志高きそうそうたる男たち
広き大地を縦横無尽に駆けめぐる
蛇なる武器 龍たる刀
史に忠実 今も人々の信仰を集めている
MMRトマル(以下トマル) 「『志高きそうそうたる男たち』 『広き大地を縦横無尽に駆けめぐる』か。これはスポーツマンガですよ!」
MMRタナカ(以下タナカ) 「なぜだ?」
トマル 「『大地』とはフィールドのことをあらわしています。 アスリートたちはみんな志高く、全国大会の頂点を目指しているじゃないですか」
タナカ 「具体的にいえば、どのスポーツを指していると思うんだ?」
トマル 「サッカーです! ワールドカップ出場も決まって今、最高に盛り上がってます。『今も人々の信仰を集めている』とは、信仰=視聴率と解釈すれば、納得がいきます」
タナカ 「とすると、サッカーマンガの草分け的な存在であるあの作品か!!」
タナカ 「そうすると、3行目はなんだ? サッカーの技をあらわしているにしては、なんか大げさすぎないか?」
トマル 「んー・・・。言われてみれば。あのマンガには蛇とか龍を思わせるプレーはでてこなかったなあ」
MMRハシモト(以下ハシモト) 「信仰はそのままの意味で解釈すればいいんじゃないですか?」
タナカ 「しかし、詩からすると相当暴れまわった印象をうけるのに、信仰を集めているとは・・・。そんな神さま、いたかな?」
トマル 「『蛇なる武器』、『龍たる刀』か・・・。どこかで聞いたような気がする・・・」
日本最高峰の大学でつちかわれたトマルの頭脳の中で、約140億あるといわれているニューロン(神経細胞)同士を今、パルス(電気信号)が高速に行きかっており、トマルの脳が覚醒した!
トマル 「わかったー!」
タナカ 「な、なんだってー!」
タナカ、結論がでる前の「なんだってー!」はフライングであり、痛恨のオフサイド。
トマル 「これは神さまをあらわしたものではなく、れっきとした歴史ものなんです」
タナカ 「ど、どうしてそういえる?」
トマル 「この詩は今までのものと違って、ストレートに解釈すればいいんじゃないかと思ったんです」
トマルは自信満々のようだ。
トマル 「『蛇なる武器』、『龍たる刀』も文字どうり武器なんです。それを自在に操って、広き大地を縦横無尽に駆け巡ったんです」
タナカ 「なるほど。そうすると『広き大地』という言葉から推測しても、その独特な武器からしても日本ではないようだな」
トマル 「タナカさん、もうおわかりでしょう。舞台がどこであるか?」
タナカ 「やっとわかった。しかし、ひとつ疑問がある。あの物語をマンガ化したのは、よこ・・・ムグッ!」
トマル、タナカが見当はずれなことを口にする前にあわてて口をふさいだ。
トマル 「実はマンガじゃないんです! 4行目の『史』という言葉に注目してください。『史』とは古代、歴史のことをさしていたんです。 それに『忠実』だということは、あの物語をアレンジしたり、違う視点から書いたものではなく、実際に起きた歴史上の出来事をできるだけ忠実に書いたものなんです」
タナカ 「しかし、この予言☆電書は今こそぜひ読んでおいたほうがいい作品をピックアップしていると最初に仮定したはずだ。 あの作品はあまりにも有名でことさらとりあげることもないんじゃないだろうか?」
トマル 「タナカさん、実は今回、読んでない人はもちろん、読んだことがある人ももう一度読みたくなるようなお得な電子書籍が配信されているんです!」
ハシモト 「トマルさん、スゴい! これなら一気に読めますから壮大な歴史絵巻にひたることができますネ!」
トマル 「この詩をもう一度整理して解釈していきましょう。 『蛇なる武器』とは『蛇矛(じゃぼう)』、これは張飛愛用の武器ですね。 『龍たる刀』は『青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)』。この武器からは関羽しか思いうかばないです。そして最後の行『今も人々の信仰を集めている』とは『関帝廟』のことだと思うんです。中国では一番人気があると聞きます」
ハシモト 「スゴイです、トマルさん! 予言解釈もカンペキです! 尊敬します!」
トマル、まんざらでもない様子。
ハシャぐ二人を横目で見ながら帰り支度をしているタナカ。 予言解読という一番の成果をトマルにあげられ、一本とられた感じ。「そうそうたる男たち・・・。そうそう・・・曹操・・・」とダジャレをつぶやきながら・・・。
今宵はなじみのバーで苦いウォッカマティーニをチビチビやろうと思い、夜の街に消えていった。