メンバーの多くが大好きな、「幸せの貼り紙はいつも背中に」(以下「幸せの貼り紙」)は、間違いなく、新生エビ中を象徴する曲です。
真山は、この曲をパフォーマンスしている時、メンバーは本当に幸せそうな顔をしている、と言っています。
エビ中は、この曲に一体化して、それを生きています。
この曲では、「あの頃使ってた魔法」を歌います。
つまり、「童心の魔法」、「ネバーランドの魔法」です。
「あれもこれも全部 幸せと呼んでいいんだよね」
「ああ 気付けばいい それだけ」
「笑おう バカしよう」
それは、あるがままを受け入れ、その中にある豊かさを見つけること、気づくことによって、幸せな笑顔を取り戻す呪文の魔法です。
ならば、この笑顔は、「永遠の笑顔」です。
魔法が魔法なのは、自然に起こるからです。
「幸せの貼り紙」は、「気付けばいいだけ」と歌います。
「ラブリースマイリーベイビー」(以下「ラブスマ」)の歌詞の主人公が、「光を追い越して駆けつける」だけなのと似ていませんか?
光速を越えるものがあるとすれば、「気付く」という意識の速度でしょう。
「気付く」というのは、あるがままの自然な状態に、寄り添うこと、つまり、「駆けつける」だけのことです。
私と君の関係は、意識と心・体験の関係ですね。
他に何かをする必要はありません。
幸せの貼り紙がすでに背中にあるのだから。
そう、この2つは、深いところでは、同じことを表現しているのでしょう。
「永遠の笑顔」を取り戻すための真理は一つですから。
もちろん、偶然の符号ですよ。
強引ですか?
他にもありますよ。
「幸せの貼り紙」では、「喜びのうた 空に響け」…「ああ 君ももう貼られてるよ」と歌います。
「ラブスマ」は、「遠く響くあの日のメロディー」…「君にも届いてるよね?」と歌います。
音楽が人をつなぐ、魔法をつなぐ。
これも共鳴してます。
まるで、「幸せの貼り紙」で発したうたの響きが、「ラブスマ」に届いたように。
「ヨロレイヒ ヨロレイ ヨロレイ 良い日…」と、「ラブリーラブリー スマイリースマイリー ベイビー」は、表裏一体の呪文でしょう。
どちらの曲でも「せーの」と叫ぶのは、魔法に付きものの「えいやっ」ですね。
私に向けた呪文から、君に向けた呪文へ。
「幸せの貼り紙」から「ラブスマ」へ。
「夏の夕暮れ」から「熱い太陽」の真昼へ。
さて、「幸せの貼り紙」は、冒頭に、「壊れたおもちゃの日々」も変えることができると歌いました。
これが、ライブの物語の起点となります。
11月に行われた東西大学芸会と、年末の2 DAYS クリスマス・ライブ「エビキュリ」は、一つの物語で結ばれていました。
大学芸会のタイトルは、「エビ中のおもちゃビッグガレージ」。
世界中から「捨てられたおもちゃ」となったメンバーが、ガレージで夜にパーティを繰り広げました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150207/00/mmrclvz/88/4a/j/o0640042713210712015.jpg?caw=800)
「捨てられたおもちゃ」とは大人になって捨ててしまったもの。
「おもちゃ」は、童心の「永遠の笑顔」、自由な想像力を与える存在です。
「幸せの貼り紙」は、それを取り戻せると歌いました。
大学芸会では、曲間の映像からも、パフォーマンスを行うごとに、おもちゃが修理されていく演出だったと思います。
ファミリーは息を吹き込む役だったのでしょうか。
そして、(アンコール前の)最後に、「幸せの貼り紙」を歌いました。
その直後に(横アリ)、「壊れたおもちゃは、綺麗に修理されラッピングされてクリスマスに届けられるんだ」というムービーと、クリスマスのライブの告知が行われました。
「幸せの貼り紙」の魔法で、メンバーら壊れたおもちゃは、クリスマスのプレゼントとして完全復活しました。
メンバーは、ネバーランドの使者、「永遠の笑顔」をもたらすべき存在として復活し、クリスマスライブに向かいます。
世界中の壊れたおもちゃが眠っていたガレージで復活の魔法が使われたのだから、ライブは、世界を象徴する、南半球と北半球の2DAYSライブとして行われます。
エビキュリの1日目の「真冬の北半キュリスマス」は、雪原が舞台でした。
このライブでは、冒頭、クリスマス・ソングに続いて、いきなり「幸せの貼り紙」を歌うことで始まりました。
これは、まったく異例です。
大学芸会のラストからのつながりを示すものであると共に、クリスマスにふさわしい、誕生、復活の物語から始めたのでしょう。
クリスマスの本来の意味は、冬至の頃に行われる、太陽(「ラブスマ」で「熱い太陽」と歌ったその太陽)の復活祭です。
真冬の雪国で、太陽=笑顔の復活が始まりました。
そして、昨年の大ラスとなる2日目の「真夏の南半キュリスマス」は、クリスマスに、あえて「真夏」の「南の島」を舞台としました。
メンバー(クリスマス・プレセント)は赤道を越えて、太陽=笑顔が強く輝く南国へ。
それは、新生エビ中が、「ラブスマ」で、その到来を願った世界、季節です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150126/21/mmrclvz/ce/17/j/o0640042613200404035.jpg?caw=800)
捨てられたおもちゃを復活させ、新たなプレゼントとして届けるという形で、「永遠の笑顔」を世界で取り戻す物語が、南の島で完結することになりました。
そして、「北半キュリスマス」では歌わなかった「ラブスマ」が、ここで歌われました。
「君のその笑顔で 世界だって救っていけるはずだから」と。
パーカッション隊、ホーン隊を含む生バンドの演奏をバックに。
「南国」というライブの舞台テーマが、曲の舞台のテーマと重なりました。
それによって、「世界に永遠の笑顔を届ける」というライブのテーマが、改めて曲のテーマとして示されることになりました。
「ラブスマ」が歌う「世界を救う笑顔」は、単に、好きな人の素晴らしい笑顔の表現ではなく、そのままの意味として示されました。
「ラブスマ」が歌う世界は、「永遠の笑顔」に満ちた世界であるとして示されました。
そして、物語が現実になったハッピーエンドがこれです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150128/16/mmrclvz/43/c5/j/o0730048613201892419.jpg?caw=800)
ネバーランドの住人であるエビ中メンバーが、常夏の女神となって、光速を超えてファミリーと互いの「永遠の笑顔」を守り合い、その笑顔によって世界を救っていく…
「ラブスマ」の冒頭で「新しい季節の予感」と歌ったその「季節」が、半年を経て、ここに、本当に、到来しました。
pic:natalie, musicman-net
* 誤解のないように、あらためて書きますが、私が書いていることは、自分の価値観に基づいて創造した解釈であって、必ずしも送り手側(運営・作詞家・演出家)がそう考えているということではありません。
文章を書くときは、送り手側が意識していない無意識にあること、自然に生まれたもの、生まれようとしているものを見つけたいと思っています。
それに、少々強引であっても、意外で普通じゃないこと、誰も考えていないこと、素晴らしいと思えることを書かないと、つまらないと思っています。
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