昨日「ヒットするアプリのモチーフ」について書きましたが、
そこに紐付いて、忘れる前に書きとめておきたいことがあったので更新します。
第3回は
「アプリの面白さを整理する」
ということについて。
そもそも、その企画がヒットするかどうかというのは
出してみるまで分からないものだと思いますが、
少なくとも、「面白さがこれだけ揃っているからヒットする可能性が高い!」
ということは、出す前に分かるものだと思います。
そんなときに、一定のフレームワークに当てはめて「面白さ」を整理すると、
独りよがりでない、客観的な「面白さ」が備わっているかを評価できると思います。
その整理の仕方ですが、僕は
1.ユーザーはそのアプリを、どの目的に向かってプレイするのか
2.その目的は魅力的でわかりやすい目的か
3.その目的を達成すると、どんな喜びが得られるのか
4.その喜びを最大限に表現しているのは、アプリのどの部分か
5.その喜びを、ログインするたびに味わえるように表現している部分があるか
という形でチェックしています。
1.ユーザーはそのアプリを、どの目的に向かってプレイするのか
⇒ここが固まっていないと、企画としての軸がブレブレになります。
怪盗ロワイヤルなら「最強の怪盗を目指す!」であったり、
ドリームプロデューサーなら「最高のプロデューサーを目指す!」だったりします。
※簡単なようですが、開発を進めていると見失いがちです
2.その目的は魅力的でわかりやすい目的か
⇒例えば「世界の珍しい切手を探そう!」という目的のゲームだとイマイチ魅力的ではないし、
「政治家の秘書として至高のカツ丼を作り出せ!」では意味がわかりません。
ここまでではないにせよ、ゲームの目的がいかに魅力的であるのかについて
プロデューサー自身が説明しきれないことは多々あります。
ここについて、ブレない説明ができるようになっていない企画はちょっと危ないと思います。
※とはいえ、ここは言語化の能力の問題だったりするので、これがうまく説明できないからといって
ヒットしないとは限りませんが
3.その目的を達成すると、どんな喜びが得られるのか
⇒ユーザーはゲームをやる以上、何かしらの「喜び」を求めています。
言い方を変えると、欲求を満たすためにゲームをしているわけです。
どんな欲求を満たすためのゲームなのかについてはきちんと整理しておかないと、
企画したものを作っていく段階で、次第に設計がブレてきます。
欲求については、有名な「マズローの欲求段階説」の、
上位欲求である「承認」とか「自己実現」とかを、
どのように満たしているのかという視点から考えると整理しやすいかなと思っています。
書くと長いので、詳細はここでは割愛します。
4.その喜びを最大限に表現しているのは、アプリのどの部分か
⇒適当に「Max Fun」とでも呼んでおきます。
海賊トレジャーや怪盗ロワイヤルなら「お宝コンプしたとき」であったり、
ドリームプロデューサーなら「女の子をデビューさせたとき」だったりします。
これらはゲーム性としての「Max Fun」ですが、
ソーシャル性としての「Max Fun」であればまた別の部分として考えてもいいかもしれません。
僕はゲーム性とソーシャル性は分けて整理しています。
5.その喜びを、ログインするたびに味わえるように表現している部分があるか
⇒どこかで「5 minutes happiness」という言葉がありましたが、
要は、携帯でふとしたときに味わえるような、
「5分も遊んでいれば味わえる小さな快感」が用意されているか、ということです。
これが用意されていないと携帯で遊び続けるのがしんどくなります。
怪盗ロワイヤルの「アイテムGET」の瞬間や、「MISSION MASTER」のスプラッシュが
典型的な例ですね。
携帯ソーシャルアプリについての様々な情報を整理したら、
上記のようなフレームワークになりました。
これらの要素をすべて埋めることができていれば、
ひとまず「ヒットするアプリの企画かも」という判断ができると思います。
「そんなフレームワークで大丈夫か?」と言われたら、
「大丈夫だ、問題ない」としか言えません。
なぜなら、これはあくまで「ヒットする要素」の整理整頓のためのフレームワークであって、
状況によって各自で要素を足したり削ったりしていけば十分だからです。
僕の場合はしばしば、収益という視点から
「どの部分でユーザーは課金したくなるのか」などの要素を付け足して整理しています。
こういったフレームワーク思考は自分の思考の整理だけではなく、
他者に考えを伝える際にも非常に有効なので、
プロデューサーにとって必須スキルだと思っています。
メンバーへのオリエンにも役立ちますし、
上司の決済を取るときにも、要点を伝えやすいわけですから。
せっかくなのでオススメの本を載せておきます。
前者のほうが、フレームワーク思考について基礎を簡単に学べるので
個人的にはオススメです。
後者のほうが、比較するとやや表層的(ハウツー本ぽい)かもしれません。
考察についての質問、議論などはTwitterにて~
@kesk777
そこに紐付いて、忘れる前に書きとめておきたいことがあったので更新します。
第3回は
「アプリの面白さを整理する」
ということについて。
そもそも、その企画がヒットするかどうかというのは
出してみるまで分からないものだと思いますが、
少なくとも、「面白さがこれだけ揃っているからヒットする可能性が高い!」
ということは、出す前に分かるものだと思います。
そんなときに、一定のフレームワークに当てはめて「面白さ」を整理すると、
独りよがりでない、客観的な「面白さ」が備わっているかを評価できると思います。
その整理の仕方ですが、僕は
1.ユーザーはそのアプリを、どの目的に向かってプレイするのか
2.その目的は魅力的でわかりやすい目的か
3.その目的を達成すると、どんな喜びが得られるのか
4.その喜びを最大限に表現しているのは、アプリのどの部分か
5.その喜びを、ログインするたびに味わえるように表現している部分があるか
という形でチェックしています。
1.ユーザーはそのアプリを、どの目的に向かってプレイするのか
⇒ここが固まっていないと、企画としての軸がブレブレになります。
怪盗ロワイヤルなら「最強の怪盗を目指す!」であったり、
ドリームプロデューサーなら「最高のプロデューサーを目指す!」だったりします。
※簡単なようですが、開発を進めていると見失いがちです
2.その目的は魅力的でわかりやすい目的か
⇒例えば「世界の珍しい切手を探そう!」という目的のゲームだとイマイチ魅力的ではないし、
「政治家の秘書として至高のカツ丼を作り出せ!」では意味がわかりません。
ここまでではないにせよ、ゲームの目的がいかに魅力的であるのかについて
プロデューサー自身が説明しきれないことは多々あります。
ここについて、ブレない説明ができるようになっていない企画はちょっと危ないと思います。
※とはいえ、ここは言語化の能力の問題だったりするので、これがうまく説明できないからといって
ヒットしないとは限りませんが
3.その目的を達成すると、どんな喜びが得られるのか
⇒ユーザーはゲームをやる以上、何かしらの「喜び」を求めています。
言い方を変えると、欲求を満たすためにゲームをしているわけです。
どんな欲求を満たすためのゲームなのかについてはきちんと整理しておかないと、
企画したものを作っていく段階で、次第に設計がブレてきます。
欲求については、有名な「マズローの欲求段階説」の、
上位欲求である「承認」とか「自己実現」とかを、
どのように満たしているのかという視点から考えると整理しやすいかなと思っています。
書くと長いので、詳細はここでは割愛します。
4.その喜びを最大限に表現しているのは、アプリのどの部分か
⇒適当に「Max Fun」とでも呼んでおきます。
海賊トレジャーや怪盗ロワイヤルなら「お宝コンプしたとき」であったり、
ドリームプロデューサーなら「女の子をデビューさせたとき」だったりします。
これらはゲーム性としての「Max Fun」ですが、
ソーシャル性としての「Max Fun」であればまた別の部分として考えてもいいかもしれません。
僕はゲーム性とソーシャル性は分けて整理しています。
5.その喜びを、ログインするたびに味わえるように表現している部分があるか
⇒どこかで「5 minutes happiness」という言葉がありましたが、
要は、携帯でふとしたときに味わえるような、
「5分も遊んでいれば味わえる小さな快感」が用意されているか、ということです。
これが用意されていないと携帯で遊び続けるのがしんどくなります。
怪盗ロワイヤルの「アイテムGET」の瞬間や、「MISSION MASTER」のスプラッシュが
典型的な例ですね。
携帯ソーシャルアプリについての様々な情報を整理したら、
上記のようなフレームワークになりました。
これらの要素をすべて埋めることができていれば、
ひとまず「ヒットするアプリの企画かも」という判断ができると思います。
「そんなフレームワークで大丈夫か?」と言われたら、
「大丈夫だ、問題ない」としか言えません。
なぜなら、これはあくまで「ヒットする要素」の整理整頓のためのフレームワークであって、
状況によって各自で要素を足したり削ったりしていけば十分だからです。
僕の場合はしばしば、収益という視点から
「どの部分でユーザーは課金したくなるのか」などの要素を付け足して整理しています。
こういったフレームワーク思考は自分の思考の整理だけではなく、
他者に考えを伝える際にも非常に有効なので、
プロデューサーにとって必須スキルだと思っています。
メンバーへのオリエンにも役立ちますし、
上司の決済を取るときにも、要点を伝えやすいわけですから。
せっかくなのでオススメの本を載せておきます。
- 戦略フレームワークの思考法/手塚 貞治
- ¥1,890
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- 革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55/永田 豊志
- ¥1,575
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前者のほうが、フレームワーク思考について基礎を簡単に学べるので
個人的にはオススメです。
後者のほうが、比較するとやや表層的(ハウツー本ぽい)かもしれません。
考察についての質問、議論などはTwitterにて~
@kesk777