建築のたびを写真とともに綴るmokonote/モコノート
戦時体制下、
あらゆることが困難を極める情勢のもと建てられた、
建築家“前川國男”の旧自邸
住宅建築においては、
建築資材の使用が制限され、また、
延床面積に上限が設けられるなどの縛りがありました
‥とはいえ、
“木造モダニズム”空間は現代でも十分豊かに感じます
■『前川國男邸(★1)』
□ 築:1942/昭和17年
★1:1996/平成8年、『江戸東京たてもの園』に移築・復元され、一般公開されています
■設計:前川國男
□ 1905-1986年(明治38-昭和61年)
■日本、東京都小金井市桜町、『江戸東京たてもの園』西ゾーン“山の手通り”に面する
~玄関へのアプローチは“武蔵野の道”から~
前川は、木造の構造美に立ち返る時期がありますが、
木造住宅の文化・伝統を見直す“アントニン・レーモンド”に
少なからず影響を受けたのでは‥とされています
【南面ファサード】~“山の手通り”から~
木の構造体を意匠にし、
外壁の仕上げは縦板張り
5寸勾配の大屋根を利用した吹抜けのあるサロン(居間)をはさんで、
東西にprivate《台所・寝室》と
public《玄関・女中部屋・書斎》が配される、
明解なプランです
開口部を大きく取り、
南北に配された庭へと視線が抜ける空間構成は、
のちに『新・前川國男邸』へと継承されます
※前回 +.+mokonote+.+ ブログにてご紹介 ⇒ 『建築のたび vol.41_2 新・前川國男邸』
http://ameblo.jp/mokonote/day-20120130.html
【北面ファサード】~“武蔵野の道”から~
+.+つづく+.+