萬里(まさと)です。こんにちは。
今日も
創作木版画教室=独学・初心者もわが家で免許皆伝!
へ、ようこそ!!
浮世絵木版画で、版の技術が頂点に達した木版画の世界。
それもすでに100年以上も昔の話になりました。
現代は、世の中の技術がさらに発展し、
版画の世界全体が大きく変化し、木版画だけでなく、
さまざまな版表現の可能性が溢れています。
しかし、木版画の基本は変わりません。
基本の手法をきちんと理解して学んでみましょう。
その後の展開は、自由自在でいいのです。
さて、彫刻刀の種類の三回目は丸刀です。
■彫刻刀の種類■
1.版木刀(切り出し刀・印刀・小刀とも呼びます)
2.平刀 《間透(あいすき)とも呼ぶ》
3.丸刀
4.三角刀
●丸刀●
★木版画の彫刻刀で、これ1本といえばこの丸刀です。
★丸刀は、図柄の形を彫り出したり、不要の部分を
さらう(彫り取る)のにも活躍します。
★丸刀にはいくつか種類があります。
普通は、刃先が楕円のような曲線のカーブをしています。
刃先のカーブの深浅で呼び方が異なります。
★刃先がUの字状にカーブしたものを「深丸刀」。
逆に、平皿のようにゆるいカーブのものを「浅丸刀」。
「浅丸刀」よりさらにゆるく、平刀に近いような
カーブをしたものが「極浅丸」です。
それぞれ、ふかまる、あさまる、ごくあさと読みます。
斜めにカットした丸刀もあります。
刃の当たりが矢の先のように尖って彫れるので、
抵抗がすくなくなって彫りやすくなります。
平刀同様、刃の角が食い込むこともなくなります。
★丸刀の彫りはじめは紡錘形の曲線になります。
彫り終わりの形も紡錘形に近くなります。
木版画の彫りでは、丸刀の大小を上手に使い分けることが、
効率よく版を彫り進めるための鍵になります。
とにかく丸刀が八面六臂の活躍をする、
と思っていてください。