お久しぶりになります。

 

今回は「これから介護分野で活躍するリハ職へ」と題して、2つのテーマでお伝えします。

 

【医療分野と介護分野の違い】

 

医療分野は疾患別の縦割りの学問を中心とした専門性が求めれています。

介護分野は専門的な縦割りだけでなく人をつなげる横展開が求められ多職種連携による多面的な支援が求められています。

 

【介護分野で活躍するために】

 

介護分野では介護保険制度をはじめ、他職種理解、地域の特性、地域資源などの知見を基に、それに関連する会議等に参加して住民や行政職員も含めた様々な方々とつながることを積極的にできるリハ職になる必要があります。

そのために、学問的なアプローチに固執することなく、対象者を取り巻く環境に合わせた柔軟な対応ができるようになることが求められています。

 

 

私は理学療法士として病院に勤務していましたが、大学院の卒業と同時に家業である介護施設において副施設長として勤務を始めたのが2013年4月です。入職してから6年目になりますが、それまでに多くのご利用者、ご家族、そして職員と関わってきました。

 

現在は法人の副理事長と事務局長、特養の施設長を兼務していてなかなか現場にいることが難しいですが、やはりご利用者、ご家族から「ありがとう」と言って頂けることが何よりもやりがいになります。

 

多くの職員がいるため、多様な価値観が混在する中で介護を通して法人として何が出来るかを日々模索する中で、何が正しいのか判断が難しいことがあります。その中で、ご利用者、ご家族からの一言が救いになりますし、私が仕事に向き合う原動力になっています。

 

ご利用者もご家族も、当施設を選んで頂いたかもしれませんが、介護に直面することで選ぶ余裕もなく望んで利用されていないかもしれません。私は職員に対して、「一期一会」という言葉を大切にするように伝えています。ご利用者、ご家族はやむを得ない事情でご利用されているかもしれないことを職員は認識して、人との縁を大切に出会いが喜びになるよう職員自身も楽しんで介護をしてほしいと思っています。

 

何気ない日常、何気ない会話、何気ない言葉がけ、「ありがとう」の想いを大切にすることで、日々の介護の仕事が彩られています。

私の仕事の原点はそんな日常にあります。

皆さん、こんにちは。

お久しぶりになります。

 

9月に入りまだまだ暑い日が続いていますが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

私はというと、法人の事業展開について、今現在は3つほど検討しているところです。本年度、来年度までには始まる予定です。

仕事外でいうと、2つの資格取得に向けて勉強中です。

そんなところですので、忙しく毎日を過ごしています。

息抜きに旅行してますので、充実した日々ですね。

 

↑写真は野生のイルカです。一緒に行った甥っ子がうまく撮ってくれました。野生のイルカに会えるなんてなかなかないので感動的でしたよ!

 

いつも久しぶりになってしまっております。

そこで、会員であるNewsPicksでの私のコメントをこちらに載せてもう少し伝えたかったことを書きたいと思います。気になったら読んでみてください。

これからもよろしくお願いします。

 

今回は人事についての記事です。

 

①労働力不足を高齢者雇用で乗り切る時の注意点

月刊誌「Wedge」のウェブ版 2018/09/03

 

圷コメント:当法人においても高齢者雇用を促進しています。労働力不足の理由もありますが、当法人の理念である「共生・共感・共創」をサービスだけでなく、職員同士が経験することも大切だと考えています。なので、子供は託児所や、職員の子供たちに施設に来てもらいますが、高齢者、障害者は積極的に採用しています。それぞれの立場を守ることも大切ですが、ごちゃまぜのコミュニティ作りによる人間力の形成も大切にしています。

 

このコメントにもう少し加えるとしたら、どうしても行政的なシステムだと児童、高齢者、障害者が縦割りになってしまいます。そうするとそれぞれの政策的な課題点の解決をそれぞれで検討してしまいます。制度は効果性、効率性が求められますが、それぞれで検討していてもなかなか成果が現れないと思います。

そこで、当法人ではそれを自分たちでやろうとしています。もちろん、縦割りの制度に則ってということになりますが、組み合わせの方法については工夫次第なので、理念に基づき、人と人との交流のなかで、人が育っていく、地域が育っていく支援をしていきます。

そうすることで、人口が減って、生産性が低下していき、人々が自分のことで精一杯になるなかで、お金ではない、人との繋がりのなかでの幸せを感じられる人が増えて、その人がまた他の人を幸せにしていく。そのような人本来の力を発揮できる社会にしていくことを取り組んでいます。

 

今回の記事は高齢者雇用から大きく話題が変わったと思いますが、政策はその場限りの対応策ではなく、血の通った人々の未来を支えるものであるべきだと思います。私たちもその場限りの対応ではなく、信念をもって過ごしていきたいですね。

 

ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。

皆様の幸せを願って今回の記事は以上になります。

ありがとうございます。

 

 

こんにちは。

圷真毅です。

 

ブログを書くのが久しぶりになってしまいました。

更新頻度は少ないので、これからは自分の思うことを、介護・福祉に限らず気楽に書いていきたいと思います。

 

今回のテーマは「幸せは自分の心が決める」です。始めは「人生は修行」にしようかと思いましたが、また今度の機会にします。

 

これはいつも自分が思ってることで、人生って自分の選択でもあり、運命でもある。

自分が選択できることって限られているようで、それはある意味無限大であると思います。

特に幸せについてはそう思います。

幸せを感じるか、感じないかは、自分の心の選択だと思います。例えば、真っ青な空をみて気持ちいいなって思って幸せを感じるか、それを当たり前と感じるか。この選択は自分次第ですよね。

幸せってこのように今起きてること、あることを当たり前ではないと感じるか感じないかの差でないでしょうか。当たり前にあると思ってしまうのって、もったいないなと思います。それだけ幸せを感じる機会を失ってますからね。

幸せを感じるために、当たり前を当たり前でなくしましょう。

 

それは、当たり前だと思うことに「感謝」することです。

 

空が青くて「ありがとう」

公園を歩くことができて「ありがとう」

仕事があるおかげで休みがあることに「ありがとう」

楽しかったり、悲しかったり、悔しかったり、いろいろな感情を「ありがとう」

生きることが出来て「ありがとう」

産んでくれて「ありがとう」

 

感謝することが出来たら、それだけ「幸せ」です。

それは苦労することも不幸せだと思うことも全て含んでいます。

人生を「有り難い人生」つまり、他にはない自分だけの人生にするかはあなた次第です。

 

皆様、お久しぶりです。

圷真毅(あくつまさき)です。

もう11月ですね、今年も残りわずかですが、いかがお過ごしでしょうか?

私の方は、福祉の現状で自分が思い描くことを少しずつでも実現できるように日々努力しているところです。まだまだですね。。

 

今回は、「介護ってなんだろう。」を題にして書かせて頂けたらと思います。なかなか更新できてなくてすみません。

 

福祉に携わるなかで生と死に向き合える喜び、とまどい、悲しみ、という人生の勉強をさせて頂いています。そのなかで生きるってどういうことかな?って考えることが多くて、それって仕事でもプライベートでも同じことかなって思ってます。

介護という仕事はその人、一人ひとりの人生に向き合う仕事です。

人生は死というゴールに向かってそれぞれの道があると思うんです。

ゴールは同じでも道がそれぞれ違うことが人生であり、生き様だと思うんです。

 

介護って介護される人、介護する人に分かれると思いますが、同じ時間、場所を共有するのでお互いの生き様を共有しているんですよね。

お互いの生き様の共有のなかで、介護される人、介護する人が自分の人生を幸せにしたい、楽しくしたいって思うことが人間らしさ、人生なんだと。

みんな幸せになりたい、楽しくいたいと思う気持ちはいっしょだと思います。だけど、高齢になったり、障害があったり、病気になったりして、今までのことができなくなって不幸を感じるようになっちゃう。

 

だからこそ介護はあるのだと思います。

 

介護は身体的にも精神的にも弱くなった方を支える仕事だと思いますが、それは一面です。おむつ交換とか体位変換とかそれは介護の本質ではなく、介護される人が幸せで、楽しくいてもらうための一部の仕事なんです。

 

幸せで楽しく生きること、それは人らしさである他者を思う心。この心の充実こそ介護の本質だと思います。介護される人、介護する人との心の交流を通してお互いが幸せを目指す。死というゴールのタイミングが違っても同じ時間、場所を共有して生きている。そのことに感謝と思いやりがあれば、他者を思う、心の豊かな社会になるのではないでしょうか。

今の日本の介護はまだまだ発展途上です。

お金の問題だけで考えるのが介護ではありません。介護は文化そのものなんです。

 

平成28年度になっての、初めての投稿となりました。
今年度も、どうぞよろしくお願い致します。

今回は「介護のミッション」をテーマにお伝え出来ればと思います。

自分は特別養護老人ホームの施設長として、法人の副理事長として、何が出来るのかを常に自問自答しながら仕事をさせて頂いています。

介護の仕事に携わっているので、介護現場の課題、法人の課題、地域の課題、日本の課題に向きあっっています。そして多様な課題にどのように対応して、どのような新たな仕組みを構築していくかを考えています。

最も大切なのは、人にどう向き合っていくかだと思います。
課題も仕組みも全ては「人」が関わっています。

私自身、仕事を通した人間形成の重要性を感じています。
私が尊敬する一人である、京セラの創業者の稲盛和夫氏の著書「生き方」で人生の目的を

「心を高めること、魂を磨くこと」

とおっしゃっています。誠実に、一生懸命に仕事をすることで、人生にまっすぐに向き合い、心を強くし、高めていくことになり、そして幸福になると思います。

誠実に人に向き合うことは介護の本質です。
私は介護の仕事を通して、多くのことを学び、多くの幸せを得ています。

介護のミッションは、人と向き合うことです。

様々な価値観があるのが人です。人に学び、受け入れることで自分の器量が大きくなります。
器量が大きくなることで、自分の価値観も多様化し、幸せの感受性が高まります。

介護の仕事を通して、自分自身が幸せになれるのです。

最後に稲盛氏の言葉を載せさせて頂きます。この文の宇宙の法則は引き寄せの法則と同義であると思います。

 「よい心がけを忘れず、もてる能力を発揮し、つねに情熱を傾けていく。

  それが人生に大きな果実をもたらす秘訣であり、人生を成功に導く王道であり、

  宇宙の法則に沿った生き方である」
こんにちは。
社会福祉法人樅山会
特別養護老人ホーム樅の木荘
施設長 圷真毅です。

いつも皆様にはお世話になっております。このブログを見たとお声をかけて頂く機会が増え、意見交換が出来る機会が増えたのでほんとうにありがたいと思っています。
これからも介護の発展と介護と医療の架け橋として邁進する所存です。

この度、樅山会の音楽療法とリハビリテーションについて一般社団法人茨城県福祉サービス振興会さんの会報誌「いたわり」の2016年1月号に掲載して頂くことが決定しました。
こちらでは一足先に掲載内容を載せたいと思います。
今までお伝えした内容と重複することがありますが、どうぞお目通しをして頂けたらと思います。


「音楽療法とリハビリテーションで入居者様も職員も楽しく元気に」


① 音楽療法を楽しむ
 私たち樅山会では特別養護老人ホーム樅の木荘、介護老人保健施設コミュニティケアセンター樅山、通所介護事業所デイサロン千波山において音楽療法士の小林尚美先生に来て頂き音楽療法の時間を設けています。音楽療法の取り組みは樅の木荘施設長であり理学療法士でもある圷真毅氏の提案から始まりました。音楽療法は、入居者様に馴染みのある童謡や唱歌などをみんなで歌ったり、楽器を鳴らしたりして脳を活性化する回想療法になっています。また、声を出すことで心肺機能、口腔機能の活性化にもなっています。音楽療法を始めてからは普段から歌を口ずさむ方が増えて、笑顔も増え先生が来るのを楽しみに待ってらっしゃるようになりました。



② 入居者様も職員も同じ時間を共感する喜び
 音楽療法の取り組みを始めたのは、入居者様の認知機能と身体機能を活性化するだけでなく、入居者様と介護職員が共に楽しみながら関係性を豊かにすることも目的としました。関係性の豊かさには共に同じ時間を過ごす喜びを感じるための共同体験が重要だと考えています。音楽療法は楽しみながらこの体験が出来ます。実際、介護職員からは音楽療法をしてから、入居者様への声かけがしやすくなって関係性が深まったとの声も聞いています。介護職としてのやりがい、楽しみはこのような体験にあると思います。負のイメージが強い介護職ですが、豊かな人間関係を構築することで、心が豊かになり、やりがいのある楽しい仕事であると思います。介護は心でするものです。心は人間らしさであり、原動力であると思います。



③ 音楽療法とリハビリが介護の架け橋となる
 樅山会ではリハビリテーションも積極的に行っています。特養である樅の木荘では作業療法士による個別ケアを実施しています。入居者様の趣味・趣向を把握して、残存機能を生かしながらレクリエーションを工夫して介護職員との共同体験を促しています。この取り組みも音楽療法と同様に、入居者様自身の活性化と介護職員との関係性の活性化を促しています。介護は多職種の知恵が集まることで、より深まると思います。今年度は、音楽療法士と作業療法士が共同する取り組みを行い、さらなる介護の充実をしていきます。入居者様と職員が共に生きていく、樅山会の理念である「共生」・「共感」・「共創」を今年度も実践して、地域福祉への貢献と介護の発展を目指していきます。


みなさま、こんにちは。
今回は「高齢者の権利擁護について」、私なりに思うことをお伝えしたいと思います。
お付き合いの程よろしくお願いします。

みなさんは権利擁護ときいて、何を思い浮かべますか?
身体拘束、虐待、成年後見制度、日常生活自立支援、等があると思います。
ここでは、身体拘束、虐待について述べたいと思います。

身体拘束をしないということは

行政からは統一したケアをするために介護のマニュアル化、リスクマネジメントのシステム化をするようにと指導されることがあります。私はマニュアル化、システム化と、言葉では簡単に言えますが、人をみる介護ではそう簡単なことではなく、むしろ、いろいろなバッググラウンド、人生観をもつ人がいることを前提に考えるべきだと思っています。
つまり、いろいろな価値観がある方に対してマニュアル通りにしていこうということが、逆に身体拘束、虐待につながると思っています。
もちろん、認知症など介護を専門職として行う者には、最低限の知識があったうえでの介護であることには変わりありません。しかし、介護だけでなく、身近な人との関係でも、知識がある人が、良い人、みんなから頼られる人、好かれる人とは限りません。

このように考えると身体拘束をしないということは、しないと宣言するものではなく、入居者様、利用者様の表情、態度、言葉を読み取って、その方たちがよりよく生きていける支援をしていくことで、身体拘束、虐待がなくなるものだと思います。
どんな仕事でも日課というものがありますが、この日課に介護を当てはめると何時に起こす、何時にご飯にしようかと、職員自身が日課に拘束され、それにより入居者様、利用者様の日常を拘束することになると思います。日課を決めて仕事をすることは作業となっているのです。

作業から介護へ

人には心があり、介護は肉体的、精神的に弱くなった立場の方を、支えるという、人として、とても高尚な行いだと思います。文化レベルで言えば、介護は最もレベルの高いことであると思います。作業としての介護は心がありません。私たち人間には心があります、作業とならないためには心を豊かにすることが重要だと思います。心の豊かさは人生の豊かさと同じです。誰しも自分の人生を豊かにしたいと思っているはずです。介護は高齢者になられる人生経験豊富な方と常に接しています。その方たちとの一期一会の出会いで介護職員はたくさんのことを学び、感じることが出来る環境です。介護を通して介護職員が心を豊かにして、人生を豊かにする。ここに介護のやりがい、楽しさがあると思います。
作業をしていれば、認知症の方との信頼関係を構築することは出来ず、コミュニケーションが出来ないため、ストレスがたまり身体拘束、虐待となる負のスパイラルに入ってしまいます。
認知症の方と接するときには、その方の世界にどっぷりと入ってみてはどうでしょうか。私自身も理学療法士として認知症の方のリハビリに携わったことがあります。その方は工場の社長さんをされていた方で、今でも仕事を続けていると思ってらっしゃった方です。そこで、私は、社長さんの部下という設定で、リハビリ時には逆にその方に仕事のことを教えてもらうような時間を過ごしました。その時はとても生き生きとされ、ご自身の自尊心を取り戻された時間を過ごして頂けたように思います。
認知症は本人ではなく、周りから認知症というレッテルを張ることで、本人の自尊心を傷付け、問題行動といわれる、徘徊等が生じると思います。この問題行動、徘徊という言葉もレッテルだと思います。問題行動でなく、徘徊ではなく、その方がなぜ立ちたいのか、歩きたいのかを考えるべきだと思います。ヒントはその方の生活歴にあります。社長さんのように部下を教育して、会社を守ってきた方は自尊心も高く、しっかりとされている方が多くいらっしゃいます。その方が、物忘れから始まる老化現象によって、喪失感を強く感じるのは言うまでもありません。
私たち、介護職側はそういった理解を深め、レッテルを張らずにその方に向き合うことが大切だと思います。介護に限らず、私たちは自分には常識があると思っているところがあります。いろいろな価値観があるなかで、ある方の常識はある方の非常識だということを忘れてはなりません。レッテルを張るのでなく、なぜその方がその行動をされるのだろうと考えることです。人を理解することは人にはいろいろな価値観があり、正しい、正しくないはないと理解することです。
このような対応をすることで、入居者様、利用者様との信頼関係を構築することで、職員もストレスが少ない、お互いにより良く生きることが出来るようになると思います。その結果、身体拘束、虐待がなくなっていくものだと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
今後ともよろしくお願い致します。
こんにちは、樅の木荘施設長の圷真毅です。

今回はアベノミクスと介護について私が思うことを書きたいと思います。
新第3の矢『安心につながる社会保障』において介護離職ゼロを目指しました。
介護による離職が深刻であることは、経済発展を目指すアベノミクスにとって、大きな課題であることは理解しています。
しかし、今回の提案は今年の4月の介護報酬改定で、在宅での介護を促し、施設の収益を下げて費用の抑制をしたことと矛盾するのではと思います。
在宅での介護を促せば、現時点のサービスでは、主介護者である家族に負担がかかります。訪問介護等の在宅サービスもありますが、低い収益、人材不足によりサービス事業者自体が少ないため、サービスが不十分であるからです。
今回の提案で介護離職を減らすために、早期の実現として、施設の数を増やして受け入れ数を増やすことを目指しているようですが、介護職員の数が少ないため、建物は増やしても容易に受け入れは出来ません。
そして、介護職員の待遇が不十分のまま、施設数を増やしても、職員のストレスが増すばかりで、虐待の可能性が生じることになります。

早急に行わなければならないことは、介護職員の待遇と誇りを向上することだと思います。ただ単に介護職員数を増やせばいいという問題ではなく、給与水準の向上、職場環境の向上、そして介護職に魅力を感じ、誇りを持てる職業になること、これらのことにより介護職を目指す方も増えて介護者も介護職員もお互いに支えあって生きていける社会になると思います。
施設の入居者さん、利用者さんは介護職員を選んで施設に来たわけではありません。お互いに一期一会の関係なのです。共に出会いの奇跡を喜び、お互いに安心して生きて行ける介護が必要です。

当法人では、職員が安心して介護が出来るように職場環境の向上、業務改善委員会による『考える介護』の促進、業務の効率化とそれに伴う入居者さん、利用者さんへのサービスの質の向上、職員への福利厚生、託児所の完備、高い基準での給与、賞与5ヶ月と、職員みんなが主体となり、日々、介護サービスの改善・向上をしています。

人のために、人を思う仕事である介護。

この崇高な仕事に誇りを持ち、自信を持って、自分たちは日本の支えとなっていると、胸を張って仕事が出来る法人として、地域、日本に貢献出来るようにこれからも職員一同、前を向いて一歩一歩しっかりと歩いていきたいと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございます。
これからも樅山会をよろしくお願いします。
こんにちは。
特別養護老人ホーム樅の木荘 施設長の圷真毅です。

今回は特養におけるリハビリテーションについてお伝えします。
私自身は理学療法士でもあるので、リハビリと介護、医療と介護の架け橋を目指して施設の方針を決めております。

樅の木荘では作業療法士が勤務しております。法人内には介護老人保健施設(老健)である「コミュニティケアセンター樅山」が併設していて、そこでは理学療法士が4名勤務しております。法人の取り組みとして、全リハビリ職員が協力して、リハビリの概念を介護職員に伝えるように努めています。そのなかでも、樅の木荘での取り組みをお伝えします。

ご存知のように特養では介護度が高いため、広くリハビリといっても身体機能の向上を主とするのではなく、入居者様に快適、安心・安全な生活を過ごせるように身体機能の向上だけでなく、①身体機能の維持、②拘縮予防、③生活環境の整備が重要になります。

①身体機能の維持として、介護度、ADL(日常生活動作)に合わせて、その方が出来ることを見極め、最小限の支援で今の生活を維持していくために入居者様に必要な動作を獲得して頂くことです。年齢とともに、身体機能は低下していくので、定期的な見直しが必要です。

②拘縮予防として、樅の木荘では作業療法士による介護職員へのポジショニング・シーティング方法の指導、介助方法の統一化をしています。方法として、介護職員とともに実際にやってみせること、図や写真による視覚的な理解の促進、勉強会の実施があります。

③生活環境の整備として、ベッド・トイレ周り、廊下等の生活環境における手すりの整備、食事時の姿勢を適切にするための、椅子・テーブル、身体に合った車いすの選定・調節が重要になります。ここでもポジショニング・シーティングとの調節が重要になります。

以上のようなことを介護職員に理解してもらうときに重要なことがあります。それは、合わせて介護職員の腰痛予防になることを理解してもらうことです。
現場では限られた時間で介護をする必要があるので、どうしても短時間でできる介助方法、いわゆるお姫様抱っこのような無理な姿勢での介助になりがちです。これでは、介護職員の持続的な介護は困難になり、離職の原因にもなります。


入居者様にとって快適、安心・安全になることは介助者にとっても快適、安心・安全であることでなければなりません。


樅山会の理念の一つである、「共生」には、入居者様・ご利用者様、そのご家族様、職員、職員の家族の全ての人がより良く生きることを目標としています。
そのためにもリハビリ職員が果たすべき役割は重要であると思います。介護職員の「考える介護」の実践として、リハビリ職員が「リハビリ介護」の実践をしていく必要があると思います。

次回では①~③のより具体的な方法についてお伝えしたいと思います。
読んで頂きありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。