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この十数年で大化けした品川駅に佇むEF15牽引の貨物列車です。
この辺りは今は新幹線のホームになっているかと思いますが、JR発足後、しばらくの間は貨物列車も入線していました。EF15が冷蔵車 (おそらくレサ5000でしょう) を牽引しているので、画像は紛れもなく昭和。ということは、汐留か東京市場発の列車、それも貨車には何も積載していない返空回送ではないかと思われます。しかも貴重なことに、EF58 61がくっついています。まぁ、このご時世において、ロクイチが貨物列車を牽引するなんざぁ、1986オメガトライブじゃないですけど1000%有り得ない話ですし、画像をよく見るとパンタを下げていますので、実態は無動力の回送。だとすると、目指すは大宮工場でしょうか。もし 「ロクイチ→大宮工場」 説が正しければ、画像の冷蔵車はレサ5000になりますね。ということは、目指すは東北方面でしょうね。 「そっちに行くんやったら、大宮まで乗せてってぇな」 と、EF15に頼んだところでしょうか。このまま行けば、大宮でEF58を切り離し、EF15はレサを牽引してそのまま黒磯へ・・ということになりますが、回送とはいえ、高崎二区の機関車が黒磯まで行くのでしょうか? 大宮でEF65PFに交替した可能性もありますね。

同じ編成で別の場所から撮影した画像をもう一枚いただいています。この画像だとEF15の機番が判りづらいですが、その別角度から撮ったものですと、121号機となっています。121号機は昭和54年4月現在では東新潟機関区に所属して、一部に上越線での運用があったものの、大半は信越本線直江津から羽越本線坂町まで、そして白新線といった日本海縦貫線での運用が主体でした。ところが同年、東新潟機関区にEF81が新製配置されて、EF15を置き換えていきました。信越本線や羽越本線には交直の切り替え区間があり、やはり客車列車同様、機関車を交換せずに交直区間をスルー運転出来るようにという合理化の一環なんでしょうか、直流電機ではなくて交直両用のEF81が配置されるのは自然の流れかと思います。この時増備されたEF81は、0番台のラストグループで、氷柱切りのヒサシが取り付けられました。

置き換えられたEF15、普通ですと、老朽化もあってそのまま廃車ということになるのですが、そうはならず、 「もう少し働け」 とばかりに長岡運転所や高崎第二機関区へと転属していきました。
高崎二区に転属となった機関車は首都圏乗り入れ運用もありましたので、スノープラウ、デフロスタ、汽笛カバーといった雪国仕様の機関車を東京でも見られました。ですから、画像は高崎二区転属後の姿でしょうね。

今も様々な車両が見られる品川駅ですが、昭和の国鉄時代も有名なスターから、イレギュラーなものまで、様々な車両が行き交い、1日いても飽きなかったそうです。そりゃそうでしょうね。

【画像提供】
タ様
【参考文献・引用】
機関車ハンドブック EF15×EF58 国鉄直流電機のスタンダード (イカロス出版社 刊)
鉄道ファン No.223 (交友社 刊)