ続く…