武満 徹
ア・ストリング・アラウンド・オータム*
マーラー
交響曲第5番嬰ハ短調
日本フィルハーモニー交響楽団
ヴィオラ:赤坂智子*
コンサートマスター:木野雅之
ソロ・チェロ:菊池知也
指揮:山田和樹
昨年、第1期マーラーの3番以来、きっかり1年ぶりの参戦♪
オーチャードの響きが好きではないんですが、大好きな山田和樹さんが振るマーラーの第5番…しかも日本フィル…ではもうホール云々でなく聴きに行くしかありせん(笑)
運よくtwitterのフォロワさんがオーチャードなら3階席だよと言っていた3階席もGETでき、今日は音響的にも興味津々。
せっかくなら山田和樹さんのプレトークから聞きたいので、早々と渋谷へ。
プレトークでは山田さんのマーラーに関する拘りと前半の武満作品の聴きどころを山田さん自身がおちゃめに解説(笑)
因みに本公演は、立ち見席が出るほどで完売!!
曲目の人気もありますが、山田和樹と日本フィルのコンビの人気の高さも窺えると思います。
さて、前半、武満のア・ストリング・アラウンド・オータムは、少し暗めの響きのヴィオラの音色とオケの掛け合いが美しく、タケミツワールドに誘います♪
赤坂さんのヴィオラも素晴しく、山田さん率いる日本フィルも精妙な音色を醸し出し、タケミツの描いた音の世界を余すことなく出していたと思います♪
マーラー・ツィクルスのもうひとつの顔…タケミツ・ツィクルスもこのプログラムの楽しみのひとつです♪
後半のマーラーですが、プレトークでも語っていた山田さんの拘りが随所に感じられつつも、いろいろ詰め込み過ぎて、オケが消化不良を起こしてしまった感があり。
音色的には面白い発見があるけど、全体的なテンポの遅さが緊張感に欠け、また3部形式に拘りすぎ第1・2楽章、第3楽章、第4・5楽章の曲間ごとチューニングするぐらい間を空けるのも交響曲の統一感が失われ逆効果だったような気がします♪
またオーチャードの音響特性からか金管がガンガンと響きすぎブラスバンド版マーラーに聴こえてしまうのと、耽美的なアダージェットも遅いテンポ設定が仇になり、響きに潤いが欠けてしまったのが残念。
もしかしたらサントリーで聴いたらまた違った印象になったかも。
フィナーレは、逆に山田さんの拘りとオーチャードの音響特性がうまくマッチし、フーガ書法の楽器の掛け合いや動きがよくわかり実に面白く、コーダのたたみ掛けは、これぞヤマカズと喝采したくなるような山田和樹と日本フィルならではの熱いエンディングでした♪
第3楽章でホルンのオブリガードの丸山さんは(首席ホルンの位置は、目立つように他のホルンより少し前に出ていたような…単純に配列上の問題かな)、若干音の揺れはあったものの素晴しく、トランペットのクリストーフォリさんやトロンボーンの藤原さんは、相変わらず凄い!!
プレトークでマーラー自身が「この交響曲を誰も理解してない」と言っていたと山田さん仰っていましたが、今日の演奏は、天国のマーラーにはどう聴こえたんでしょうね∑(-x-;)
個人的には直球勝負でよかったのではと思ったりもしますが。。。
色んなことにチャレンジするのが山田さんらしくて好きです。+.。ヽ(*>∀<*)ノ。.+。キャハッ
マイクが乱立していたので、今回の演奏は、EXTONあたりからCD化されるのかな??
今回の演奏は、CDのように何度も何度も繰り返し聴ける方が山田さん拘りもよく分かるもかも!!
もし発売されるなら来年、第3期のマーラー・ツィクルスの頃かしら。
2016.2.27(SAT)
15:00(プレトーク14:30)
オーチャード・ホール
評価:☆☆(山田和樹さんなら更なる深化があると期待して辛口の評価になりました)
帰りにtwitterのフォロワさんよりご紹介いただいた名曲喫茶「ライオン」へ。
アンティーク感漂う内装と大きなスピーカーで聴く名曲(シューマンの4番の交響曲が流れてました)にご満悦(o´・∀・`o)ニコッ♪
お気に入りの場所がまた増えました♪