Piano×4 : V.A | エヴァーグリーンをさがして。

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Piano×4 : V.A ('63)

4台のピアノを配したジャケが一度見たら忘れられない強烈なインパクトを放っている。
SABAレーベル(後にMPS)に属する4人のピアニストに焦点をあてた企画盤。

・Wolfgang Dauner Quartet
・Elsie Bianchi Trio
・Dieter Reith Quintet
・Modern Jazz Group(リーダーはEwald Heidepriem)

匆々たる面子が名を連ねた初期のSABAは実に脂がのっていて(鯖だけに)、本作も例外ではなくなかなかの聴き所を押さえてある。


A-Side

Wolfgang Dauner(p)
Joki Freund(as)
Eberhard Weber(b)
Charlie Antolini(d)

1.Take The A-Train
2.Waltz For A Young Girl
3.Take The Coltrane

Wolfgang Dauner Quintetの自作曲"Waltz For A Young Girl"。
タイトル通り、刻みよいワルツのリズムに乗せて鍵盤とやさしく向き合うダウナー。不協和音を多用した旋律はいかにもヨーロッパらしい。いかにも彼がピアノ・トリオファンに支持されているのも納得できる。


Elsie Bianchi(p)
Siro Bianchi(b)
Hansjörg Schmidt(d)

4.Baron Lazar
5.What Is This Thing Called Love

リーダー作が"The Sweetest Sound"一枚に留まったElsie Bianchi。
アルバム唯一のピアノ・トリオだけに、この企画に沿ったストレートな演奏を聴かせてくれている。
叩っ弾くかのような堅いピアノが魅力の彼女はバド・パウエルの影響か。
もっと評価されても良い技量を備えた不運のピアニスト。


B-Side

Dieter Reith(p)
Peter Witte(b)
Charlie Antolini(d)
Hermann Mutschier(timpales)
Kurt Bong(bgo)

1.Willow Weep For Me
2.Goofin Each Other
3.Robin's Nest

正攻法?と思いきやそれは早とちり。モダンとラテンの二部構成"Willow Weep For Me"といい、ウィットに富んだアレンジャー、とでもいっとく。モダン6:ラテン4。聴く限りこの方、根は真面目なんだろうなあw


Eward Heidepriem(p)
Hans Kennell(tp)
Gusti Mayr(ts)
Peter Baumeister(d)
Karl-Theodor Geier(b)

4.You Do Something To Me
5.Big P

↑ハイ、編成に注目!
ピアノの存在が霞んでしまうのが明らかなペット&サックスの最強コンビ。
そう、最後の最後にアルバムコンセプトをぶち壊してくれた無礼者、Modern Jazz Group。
"Big P"最高です。使えます。

エヴァーグリーン認定盤。