メンデルスゾーン
ヴァイオリン協奏曲ホ短調op.64*
ベートーヴェン
交響曲第3番変ホ長調op.55「英雄」
指揮:下野達也
ヴァイオリン:小林美樹*
ミューザでのヴィオティ指揮東響、神奈川奏楽堂のユジャなど悩みどころ多い日でしたが(一瞬時間的にはしごも可能かと考えましたが、ちょっと無理そうなんで諦めました)、今日は、大好きなアーティストふたりの共演(もちろん下野さんと小林さん)とういうこともあり、いざ鎌倉へNHK交響楽団を聴いてきました♪
ミューザのヴィオティと比べるとメンコン、エロイカという王道中の王道プログラムってのは、定期と違い地方公演となると、どうしても名曲特集になるのはやむを得ないのですが、小林さんのメンコン、下野さんのエロイカは、名曲以前にやはりこの人で聴いてみたいって思わせるのは、好きなアーティストだからなんでしょうね。
またいつもは、あまり音響効果の良くないNHKホール以外でN響を聴くのも久しぶりなので(学生のときに山梨で聴いて以来かな)、その点も楽しみのひとつでした。
N響を生で聴くのも2月の定期以来・・・とは言ってもクラシック音楽館やFMでのメディア露出の多いN響は、コンサートに行かなくてもあまり久しぶり感はしないんですが(;^_^A
さて、1曲目のメンコンは、昨年府中で聴いたベトコン(伴奏は広上淳一&東響…広上さんが東響への客演も珍しいかも。しかも対抗配置でした)がとてもよかったので、かなり期待値高かったのですが、期待を裏切ることなく、小林さんの特色である伸びやかで健康的な音色がすっーとホールに響くとても素敵な演奏でうっとり。
メンコンなのでもう少し憂いが欲しい気もしましたが、深みなどは、彼女が年齢を重ねていくことに増していくと思うし、それは今後のお楽しみとして、今の彼女にしか出せない、それを上回る彼女のおおらかな性格がそのまま表れた温かみのあるヴァイオリンの響きは、これはこれで本当に魅力的。
良いメンコンを聴かせてくれました♪
また彼女はともかく音がよく鳴るので、大ホールでもオケに負けず朗々と響き渡っていました(^^♪
意外だったのは彼女今回がN響と初共演だったそうです♪
彼女のキャリアならもう既に共演してると思ってました!!
アンコールのバッハもホールに凛と響き渡り、とても素晴らしかったです‼
メンコンでは、小林さんの黒子に徹し、小林さんの魅力を徹底的サポートした下野さん率いるN響、後半の英雄では、N響らしく奇を衒わず極めて正統的な演奏なんですが、そこは熱い九州男児の下野さんが指揮をすると下野パワーが炸裂し、豪快で力強い英雄がホールに響き渡り、なかなかの好演だったと思います♪
力強い第1楽章(リピートなし、コーダのトランペットは譜面どおり)、深みを見せた第2楽章の葬送行進曲、さすがN響と喝采したくなるトリオのホルン(今井さんが首席で乗ってました)が素晴らしい第3楽章、そして堂々とした終楽章、とても満足した演奏でした。
今回の鎌倉公演では、弦は14-14-10-8-6、コンマスは、マロさんでも伊藤さんでもなかったけど…誰なんだろう⁇(もしかしたら松田さんかな)
チェロの首席は、向山さん、オーボエは、青山さんと池田さん、クラリネットは伊藤さん(遠目なんで自信なし…松本さんかも)、ホルンは今井さん、ティンパニは植松さん(今回もよい仕事されてました)、などなどN響の主だった顔ぶれが乗ってました。
またエキストラにヴァイオリンの会田莉凡さんも乗っていたらしいです!!
何とも贅沢なことですね♪
木管の美しさは、さすがのN響ですが、全体的に若干いつもN響よりアンサンブルが緩かったのは、地方公演だと練習量が不足したり、いつもと違うホールなのかも。
アンコールは、下野さんのユーモア交えたトークで「早くお帰りになりたいと思いますが、ぱっーと終わる曲ですので、ご安心くださいw」とのことでフィデリオから行進曲(2分くらい笑)‼
これが意外となかなか名演でした(^^♪
しかし。。。フィデリオから行進曲をアンコールに用意するのは、下野さんのセンスの良さを感じます‼
鎌倉芸術館は、2年前にアヴデーエワを聴いたときに、そこまで感じなかったのですが、今回はN響聴き、良い響きのホールだと改めて思いました。
なお、鎌倉芸術館は、2017年1月から9月まで改修工事のため閉館となります。
来年の秋にリニューアルオープンした鎌倉芸術館で是非ともまたN響聴いてみたいです。
2016.9.4(SUN)
16:00
鎌倉芸術館大ホール